みのハイキングクラブ

友と山に登り、自然に親しみ、心身を健やかに、親睦を深めます。

栗ヶ岳(1728.2m)(2022.4.10)

2022-04-16 | クラブ山行

クラブ山行報告

2022年4月10日(日)   天候 晴れ   参加者 5名

CL 泉谷さん

感想・雑記
 ここ1週間は晴れが続き、下界での気温も4月下旬から5月初旬並みとなってこの時期としては暑いくらいだ。今回の栗ヶ岳は、締まった雪でも歩行時間10時間程のロングコースである。緩んだ雪の状態では、時間も疲労度も余分にかかる。そんなことを思いながら、森茂林道ゲートに着いた。
 ゲート前に駐車するが2〜3台がやっとのスペースである。この山行の特徴の1つは林道歩きが長いことだ。今年は例年よりも雪が多く、林道の脇には雪の壁が見られた。除雪はされているものの、ゲートより50分程歩いた林道崩壊地点までであった。崩壊はほぼ修復されており、それ以降は雪上歩行となった。森茂峠には広いスペースがあり、ここでテント泊して登ったことをCLが話された。
 森茂峠祠の正面から斜面に取り付き、7時いよいよ登山開始。第1鉄塔直前の急斜面には電力会社によるプラスチックの階段が設けてあった。初めは杉の常緑樹が疎にあったが、総じて落葉樹林が多く、第2、第3鉄塔周辺は広い雪上歩きとなった。予想よりも雪は緩くはなく、順調に高度を稼いだ。第3鉄塔からは西方に向かって4回ほどのアップダウンをしながら頂上を目指すことになる。途中の3箇所のピークを小休止、給水タイムとした。下界ほどではないが、気温は高めであるので、2リットルの水を用意した。また下山時には雪解けによって踏み跡が消えることもあることから、Kさんは準備した赤布を取り付けた細竹や赤テープを設置しながら登った。
 ピーク1614mに10時到着。広い尾根で視界を遮るものが無い。1km先に目指す頂上が見えた。頂上手前には一部薮が露出しており、そこをクリアせねばならない。そこまでの広い尾根の雪上歩きは、雪山ならではの醍醐味である。
 頂上手前の薮は背丈を越す笹であり、左右を回り込もうにも術が無い。というのは両側の雪の斜面は大きなクラックや雪崩れが発生しているからだ。斜面下方に覆いかぶさっている2m越えの笹薮の中を潜るように進入し、両手で掻き分け、足で踏み付け、格闘すること15分で薮漕ぎは終わった。栗ヶ岳頂上の3等三角点も笹の中にあった。山名を記した表示板が頂上に無いことを事前に知ったKさんは、自作の表示板を持参しての登頂となった。みのハイキングクラブのマークがしっかりと描いてあった。
 不思議なことにこの辺りだけが笹であり、歩いて来た他のルートは視界が開けた明るく広い尾根であった。剱岳から槍、穂高岳、御嶽山に至る北アルプス全景や、白さが際立つ白山、別山が眼前にある。北に目をやれば猿ヶ馬場山、目立つ三角形の籾糠山、人形山、金剛堂山、白木峰が連ねている。
 風もない穏やかなゆったりとした1時間の昼食後、下山開始。下山時の足元は、ワカン、スノーシュー、チェーンスパイク、ツボ足と各自それぞれだった。
 森茂峠登山口まで2時間45分で到着。これからは1時間の林道歩きである。幸いなことに林道の両脇にはフキノトウが顔を出していた。左右に目を動かし、落ち葉に隠れている蕾をいかに見つけるかに精神を集中して歩くと疲れも薄らぐ。買い物袋に2杯分採れた。
 今回の栗ヶ岳山行の素晴らしさは、遮るものの無い、広くて明るい雪山の尾根歩きの楽しみを味わうことができるということである。森茂峠登山口まで除雪されて車で来られれば、もっと多くの方が楽しむことができるだろうと思った。歩行9時間20分という厳しい山行であったが、CLをはじめ、皆様のお陰で無事下山できた。感謝至極。                                                                                                                                      (記録担当 多賀さんの報告より)

 

                        (写真提供 多賀さん・古谷さん)

 

                             (GPS軌跡提供 古谷さん)

 

コメント
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