余った時間があると本屋さんに行ってみるのですが、最近新刊本に『これだっ!』という本が少ないのです。ハウツー本や、オモシロ本ばかりが本屋さんを占拠しているのを見ると『日本の行く末はどうなっちゃうンだろう・・・』と思ってしまいます。
そんな中、書店員さんイチ押しのスグレ本を発見!『何と!10年間も言葉をひねくり回してやっと完成!(店頭ポップから)』いったい何だろうと見ると、この本でした。
世界最古の物語『ギルガメシュ叙事詩』。
この本のどこが凄いかというと、著者は最初英語本からの翻訳を行ったのだが、どうも気に入らない。様々な書籍を探して、その探求に10年間を費やし、ついに原典の粘土板の解読と、楔形文字から(直接!)日本語への翻訳を行ってしまった奇跡の本なのです。
こんな作品が900円+消費税で手に入るって、現代って凄い時代や~、と感慨を新たにした訳です。
※ギルガメシュ想像図(絶対ウソやろっ!)
物語は、・・・
ウルクの王ギルガメシュは並ぶ者のない強い王であったが、都の娘を次々と略奪するような乱暴者だった。
神々はこれに対抗できる存在を創造する。その名はエンキドゥ。
彼は獣とともに生活していたが、遊び女に誘惑され、ウルクの都に来てギルガメシュと相対する。
ギルガメシュとエンキドゥは闘って分け、お互いの力を認め合った後は無二の親友となる。
己に比する存在を認めたギルガメシュは行状を改め偉大な王となる。
あるときギルガメシュは言う『森の守護者フンババを倒して杉の木を伐り出そう』と。
エンキドゥは反対するがギルガメシュは聞かない。とうとう二人は武器を担いでフンババのもとに旅立つ。
このフンババの描写が何とも恐ろし気です。
フンババの叫び声は洪水だ
その口は火、その息は死だ。
※森の守護者フンババ(『私の名はハンババ、愛称はレミィよ』って、こんなん知っとる人おるんか~い!)。
壮絶な闘いの末、フンババは倒れる。
命乞いをするフンババを殺すようエンキドゥは主張、その首を切り落とす。
ところで、四大文明発祥の地はいま行ってみるとほとんどが砂漠ですが、もともとは緑に覆われた肥沃な土地だったらしい。
そりゃそうです、砂漠の真ん中に都市や文明が発達する方がオカシイでしょう。
ナゼいまは砂漠なのかというと、都市ができて森林を伐採しちゃったからです。
建物を造る煉瓦を焼くために周辺の森林をガンガン伐採・・・自然破壊の始まりです。
フンババを倒し広大な杉林を伐採し尽くした結果の砂漠化・・・かくも人類の業は深いのです。
ギルガメシュとエンキドゥ、二人の最強タッグチームはフンババを倒し、これに怒った神々の遣わした天の牡牛まで屠ってしまう。あまりのことに神々はギルガメシュとエンキドゥに裁定を下す。『どちらかが死なねばならぬ』。
病死したエンキドゥを甦らそうと決心したギルガメシュは旅立つ。
マーシュの山には冥界への入り口があってサソリ人間がそこの門番だ。
※怪人さそり男。こっ、こんな感じなのかっ!? サソリ人間は夫婦者らしいのだが・・・。
半神半人のギルガメシュはそこを通ることを許され、長い旅の末、生命の秘密を知る者ウトナピシュティムに出遭う。ウトナピシュティムはこの世の成り立ちと洪水伝説を語り、ギルガメシュに生命の草を取りに行かせる。
しかし、ウルクへの帰途、ギルガメシュが水浴をする間にせっかく手に入れた生命の草は蛇に食べられてしまうのだった。
悔やんでもどうしようもない失態、悲嘆にくれるギルガメシュを載せた船はウルクに辿り着く。
やはり人間には生命の操作はできなかった。
並ぶ者なき英雄も死だけはどうにもできないことを暗示する結びで物語は終わります。
そんな中、書店員さんイチ押しのスグレ本を発見!『何と!10年間も言葉をひねくり回してやっと完成!(店頭ポップから)』いったい何だろうと見ると、この本でした。
世界最古の物語『ギルガメシュ叙事詩』。
この本のどこが凄いかというと、著者は最初英語本からの翻訳を行ったのだが、どうも気に入らない。様々な書籍を探して、その探求に10年間を費やし、ついに原典の粘土板の解読と、楔形文字から(直接!)日本語への翻訳を行ってしまった奇跡の本なのです。
こんな作品が900円+消費税で手に入るって、現代って凄い時代や~、と感慨を新たにした訳です。
※ギルガメシュ想像図(絶対ウソやろっ!)
物語は、・・・
ウルクの王ギルガメシュは並ぶ者のない強い王であったが、都の娘を次々と略奪するような乱暴者だった。
神々はこれに対抗できる存在を創造する。その名はエンキドゥ。
彼は獣とともに生活していたが、遊び女に誘惑され、ウルクの都に来てギルガメシュと相対する。
ギルガメシュとエンキドゥは闘って分け、お互いの力を認め合った後は無二の親友となる。
己に比する存在を認めたギルガメシュは行状を改め偉大な王となる。
あるときギルガメシュは言う『森の守護者フンババを倒して杉の木を伐り出そう』と。
エンキドゥは反対するがギルガメシュは聞かない。とうとう二人は武器を担いでフンババのもとに旅立つ。
このフンババの描写が何とも恐ろし気です。
フンババの叫び声は洪水だ
その口は火、その息は死だ。
※森の守護者フンババ(『私の名はハンババ、愛称はレミィよ』って、こんなん知っとる人おるんか~い!)。
壮絶な闘いの末、フンババは倒れる。
命乞いをするフンババを殺すようエンキドゥは主張、その首を切り落とす。
ところで、四大文明発祥の地はいま行ってみるとほとんどが砂漠ですが、もともとは緑に覆われた肥沃な土地だったらしい。
そりゃそうです、砂漠の真ん中に都市や文明が発達する方がオカシイでしょう。
ナゼいまは砂漠なのかというと、都市ができて森林を伐採しちゃったからです。
建物を造る煉瓦を焼くために周辺の森林をガンガン伐採・・・自然破壊の始まりです。
フンババを倒し広大な杉林を伐採し尽くした結果の砂漠化・・・かくも人類の業は深いのです。
ギルガメシュとエンキドゥ、二人の最強タッグチームはフンババを倒し、これに怒った神々の遣わした天の牡牛まで屠ってしまう。あまりのことに神々はギルガメシュとエンキドゥに裁定を下す。『どちらかが死なねばならぬ』。
病死したエンキドゥを甦らそうと決心したギルガメシュは旅立つ。
マーシュの山には冥界への入り口があってサソリ人間がそこの門番だ。
※怪人さそり男。こっ、こんな感じなのかっ!? サソリ人間は夫婦者らしいのだが・・・。
半神半人のギルガメシュはそこを通ることを許され、長い旅の末、生命の秘密を知る者ウトナピシュティムに出遭う。ウトナピシュティムはこの世の成り立ちと洪水伝説を語り、ギルガメシュに生命の草を取りに行かせる。
しかし、ウルクへの帰途、ギルガメシュが水浴をする間にせっかく手に入れた生命の草は蛇に食べられてしまうのだった。
悔やんでもどうしようもない失態、悲嘆にくれるギルガメシュを載せた船はウルクに辿り着く。
やはり人間には生命の操作はできなかった。
並ぶ者なき英雄も死だけはどうにもできないことを暗示する結びで物語は終わります。