西日本の豪雨災害、犠牲者は200人を超えました。復興作業も進んでいますが、この酷暑、本当に大変ですね。避難所の体育館なども蒸し風呂のようでしょう。謹んでお見舞い申し上げます。しかし、一方で5日の夜に首相を筆頭に自民党代議士のみなさんが議員宿舎で宴会、また7日に岡山選出の議員さんが富山で観光列車に乗って寿司。ともに、恥ずかしげもなく嬉しそうに、自らがSNSに投稿してるんですよ。まったく。特に後者は開いた口がふさがらないですね。
いやはや、まったく。そんなこんなで今回は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲。過日、ウィルヘルム・ケンプとパウル・ファン・ケンペン指揮BPOの演奏による、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集を買いました。ネットで購入しましたが、3枚組で1790円でした。それくらいの値段で買えるCDを物色していて、これでいいや、と思い買いました。この中から、ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37。1953年の録音です。モノラルです。音質については、確かに聴いていると、モノラルやな、と実感しますが、それ以外は問題なく、ノイズもなく、ストレスなく聴けますね。
ケンプのベートーヴェンのピアノ協奏曲全集は、ライトナーとBPOとの1964年のステレオの全集があります。この全集は、かなりのいい評判のものです。しかし、それから10年前の録音である、ケンペンとの演奏は、それ以上だ、という声が頻りに聞こえます。このケンペン、あまり聴いたことないです。1893年オランダで生まれ、戦前はドレスデンPOなどドイツで活躍し、1955年に逝去されました。いくつかの録音も残されていますが、BPOを振ったベートーヴェン交響曲の3,7,8番があります。聴いてみたい演奏ですね。
さて、このピアノ協奏曲ですが、ケンペンの指揮、いやはや白熱し、頭がぶち切れそうな演奏を聴かせてくれます。もうい冒頭からアクセル全開です。先述のベートーヴェンも「1951~1953年にベルリン・フィルを振ってフィリップスに録音したこのベートーヴェンは、日本での発売当時フルトヴェングラーより高く評価されたとも言われる名演です。」とセールストークがありますが、おそらく熱い演奏で、その点でフルトヴェングラーを凌ぐと言われたのでしょうね。そして、BPOもフルトヴェングラーの最晩年になりますが、この時代の音をよく伝えています。後の時代の派手さはないですが、堅実で私は非常に好きですね。そして、ケンプですが、このときはまだ50才代。まだまだ元気ですね。ケンペンの指揮に合わせるかのように、実に豪快で、ダイナミックなピアノ。そうかと思えば、おどろくほど繊細な表情が現れる。やはり、ケンプのピアノはここでも聴くことができます。
第一楽章、ピアノ独奏の前の管弦楽からして、豪快な演奏であり、気持ち的に高まって行く。そして、ピアノはオケに負けない力強さが加わり、そして特に低音部の充実振りが演奏に広い幅をもたらせる。カデンツァでは、豪快さがたいそう気持ちがいい。第二楽章、一転して、静寂な世界。ピアノが一音一音語りかけるような優しさ。私はこんな演奏がたいそう好きなのでありました。この楽章がもっともケンプらしく、心が洗われるような世界が広がり、本当にケンプのピアノの美しさはいいですね。特に弱音がいいなあ。第三楽章、再びケンペンの剛毅なオケの演奏に負けないようなケンプのピアノ。少しゆったりめで進んでいくが、ピアノの美音とダイナミックな表情で終楽章に相応しい盛りあがりが実にいいです。
しかし、例年なら梅雨末期なのに、この三連休は猛暑。35度越えのところも多いようです。そんな中での復興作業は、過酷です。高校野球の地区予選もこの暑さの中で本当に頑張ってます。今年の夏はたいへんそうです。でも、夏は大好きです。
(DG 4357442 1993年 輸入盤))
いやはや、まったく。そんなこんなで今回は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲。過日、ウィルヘルム・ケンプとパウル・ファン・ケンペン指揮BPOの演奏による、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集を買いました。ネットで購入しましたが、3枚組で1790円でした。それくらいの値段で買えるCDを物色していて、これでいいや、と思い買いました。この中から、ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37。1953年の録音です。モノラルです。音質については、確かに聴いていると、モノラルやな、と実感しますが、それ以外は問題なく、ノイズもなく、ストレスなく聴けますね。
ケンプのベートーヴェンのピアノ協奏曲全集は、ライトナーとBPOとの1964年のステレオの全集があります。この全集は、かなりのいい評判のものです。しかし、それから10年前の録音である、ケンペンとの演奏は、それ以上だ、という声が頻りに聞こえます。このケンペン、あまり聴いたことないです。1893年オランダで生まれ、戦前はドレスデンPOなどドイツで活躍し、1955年に逝去されました。いくつかの録音も残されていますが、BPOを振ったベートーヴェン交響曲の3,7,8番があります。聴いてみたい演奏ですね。
さて、このピアノ協奏曲ですが、ケンペンの指揮、いやはや白熱し、頭がぶち切れそうな演奏を聴かせてくれます。もうい冒頭からアクセル全開です。先述のベートーヴェンも「1951~1953年にベルリン・フィルを振ってフィリップスに録音したこのベートーヴェンは、日本での発売当時フルトヴェングラーより高く評価されたとも言われる名演です。」とセールストークがありますが、おそらく熱い演奏で、その点でフルトヴェングラーを凌ぐと言われたのでしょうね。そして、BPOもフルトヴェングラーの最晩年になりますが、この時代の音をよく伝えています。後の時代の派手さはないですが、堅実で私は非常に好きですね。そして、ケンプですが、このときはまだ50才代。まだまだ元気ですね。ケンペンの指揮に合わせるかのように、実に豪快で、ダイナミックなピアノ。そうかと思えば、おどろくほど繊細な表情が現れる。やはり、ケンプのピアノはここでも聴くことができます。
第一楽章、ピアノ独奏の前の管弦楽からして、豪快な演奏であり、気持ち的に高まって行く。そして、ピアノはオケに負けない力強さが加わり、そして特に低音部の充実振りが演奏に広い幅をもたらせる。カデンツァでは、豪快さがたいそう気持ちがいい。第二楽章、一転して、静寂な世界。ピアノが一音一音語りかけるような優しさ。私はこんな演奏がたいそう好きなのでありました。この楽章がもっともケンプらしく、心が洗われるような世界が広がり、本当にケンプのピアノの美しさはいいですね。特に弱音がいいなあ。第三楽章、再びケンペンの剛毅なオケの演奏に負けないようなケンプのピアノ。少しゆったりめで進んでいくが、ピアノの美音とダイナミックな表情で終楽章に相応しい盛りあがりが実にいいです。
しかし、例年なら梅雨末期なのに、この三連休は猛暑。35度越えのところも多いようです。そんな中での復興作業は、過酷です。高校野球の地区予選もこの暑さの中で本当に頑張ってます。今年の夏はたいへんそうです。でも、夏は大好きです。
(DG 4357442 1993年 輸入盤))
ケンペンのエロイカすごく好きです。
力強い、アインザッツのはっきりした演奏です。
コンヴィチュニー、ショルティの先駆けのような。
でももっとテンポは自在に動きます。
モノラルだからでしょうかあまり話題になりませんね。
ケンプとの協奏曲は未聴でした。
いつもmikotomochi58さんの旺盛な開拓意欲、尊敬しております。
参考までに
http://www.hmv.co.jp/artist_ピアノ作品集_000000000017977/item_ヴィルヘルム・ケンプ-コンチェルト・レコーディングス(14CD)_5294650