吉良吉影は静かに暮らしたい

植物の心のような人生を・・・・、そんな平穏な生活こそ、わたしの目標なのです。

オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム(シーズン4)が佳境です‼️

2022-02-17 19:51:00 | 映画・ドラマを観て考えよう
 シーズン1からずっと注目してきたこのドラマも遂にシーズン4になりました(BS日テレ、毎週月曜~金曜14:30~15:30)。

 『七大州を統べる』世界帝国の皇帝となったスレイマン大帝。絶対的な権力者です。当初はロシアから奴隷として連れてこられたヒュッレムもいまや皇帝妃として後宮を支配しています。

 シーズン4に入って、この大帝国にも衰退の影が差し始めます。いまや老境に入ったスレイマン大帝の後継者問題が持ち上がるのです。後継者を巡りハレム内では『どの皇子を跡継ぎにするのか』、ドロドロの権力闘争が勃発します。

 皇妃マヒデブランから生まれたムスタファ皇子が最右翼だったのですが、皇帝妃ヒュッレム一派の陰謀により、スレイマン大帝との関係が悪化、息子に玉座から追い落とされるのでは?と疑心暗鬼になったスレイマン大帝自身の命令によってとうとう処刑されてしまうのです。スレイマン自身が父親のセリム(Ⅰ世)を殺して皇帝になったワケですから猜疑心の虜になっても仕方ないのですが・・・。

 後継者を絶やさないために造られたハレム(後宮)制度が、争いのタネになるというのは世界中に共通する皮肉です。どのお妃も自分の息子を次期皇帝にしたいワケですから仕方ないですね。

 皇帝妃ヒュッレムには4人の子供がいるのですが、心優しい末子のジハンギルは兄の死に耐えきれず、後を追うように亡くなってしまいます。


※ジハンギルの死を哀しむスレイマン大帝・・・いくら悔やんでも悪いのはアナタです。

 歴史を知っている私たちは、この後ヒュッレム、スレイマンの順に亡くなり、ヒュッレムの次男セリム(Ⅱ世:イチバン出来が悪い→凡庸な君主となる)が跡を継ぐものの、だんだんハレムが表の政治にクチを出すようになり、これがオスマン・トルコの衰退に繋がることが分かっていますから、ドラマが進んでいくにつれ『そっちじゃない❗それはダメだろっ❗』と手に汗を握りながら観ることになります。ニクい造りです。

 惜しむらくはシーズン3までをド迫力で仕切ってくれたヒュッレム妃を演じる役者さんが替わってしまった点です。いかに老境とはいえ枯れたババア(失礼‼️)になってしまいました。


※シーズン3までのヒュッレム妃・・・この姿が観れないのが残念。

 ご本人の妊娠で、続けて出演することができなかったそうです。実に残念です。

 トルコ帝国の興亡を描いたこのドラマ、ぜひご覧ください。オススメします。