新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。本年も昨年同様のペースでの更新を心がけていきたいと思っております。お暇なときに、ご高覧いただければ幸いです。
さて、年末からの数年に一度と言われていた寒波や、コロナ感染拡大の中年明けでした。三が日、例年の如く、近所の神社にお参りにいったくらいで、毎年の寝正月でありました。しかし、大晦日まではけっこう日のたつのはゆっくりなんですが、年が開けたら三が日はあっという間に終わってしまいますねえ。なんだか残念であります。
そんなこんなで、2021年のはじまりはモーツァルトからです。最近、モーツァルトをあまり聴いていないなあ、ということは前回述べたのですが、そんな反省?から。モーツァルトのクラリネット協奏曲イ長調622であります。この曲はいいですねえ。私は大好きです。最初に聴いた時の演奏はほとんど覚えていません。でもそれ以来いろんな演奏を聴きましたが、今回は、ジャック・ランスロのクラリネットに、ジャン=フランソワ・パイヤール指揮のパイヤール管弦楽団の演奏。1963年の録音になります。
この曲は、モーツァルトの最晩年の曲。死の直前であり、死の意識や、諦観。それからにじみ出るような澄み切った美しさ云々、といろんなことが言われ、それが演奏にも反映されているなどの指摘が言われています。まあ、私もそんなことの影響で、モーツァルトの最晩年を意識しつつこの曲を聴くことなどが多いのであります。特に、第二楽章の澄み切った美しさは、もはや彼岸の音楽かと思わせ、大げさではなく涙するのでありました。
でも、この曲を初めて聴いたときは前述のようなことなど一切考えず、素直にこの曲の美しさに聴き惚れたものでした。このランスロの演奏は、前述のような気持ちにはなかなかならないような演奏なんですね。その点では、なにも先入観なく聴いていたときの、この曲の純粋な美しさに再び出会うことが出来るのでありました。
ランスロのクラリネット、まず明るく快活。一点の曇りもない鮮やかさが実にいい。低音から高音まで、非常に滑らかな音色で、ときにはクラリネットならではの愉悦感まで浮かび上がってきます。まあ、フランス的と言ってしまえばそれまでですが、この演奏にはドイツの奏者には聴けない音色と屈託のない明るさでありました。これはこれで気持ちが晴れるような素晴らしさがあります。パイヤールの演奏も、小編成をうまみをよく発揮してランスロを支えています。
第1楽章、多少テンポは速めで陰りなどない、晴天の下でモーツァルトが喜びを表しているよう。ランスロのクラリネットも絶好調で曲が進むにつれて興が乗ってくるようであります。第2楽章、喜びに満ちた青春の日の休息。それから時折の若いが故の一時の苦悩でしょうか。伸びやかなランスロの演奏はたいそう美しい。そして、第3楽章。再び躍動感がもどり、明快なクラリネット。ここでも喜びの中に垣間見る曇りがあるが、すぐに克服され、これ以上の愉悦感に溢れていくようであります。見事なクラリネットとモーツアルトの素晴らしさを実感させてくれます。
年末からのとどまるところをしらない感染者数。ついに首都圏での緊急事態宣言。年末年始もそれほど人出が減少していないと言われる首都圏ですが、首相の本気を示して欲しいところでしょうか。
(ERATO 4509-9536-2 輸入盤)
さて、年末からの数年に一度と言われていた寒波や、コロナ感染拡大の中年明けでした。三が日、例年の如く、近所の神社にお参りにいったくらいで、毎年の寝正月でありました。しかし、大晦日まではけっこう日のたつのはゆっくりなんですが、年が開けたら三が日はあっという間に終わってしまいますねえ。なんだか残念であります。
そんなこんなで、2021年のはじまりはモーツァルトからです。最近、モーツァルトをあまり聴いていないなあ、ということは前回述べたのですが、そんな反省?から。モーツァルトのクラリネット協奏曲イ長調622であります。この曲はいいですねえ。私は大好きです。最初に聴いた時の演奏はほとんど覚えていません。でもそれ以来いろんな演奏を聴きましたが、今回は、ジャック・ランスロのクラリネットに、ジャン=フランソワ・パイヤール指揮のパイヤール管弦楽団の演奏。1963年の録音になります。
この曲は、モーツァルトの最晩年の曲。死の直前であり、死の意識や、諦観。それからにじみ出るような澄み切った美しさ云々、といろんなことが言われ、それが演奏にも反映されているなどの指摘が言われています。まあ、私もそんなことの影響で、モーツァルトの最晩年を意識しつつこの曲を聴くことなどが多いのであります。特に、第二楽章の澄み切った美しさは、もはや彼岸の音楽かと思わせ、大げさではなく涙するのでありました。
でも、この曲を初めて聴いたときは前述のようなことなど一切考えず、素直にこの曲の美しさに聴き惚れたものでした。このランスロの演奏は、前述のような気持ちにはなかなかならないような演奏なんですね。その点では、なにも先入観なく聴いていたときの、この曲の純粋な美しさに再び出会うことが出来るのでありました。
ランスロのクラリネット、まず明るく快活。一点の曇りもない鮮やかさが実にいい。低音から高音まで、非常に滑らかな音色で、ときにはクラリネットならではの愉悦感まで浮かび上がってきます。まあ、フランス的と言ってしまえばそれまでですが、この演奏にはドイツの奏者には聴けない音色と屈託のない明るさでありました。これはこれで気持ちが晴れるような素晴らしさがあります。パイヤールの演奏も、小編成をうまみをよく発揮してランスロを支えています。
第1楽章、多少テンポは速めで陰りなどない、晴天の下でモーツァルトが喜びを表しているよう。ランスロのクラリネットも絶好調で曲が進むにつれて興が乗ってくるようであります。第2楽章、喜びに満ちた青春の日の休息。それから時折の若いが故の一時の苦悩でしょうか。伸びやかなランスロの演奏はたいそう美しい。そして、第3楽章。再び躍動感がもどり、明快なクラリネット。ここでも喜びの中に垣間見る曇りがあるが、すぐに克服され、これ以上の愉悦感に溢れていくようであります。見事なクラリネットとモーツアルトの素晴らしさを実感させてくれます。
年末からのとどまるところをしらない感染者数。ついに首都圏での緊急事態宣言。年末年始もそれほど人出が減少していないと言われる首都圏ですが、首相の本気を示して欲しいところでしょうか。
(ERATO 4509-9536-2 輸入盤)
このエラート盤は高校生の時に買いました。当然レコードでした。爾来、ことあるごとに聴いています。
第二楽章が素晴らしいです。もっと哀しみの度合い(ひだ)があってもと感じたこともありましたが、実は、ランスロの快活な音が、より純粋に音楽(モーツァルトのこころ)に近いのではないかと考えています。
なおのこと、死が1ヶ月後に迫っていることを考えると涙が出ます。
対極は、プリンツ、ベーム、VPOです。これもまた、別格に素晴らしいです。
映画「愛と哀しみの果て」(アフリカの日々)では、ロバートレッドフォードがアフリカの草原で彼の曲を聴く場面がありますが、時間と空間を超えて、私の体はアフリカに飛んでいきました。あれは、なんだったのでしょうか?(演奏はザビーネマイヤー。私調べ)
沖縄は、天候が不順で寒い日が続きます。音楽を傍らに熱心にテレワークをいたします。私なりに、何とか経済を回すことを考えています。
新年早々、敬虔な音楽、どまんなかのストライクをありがとうございました。
今週末は、寒波が襲来します。時節柄、くれぐれもご自愛ください。
ということで、モーツァルト/クラリネット協奏曲ですか。他の方も、書かれていましたが、私も、このランスロの演奏は、LPで聴きました。当時、パイヤールの演奏を、色々持っており、その中の一つとして、聴いていました。明るい響きが、なんとも言えず、素敵ですが、ベーム盤も大好きです。死の一ヶ月前に出来たと、いわれていますが、何と、前向きな音楽なのでしょうか。クラリネットという、少し陰影のある音色を持つ楽器が、この旋律にぴったり、符号していますね。本当に、良い曲です。最近は、バセットホルンで演奏した、シアキングの演奏もよく聴いています。いわゆる、オリジナルの譜面で演奏したもので、これもまた、良い演奏です。
昨日、千葉県に、「緊急事態宣言」が出されました。このところ、感染者数が増え続けていますが、こんな宣言くらいで、減少傾向になるのでしょうか?大いに疑問です。日本は何か、精神論ばかり唱えるのですが(勝負の3週間だとか)、その精神論を語るリーダーに、熱意や決意が感じられないのは、私だけなのでしょうか?
感染拡大は心配ですね。神奈川も4桁に迫る数。兵庫も今週には500人に届くかも知れません、感染爆発となって、3月くらいに内閣総辞職などにならないことを祈るばかりであります。またご教示ください。