読んで、観て、呑む。 ~閑古堂雑記~

宮崎の某書店に勤める閑古堂が、本と雑誌、映画やドキュメンタリー、お酒の話などを、つらつらと綴ってまいります。

仕切り直して、ブログ再開いたします。

2015-10-14 13:48:02 | よもやまのお噂
しばらく前、ツイッターにてシェアされていた一つの記事がありました。小野美由紀さんというコラムニストがお書きになっているブログの中から紹介されていたものでした。
「病んでないとモノなんか書けないというのは嘘だし、病んでるだけではモノは書けない」と題されたそのブログ記事、読んでみると実に頷けるものがありました。とりわけ強く頷けたのは、以下のくだりでした。


「個人的な経験から言うと、これはもう、病んでいない時の方が確実に文章は書ける。
モノを書くという行為は半分以上が技術だ。配管工事とか、プログラミングと同じだ。
病んでる配管工が上手にペンチを使えるとも思えないし、プログラマが病んでたら頭がぼうっとして正確にプログラムを書けないだろう。
だから、モノを書いているときはできるだけ心が安定しているほうがいい。気分が良く、朗らかなときのほうが、あきらかに筆が進む」



ああ、確かにその通りだよなあ。ツイッターやフェイスブックにおける短いつぶやきくらいのことならともかく、しっかりとまとまった長めの文章を書くということは一つの技術だし、心身が安定していなければ書くことなんてできないものなんだよなあ・・・。
小野さんのブログ記事を読んでそのように思ったわたくし自身、ここしばらくは当ブログに記事を書くことがままならない日々が続いておりました。・・・実のところ、このブログにログインしたのも、けっこう久しぶりのことであります。
先月(9月)の後半から今月にかけては公私ともに忙しく、心身ともに余裕がなかった上、いくつかの事情で気持ちも浮わついたりしていて、なかなかまとまった文章を書こうという気になれませんでした。
書きたいこと、書かねばならないと思っていたことはたくさんありました。読んだ本の紹介。先月開催された宮崎映画祭の観覧記。図書館シンポジウムのご報告の続き。旅の記録・・・。
書こうとしてタイトルをつけ、出だしの部分を書くには書くのですが、そこから先が一向に進みません。そうやって出だしの部分だけ書いたまま保存した下書きがいくつか溜まっていて、早いとこなんとかしなければ・・・と気ばかり焦っているというありさまがずっと続いていたのです。

今週に入り、気持ちに余裕が出てきたあたりで、ちょっと考えました。
わたくしにとってこのブログは、やはり発信手段として大きな位置を占めている大切なものです。とはいえ、ブログを書くこと自体が本業というわけではございませんし、時間的な余裕がたっぷりあるというわけでもありません。
であれば、ことさら「書かなければならない」などという不必要な義務感で書くことは、重荷にしかならないのではないのか。自分がその時々に書きたいと思えるようなことを、もっと気楽に書くようにすればいいのではないか。しょせんは、自分が好きで始めた個人ブログに過ぎないのだから。
そのような考えに至ったわたくしは、書きかけのまま下書きに保存していた記事を、続きものも含めてすべてリセットし、新たな気持ちでブログを再開することにいたしました。続きものとして書いた記事の続きを期待しておられた皆さま(どれだけおられるのかはわからないのですが・・・)には誠に申し訳なく思います。
今後はなるべくコンスタントに記事をアップできるよう、自分にとって無理のないペースの中で好きなようにやっていこうと思っております。

ほとんど開店休業状態だったといってもいいこんなブログにも、訪問してくださる方が一定数おられたということはしみじみ嬉しいですし、大いに励みにもなりました。本当にありがとうございます。
当ブログにお付き合いいただいている皆さま、ブログが途切れっぱなしだったことをあらためてお詫び申し上げます。そして、今後ともお付き合いのほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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