先週初めに、中川右介著『巨匠たちのラストコンサート』(文春新書)を読みました。中川さんの著作は、これで三冊目。こんな本が新書ではなかなか得難いこともあり、たいそうおもしろく読みました。いろんなことがわかって興味深かったですね。ただ、この手の本にありがちなんですが、どこまでがノンフィクションなのかということと、著者が著作に当たって根拠とした史料は、一次史料なのか、二次史料なのか、などということがいかがなものなんでしょうか、と思いました。そんなことを思ってはみましたが、はじめからおわりまで、ほんとにおもしろかったです。その中で、もっともおもしろかったのが、バーンスタインとリパッティでした。バーンスタインは、その状況をリアルタイムで知っていたこともあって、よかったです。特に、日本でのパシフィック・ミュージック・フェスティバルの様子はテレビでも放映されたし、その時のシューマンの交響曲第2番は、まさかこの三ヶ月後に逝去されるとは思っていなかったのですが、たいそう印象に残りました。思わずこの曲を買ってしまうほどでした。でも、CDでこの曲を聴いてみましたが、それほどの強い印象はありませんでした。中川氏の言われる「視覚で聴かせる指揮者」だからなのでしょうか。そんなことで、今回はバーンスタイン。ピアニストとして。
モーツァルトのピアノ協奏曲15番変ロ長調K.450です。このピアノ協奏曲は、1784年3月の予約演奏会のためのものと言われています。映画『アマデウス』でも第3楽章が使われていたことを思い出します。前回の13番と同様に、いわば軽めのピアノ協奏曲とでも言いましょうか。1966年の録音。バーンスタインが初めてVPOを振って話題となり、マーラーの大地の歌やこのピアノ協奏曲と交響曲第36番「リンツ」をデッカに録音したんですね。ピアノ協奏曲については、バーンスタインが自らピアノを弾いたことで話題になりました。数多くのCDを出しているバーンスタインなんですが、ピアニストとしてのものはそれほど多いわけではありません。このモーツァルトの15番、いいですね。愉悦感に満ちた演奏になってますね。玄人はだしと言う言葉が適切かどうか分かりませんがね。第1楽章や第3楽章などは実にいいですねえ。しかし、問題は第2楽章でしょうか。うーん、難しいものですねえ。とはいえ、なかなか充実した一級品であることは間違いありません。バーンスタインが、初めて共演したVPO相手にこんなこともできるよ風に頑張ったんでしょうか。そんな楽しさを感じる演奏ですねえ。
このCDには、交響曲第36番「リンツ」が収められていますが、これは素晴らしいです。肩の力を抜いても、実にしっかりとした元気のある演奏です。私の好きな第3楽章メヌエットなどは、伸び伸びとして躍動感に満ちあふれています。
モーツァルトのピアノ協奏曲15番変ロ長調K.450です。このピアノ協奏曲は、1784年3月の予約演奏会のためのものと言われています。映画『アマデウス』でも第3楽章が使われていたことを思い出します。前回の13番と同様に、いわば軽めのピアノ協奏曲とでも言いましょうか。1966年の録音。バーンスタインが初めてVPOを振って話題となり、マーラーの大地の歌やこのピアノ協奏曲と交響曲第36番「リンツ」をデッカに録音したんですね。ピアノ協奏曲については、バーンスタインが自らピアノを弾いたことで話題になりました。数多くのCDを出しているバーンスタインなんですが、ピアニストとしてのものはそれほど多いわけではありません。このモーツァルトの15番、いいですね。愉悦感に満ちた演奏になってますね。玄人はだしと言う言葉が適切かどうか分かりませんがね。第1楽章や第3楽章などは実にいいですねえ。しかし、問題は第2楽章でしょうか。うーん、難しいものですねえ。とはいえ、なかなか充実した一級品であることは間違いありません。バーンスタインが、初めて共演したVPO相手にこんなこともできるよ風に頑張ったんでしょうか。そんな楽しさを感じる演奏ですねえ。
このCDには、交響曲第36番「リンツ」が収められていますが、これは素晴らしいです。肩の力を抜いても、実にしっかりとした元気のある演奏です。私の好きな第3楽章メヌエットなどは、伸び伸びとして躍動感に満ちあふれています。
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