いや~、超懐かしかったわ~~!
昨夜(22日)、TBS系で放送されていたテレビ番組『中居正広の金曜日のスマたちへ』スペシャル。普段はまず観ることはない番組なのですが、昨夜はぜひ観ておきたい企画が2つあったこともあり、チャンネルを合わせておりました。
1つは、大橋巨泉さんが司会を務めていた『クイズダービー』の「完全復活版」。かつてと同じようにように巨泉さんが司会進行を務めたのはもちろん、解答者も「三択の女王」こと竹下景子さんや、やはり名物レギュラーだった北野大さんと井森美幸さんが登場(ただし、亡きはらたいらさんが座っていた3枠には、同じく漫画家であるやくみつるさんが起用されていました)。BGMやスタジオセット、30分という放送時間など、当時の番組フォーマットを極力忠実に再現した、まさしく「完全復活版」でありました。観ていて、土曜夜7時半のワクワク感が蘇ってくるような懐かしさを覚えました。
この『クイズダービー』の「完全復活」、巨泉さんが4度目となるガンの手術を受ける直前の「覚悟の収録」という触れ込みでありました。いろいろと毀誉褒貶のあるお方ではありますが、『クイズダービー』や『世界まるごとHOWマッチ』など、わたくしも夢中で観ていた数々の名番組を送り出してこられた巨泉さんは、テレビマンとしては大いに評価に値するお方なのではないか、と今でも思うのです。とはいえ、昨夜の放送で見た巨泉さんは、明らかにげっそりと痩せてはいたのですが••••••。
何はともあれ、手術が無事に成功することを願うばかりであります。
『クイズダービー』の完全復活も良かったのですが、それに続くもう1つの企画はさらに嬉しいものでした。藤子不二雄Ⓐさん原作のアニメ『笑ゥせぇるすまん』(原作の漫画は現在も、中公文庫コミック版の全5巻が発売中)が、23年ぶりにゴールデンタイムで再放送されたのです。
かつて、やはり大橋巨泉さんをはじめとする「巨泉ファミリー」が総出演していたバラエティ番組『ギミア・ぶれいく』の1コーナーとして、1989年から1992年にかけて放送されていた『笑ゥせぇるすまん』。わたくしも大好きだったアニメで、毎週楽しみに視聴しておりました。それだけに、 “笑ゥせぇるすまん” こと喪黒福造とのゴールデン枠での再会は、まことに嬉しい限りでした。
ちなみに、喪黒福造のモデルとなったのは、他ならぬ巨泉さん。『金スマ』でも、古くからの友人でもある巨泉さんをモデルに喪黒のキャラクターが確立していった過程を、藤子Ⓐさんが自筆の絵とともにお話になっていました。
再放送されたのは「シルバーバンク」というエピソードでした。
息子を映したホームビデオ撮影を趣味にしているサラリーマン。テレビで知った「おじいちゃんと子どもとの触れ合いを撮ったビデオコンテスト」に応募したいと思っていた彼は、喪黒福造に一人のおじいちゃんを紹介される。共に撮影を繰り返すうち、すっかり打ち解けあっていく息子とおじいちゃん。満足するサラリーマンだったが、再び会った喪黒に「あのおじいちゃんは結局は他人、あまり深入りはしないよう」忠告を受ける。しかし、息子がおじいちゃんと離れたがらない、ということを理由に、ずるずると関係が続く中、おじいちゃんの態度は馴れ馴れしいものへとエスカレートしていく。そしてついには••••••。
そうそう!これこれ!このブラックな展開と結末に「ドーン!!」とシビれてたんだよなあ。いやー、久しぶりに観ても充分面白く感じられました。
単にブラックユーモアが売りというだけではなく、高齢化社会の進展や、過度なマイホーム志向に潜む落とし穴など、社会と人間のありようを見据えたお話づくりも巧みで、23年経っていてもまったく、古さを感じさせませんでした。
もっとも、ブラックなテイストかつ、救いのない結末も多い作品であるがゆえに、観る人によって好き嫌いが分かれるのは否めないのかもしれません。放送当時、わたくしが勤務していた会社で後輩だった、どちらかといえば楽しく夢のあるアニメが好みだった女性社員が「あんなのアニメじゃない!」なんて言っていたのを思い出したり。でも、少なくともわたくしはこういうテイスト、けっこう好きなのであります。
喪黒の声を演じた大ベテラン声優、大平透さんはこれ以上ないくらいハマり役です。救いのない結末の多い作品でありながら、過剰な嫌悪感が残らないというのは、大平さんの声による喪黒のキャラクターが醸し出す、飄々としたユーモアによるところが大きいように思います。あと、喪黒が客と "商談" している「Bar魔の巣」の、黙りこくってグラスをキュッキュッと磨いてるだけのマスター氏もかなり好きです(笑)。
『金スマ』の視聴者にはお若い方も多いことでしょうが、それらの方々は、この23年前に作られたブラックなテイストのアニメを観て、どんなふうに感じたことでありましょうか。
昨夜の再放送で、23年経っていても古びることのない『笑ゥせぇるすまん』の面白さを「ドーン!!」と再認識することができました。
久々の再放送を観て、またひと通りシリーズを観直してみたくなってきました。確かDVD-BOXが出てたよなあ、と思い出し、確認してみました(発売元はTBS、販売元はポニーキャニオン)。
スペシャル版も含め、テレビ放送された全126話(うち14話分は初ソフト化)を完全収録した18枚組のDVD-BOX。しかも、スタッフのインタビューや対談、藤子不二雄Ⓐさん書き下ろしイラストなどを掲載した、104ページのオールカラー特典ブックレットもなかなか充実しているようで、実にありがたいのですが••••••値段は約38,500円。消費税が入ると40,000円を少々越えてしまうということで、やはりちょいとばかり高いのでありまして••••••。これは即購入!というわけにはいきませんね(泣)。少しずつお金を貯めてから購入することにしようかなあ。
『笑ゥせぇるすまん』がらみで昨日知って、ちょっと驚いたことが。
シリーズを通じて脚本を手がけていた「梅野かおる」という方、実は加山雄三さん主演の映画『若大将』シリーズや、『ニッポン無責任時代』をはじめとするクレージーキャッツ主演の一連の映画、はたまた松田聖子さんやたのきんトリオ(コレも懐かしいなー)主演の青春アイドル映画などの脚本家でもあった、田波靖男さんの別名義だったんですね。
最初は上記の映画作品群と、アニメ『笑ゥせぇるすまん』とがなかなか結びつかなったのですが、田波さんは『パタリロ!』の劇場版『スターダスト計画』や、『ふしぎの海のナディア』など、アニメーション作品の脚本も多かったとか。けっこう、幅広く手がけておられたんだなあ。
蛇足ながらオマケ写真を。コチラは鹿児島の繁華街にある、リアル「Bar魔の巣」であります。黙ってグラスをキュッキュッと磨くマスターでもいるのかと思い、一度入ってみようかなと思っていたのですが、先般の連休の間は残念ながら、ずっとお休みでありました。
今度鹿児島に行くときには、ぜひとも勇気を出して(笑)立ち寄ってみようと思っております。
(Facebookへの投稿と、勤務先である書店のスタッフブログに書いた内容に手を加えた上で、アップいたしました)
昨夜(22日)、TBS系で放送されていたテレビ番組『中居正広の金曜日のスマたちへ』スペシャル。普段はまず観ることはない番組なのですが、昨夜はぜひ観ておきたい企画が2つあったこともあり、チャンネルを合わせておりました。
1つは、大橋巨泉さんが司会を務めていた『クイズダービー』の「完全復活版」。かつてと同じようにように巨泉さんが司会進行を務めたのはもちろん、解答者も「三択の女王」こと竹下景子さんや、やはり名物レギュラーだった北野大さんと井森美幸さんが登場(ただし、亡きはらたいらさんが座っていた3枠には、同じく漫画家であるやくみつるさんが起用されていました)。BGMやスタジオセット、30分という放送時間など、当時の番組フォーマットを極力忠実に再現した、まさしく「完全復活版」でありました。観ていて、土曜夜7時半のワクワク感が蘇ってくるような懐かしさを覚えました。
この『クイズダービー』の「完全復活」、巨泉さんが4度目となるガンの手術を受ける直前の「覚悟の収録」という触れ込みでありました。いろいろと毀誉褒貶のあるお方ではありますが、『クイズダービー』や『世界まるごとHOWマッチ』など、わたくしも夢中で観ていた数々の名番組を送り出してこられた巨泉さんは、テレビマンとしては大いに評価に値するお方なのではないか、と今でも思うのです。とはいえ、昨夜の放送で見た巨泉さんは、明らかにげっそりと痩せてはいたのですが••••••。
何はともあれ、手術が無事に成功することを願うばかりであります。
『クイズダービー』の完全復活も良かったのですが、それに続くもう1つの企画はさらに嬉しいものでした。藤子不二雄Ⓐさん原作のアニメ『笑ゥせぇるすまん』(原作の漫画は現在も、中公文庫コミック版の全5巻が発売中)が、23年ぶりにゴールデンタイムで再放送されたのです。
かつて、やはり大橋巨泉さんをはじめとする「巨泉ファミリー」が総出演していたバラエティ番組『ギミア・ぶれいく』の1コーナーとして、1989年から1992年にかけて放送されていた『笑ゥせぇるすまん』。わたくしも大好きだったアニメで、毎週楽しみに視聴しておりました。それだけに、 “笑ゥせぇるすまん” こと喪黒福造とのゴールデン枠での再会は、まことに嬉しい限りでした。
ちなみに、喪黒福造のモデルとなったのは、他ならぬ巨泉さん。『金スマ』でも、古くからの友人でもある巨泉さんをモデルに喪黒のキャラクターが確立していった過程を、藤子Ⓐさんが自筆の絵とともにお話になっていました。
再放送されたのは「シルバーバンク」というエピソードでした。
息子を映したホームビデオ撮影を趣味にしているサラリーマン。テレビで知った「おじいちゃんと子どもとの触れ合いを撮ったビデオコンテスト」に応募したいと思っていた彼は、喪黒福造に一人のおじいちゃんを紹介される。共に撮影を繰り返すうち、すっかり打ち解けあっていく息子とおじいちゃん。満足するサラリーマンだったが、再び会った喪黒に「あのおじいちゃんは結局は他人、あまり深入りはしないよう」忠告を受ける。しかし、息子がおじいちゃんと離れたがらない、ということを理由に、ずるずると関係が続く中、おじいちゃんの態度は馴れ馴れしいものへとエスカレートしていく。そしてついには••••••。
そうそう!これこれ!このブラックな展開と結末に「ドーン!!」とシビれてたんだよなあ。いやー、久しぶりに観ても充分面白く感じられました。
単にブラックユーモアが売りというだけではなく、高齢化社会の進展や、過度なマイホーム志向に潜む落とし穴など、社会と人間のありようを見据えたお話づくりも巧みで、23年経っていてもまったく、古さを感じさせませんでした。
もっとも、ブラックなテイストかつ、救いのない結末も多い作品であるがゆえに、観る人によって好き嫌いが分かれるのは否めないのかもしれません。放送当時、わたくしが勤務していた会社で後輩だった、どちらかといえば楽しく夢のあるアニメが好みだった女性社員が「あんなのアニメじゃない!」なんて言っていたのを思い出したり。でも、少なくともわたくしはこういうテイスト、けっこう好きなのであります。
喪黒の声を演じた大ベテラン声優、大平透さんはこれ以上ないくらいハマり役です。救いのない結末の多い作品でありながら、過剰な嫌悪感が残らないというのは、大平さんの声による喪黒のキャラクターが醸し出す、飄々としたユーモアによるところが大きいように思います。あと、喪黒が客と "商談" している「Bar魔の巣」の、黙りこくってグラスをキュッキュッと磨いてるだけのマスター氏もかなり好きです(笑)。
『金スマ』の視聴者にはお若い方も多いことでしょうが、それらの方々は、この23年前に作られたブラックなテイストのアニメを観て、どんなふうに感じたことでありましょうか。
昨夜の再放送で、23年経っていても古びることのない『笑ゥせぇるすまん』の面白さを「ドーン!!」と再認識することができました。
久々の再放送を観て、またひと通りシリーズを観直してみたくなってきました。確かDVD-BOXが出てたよなあ、と思い出し、確認してみました(発売元はTBS、販売元はポニーキャニオン)。
スペシャル版も含め、テレビ放送された全126話(うち14話分は初ソフト化)を完全収録した18枚組のDVD-BOX。しかも、スタッフのインタビューや対談、藤子不二雄Ⓐさん書き下ろしイラストなどを掲載した、104ページのオールカラー特典ブックレットもなかなか充実しているようで、実にありがたいのですが••••••値段は約38,500円。消費税が入ると40,000円を少々越えてしまうということで、やはりちょいとばかり高いのでありまして••••••。これは即購入!というわけにはいきませんね(泣)。少しずつお金を貯めてから購入することにしようかなあ。
『笑ゥせぇるすまん』がらみで昨日知って、ちょっと驚いたことが。
シリーズを通じて脚本を手がけていた「梅野かおる」という方、実は加山雄三さん主演の映画『若大将』シリーズや、『ニッポン無責任時代』をはじめとするクレージーキャッツ主演の一連の映画、はたまた松田聖子さんやたのきんトリオ(コレも懐かしいなー)主演の青春アイドル映画などの脚本家でもあった、田波靖男さんの別名義だったんですね。
最初は上記の映画作品群と、アニメ『笑ゥせぇるすまん』とがなかなか結びつかなったのですが、田波さんは『パタリロ!』の劇場版『スターダスト計画』や、『ふしぎの海のナディア』など、アニメーション作品の脚本も多かったとか。けっこう、幅広く手がけておられたんだなあ。
蛇足ながらオマケ写真を。コチラは鹿児島の繁華街にある、リアル「Bar魔の巣」であります。黙ってグラスをキュッキュッと磨くマスターでもいるのかと思い、一度入ってみようかなと思っていたのですが、先般の連休の間は残念ながら、ずっとお休みでありました。
今度鹿児島に行くときには、ぜひとも勇気を出して(笑)立ち寄ってみようと思っております。
(Facebookへの投稿と、勤務先である書店のスタッフブログに書いた内容に手を加えた上で、アップいたしました)
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