樹々の色づきが楽しい季節、島岡美延です。
銀杏の黄色が青空に映えていた横浜の日本大通、横浜ユーラシア文化館へ。去年春の緊急事態宣言明け、土偶の展示などを見に、初めて出かけた場所。「コロナ対応のための連絡先記入」は一応、任意になっていました(昨日の神奈川の感染者は9人)。
現在開催中の『オホーツク文化ーあなたの知らない古代ー(~12月26日)』、とても興味深い展示でした。このところ縄文の展覧会などに行っていたので、比較もしたい。サハリン南部から北海道東北部、千島列島にかけて、5~9世紀頃に広がった古代文化。本州でいえば古墳時代以降。
土器や精巧な道具の見事さ、再利用して加工する知恵。海獣の歯牙、特にマッコウクジラの牙製婦人像は艶やかな輝き。骨、牙、土などで作った動物で最も多いモチーフがクマ。遺跡からはクマの頭骨を積み上げた祭壇(骨塚)も。
地球上の小さな面積の日本列島の中の北海道、あらためて面白い場所。
私が生まれ育ったのは、オホーツク海に面したところで、オホーツク文化の遺跡に触れるのは日常茶飯事でした。
アイヌ人とは少し系統が違うようで、4世紀ころにサハリンから宗谷海峡を渡って北海道へ南下してきたと言われています。
あまり知られていない文化なので、興味をお持ちいただいたことに感謝いたします。
北海道全域に広がったものでもなく、「海に面した」場所にある遺跡なのですね。
そもそも北海道に弥生時代はなく、本当に独自の文化が各地で花開き、長く続いていたのでしょう。
道東を旅行したのは、知床が世界遺産に登録される前でした。またオホーツク海を眺めに出かけたいです。