「令和」でしたね。最初「りょうわ」なのかと思いましたし、「令」が元号の用字に馴染まないので、違和感が強かったのですが、時間がたったら、なんとなく慣れてきましたね。ただ、「国書」って、「国の元首がその国の名をもって発する外交文書」だろうが、と。調べると、「日本で書き著された書物」。でも、「国史」「国文」は使わなくなったので、私的には「和書」のほうがいいのではないかと思います。ともあれ、新しい元号は「令和」でありました。
そんなことで、今回はフルトヴェングラー。またまたでありますが、今回はJS・バッハです。フルトヴェングラーのバッハの演奏は、実際に演奏したかどうかは、詳らかではありませんが、現在聴くことができるものは、管弦楽組曲第3番、ブランデンブルグ協奏曲第3番、第5番、マタイ受難曲くらいでしょうか。マタイ以外は、複数の演奏が残っているようです。まあ、あまり演奏もしなかったのかもしれませんね。
それで、過日オルフェオから出ているフルトヴェングラーのザルツブルク音楽祭の1949~54年のライブの8枚組を見つけました。3000円。オルフェオからウィーンでのコンサートを収録した18枚組と、このザルツブルクの8枚組は、欲しかったものでした。前者はかなり以前に中古やさんで見つけたのですが、後者もなかなかなくて、やっと見つけることが出来ました。めでたしめでたし、でありました。
それで、この8枚組の中に、バッハのブランデンブルグ協奏曲第3番と第5番がありました。とくに、第5番の演奏が非常にいいのです。この5番、主役は普段はチェンバロですね。しかし、この演奏では、チェンバロに代わってピアノなんです。それもフルトヴェングラーが弾いてるのであります。これまで、ピアノ版として思い浮かぶのは、ルドルフ・ゼルキンとアドルフ・ブッシュによるものと、同じくゼルキンがマールボロ音楽祭でのカザルスと共演であります。この演奏はそれほど印象に残らなかったのですね。しかし、私はどうもチェンバロは苦手です。たとえば、チェンバロ曲はどうもねえ。平均律やバッハの鍵盤曲は、ヴァルヒャやレオンハルト、コープマンなどは、どうも…。やはり断然、モダンピアノがいいです。ブランデンブルグ協奏曲については、レーデルの演奏で聴いて以来、チェンバロでするものだ、と固定観念があったので、違和感はありませんでした。しかし、フルトヴェングラーの演奏を聴くにつけ、これは「ピアノがいいよね~」、と思ったのでした。1950年8月31日ザルツブルク音楽祭でのライブ。ウィリー・ボスコフスキー(Vn)、ヨーゼフ・ニーダーマイヤー(Fl)とVPO。この日は、ブランデンブルグ協奏曲第3番・第5番とベートーヴェンの英雄が演奏されました。
という、この演奏、やはりフルトヴェングラーのピアノですねえ。指揮者ってピアノ巧い人多いですね。バーンスタイン、セル、ワルター、ショルティなどなど。古楽器などの演奏に慣れた耳には、けっこう時代がかった印象。ゆったりとしたテンポで情感たっぷりに歌い上げます。これほどの気持ちのこもったバッハは今はほとんど聴けないでしょう。ニーダーマイヤーのフルートとボスコフスキーのヴァイオリンも、フルトヴェングラーによく合わせています。
第1楽章、出だしからたいそうゆったり。フルートのヴァイオリン、そしてピアノが加わり、しっとりと情緒的な演奏がとっても心に染み込む。ほんとに優しいピアノです。こんなブランデンブルグ協奏曲は、空前絶後ではないか、と断言できるほどです。そしてピアノのカデンツァ。これがまた絶品。さわやかで優しく、しっとりと来て、テンポも自在で、強弱も織り交ぜながら、次第に高揚していきます。こんなピアノが弾けるとは、やはりフルトヴェングラー、天才ですね。第2楽章、かなりテンポはゆったり。他の演奏では聴けない切迫した厳しさがある。それでいて、優しさも垣間見える、フルートとピアノの共演は、これまでとは違う世界が漂っています。そして、第3楽章、ピアノ、ヴァイオリンとフルートの生き生きとした演奏がいいです。それぞれの緊張感も素晴らしく、それからの緊張感も独特のものであります。全体的に音はもう少しよかったら、と思いますが、まあそれはそれで仕方ないでしょうね。
新しい元号も決まって、平成もあと残り僅かになりました。平成の30年間は、私にとってもかけがえのない年月でした。ほんとにいろんなことがありましたねえ。
(ORFEO C409 048L 2004年 輸入盤)
そんなことで、今回はフルトヴェングラー。またまたでありますが、今回はJS・バッハです。フルトヴェングラーのバッハの演奏は、実際に演奏したかどうかは、詳らかではありませんが、現在聴くことができるものは、管弦楽組曲第3番、ブランデンブルグ協奏曲第3番、第5番、マタイ受難曲くらいでしょうか。マタイ以外は、複数の演奏が残っているようです。まあ、あまり演奏もしなかったのかもしれませんね。
それで、過日オルフェオから出ているフルトヴェングラーのザルツブルク音楽祭の1949~54年のライブの8枚組を見つけました。3000円。オルフェオからウィーンでのコンサートを収録した18枚組と、このザルツブルクの8枚組は、欲しかったものでした。前者はかなり以前に中古やさんで見つけたのですが、後者もなかなかなくて、やっと見つけることが出来ました。めでたしめでたし、でありました。
それで、この8枚組の中に、バッハのブランデンブルグ協奏曲第3番と第5番がありました。とくに、第5番の演奏が非常にいいのです。この5番、主役は普段はチェンバロですね。しかし、この演奏では、チェンバロに代わってピアノなんです。それもフルトヴェングラーが弾いてるのであります。これまで、ピアノ版として思い浮かぶのは、ルドルフ・ゼルキンとアドルフ・ブッシュによるものと、同じくゼルキンがマールボロ音楽祭でのカザルスと共演であります。この演奏はそれほど印象に残らなかったのですね。しかし、私はどうもチェンバロは苦手です。たとえば、チェンバロ曲はどうもねえ。平均律やバッハの鍵盤曲は、ヴァルヒャやレオンハルト、コープマンなどは、どうも…。やはり断然、モダンピアノがいいです。ブランデンブルグ協奏曲については、レーデルの演奏で聴いて以来、チェンバロでするものだ、と固定観念があったので、違和感はありませんでした。しかし、フルトヴェングラーの演奏を聴くにつけ、これは「ピアノがいいよね~」、と思ったのでした。1950年8月31日ザルツブルク音楽祭でのライブ。ウィリー・ボスコフスキー(Vn)、ヨーゼフ・ニーダーマイヤー(Fl)とVPO。この日は、ブランデンブルグ協奏曲第3番・第5番とベートーヴェンの英雄が演奏されました。
という、この演奏、やはりフルトヴェングラーのピアノですねえ。指揮者ってピアノ巧い人多いですね。バーンスタイン、セル、ワルター、ショルティなどなど。古楽器などの演奏に慣れた耳には、けっこう時代がかった印象。ゆったりとしたテンポで情感たっぷりに歌い上げます。これほどの気持ちのこもったバッハは今はほとんど聴けないでしょう。ニーダーマイヤーのフルートとボスコフスキーのヴァイオリンも、フルトヴェングラーによく合わせています。
第1楽章、出だしからたいそうゆったり。フルートのヴァイオリン、そしてピアノが加わり、しっとりと情緒的な演奏がとっても心に染み込む。ほんとに優しいピアノです。こんなブランデンブルグ協奏曲は、空前絶後ではないか、と断言できるほどです。そしてピアノのカデンツァ。これがまた絶品。さわやかで優しく、しっとりと来て、テンポも自在で、強弱も織り交ぜながら、次第に高揚していきます。こんなピアノが弾けるとは、やはりフルトヴェングラー、天才ですね。第2楽章、かなりテンポはゆったり。他の演奏では聴けない切迫した厳しさがある。それでいて、優しさも垣間見える、フルートとピアノの共演は、これまでとは違う世界が漂っています。そして、第3楽章、ピアノ、ヴァイオリンとフルートの生き生きとした演奏がいいです。それぞれの緊張感も素晴らしく、それからの緊張感も独特のものであります。全体的に音はもう少しよかったら、と思いますが、まあそれはそれで仕方ないでしょうね。
新しい元号も決まって、平成もあと残り僅かになりました。平成の30年間は、私にとってもかけがえのない年月でした。ほんとにいろんなことがありましたねえ。
(ORFEO C409 048L 2004年 輸入盤)
さて、フルトヴェングラーのブランデンブルグ協奏曲ですか?この演奏は所有していませんので、カザルス盤を取出し、聴いてみました。この盤には、第3番、第4番、第5番が収録されていますが、第4番と第5番に、ゼルキンのピアノが参加しています。ただ、ピアノは、第5番がフルートと共に、主役のようですね。私も、久しぶりに聴いて、なんてロマンティックな演奏なんだろうと、思いました。恐らく、フルトヴェングラー盤も、似た雰囲気なんだろうと、想像しました。ブランデンブルグといえば、私も持っている、リヒターや、イ・ムジチの演奏が、かつての、スタンダードですが、今は古楽器が主流ですから、もっと軽やかな演奏が、多いのでしょうね。
ブランデンブルグといえば、以前もコメントしたと思いますが、ワルター・カーロスのモーグによる、3番と5番が浮かんできます。LPの時は、単なるピコピコ音だと思っていたのですが、CDを聴いてみると、仕掛けが解り、楽しく聴けます。想像ですが、彼は、リヒターの演奏を模範にしたのでは、と思います。でも、ピアノによる、ブランデンブルグも、悪くないですね。
ところで、プロ野球が開幕しましたが、ヤクルト、DeNAが好調ですね。パは、やはりSB。ロッテは、最下位に沈んでいますが?大丈夫でしょうか?
加えて、マリーンズですが、ちょっと、ファンとしては予想外?の低迷に、驚いています(笑)。まあ長いシーズンですから、長い目で見ようと思っています。戦力的にそれほど勝てるとは思えないですからね。とはいうものの。ほんとに勝てないです。とほほ、であります。