ようやく観てきましたシン・ウルトラマン‼️
※ウルトラマンの勇姿
制作発表時から楽しみにしていましたが、コロナ禍の中、密を避ける意味からも(やむなく)公開から遅れて観賞することになりました。
面白かったですねえ❗
ウルトラQからウルトラマン全話を通しで観たような満足感、これはお得です。
映画が始まると画面に現れる文字は何と『シン・ゴジラ』‼️これがウルトラマンのオープニングで『ウルトラQ』の文字がかき消されて『ウルトラマン』のタイトルが現れるように使われています。
現れる怪獣(ここでは禍威獣と表記)たちはゴメス、マンモスフラワー、ペギラ、パゴス、ラルゲユウスにゴーガまで盛り沢山(‼️)科特隊(この作品では禍特対と表記)の成立までがテンポよく語られます。次々現れる字幕を読むヒマがない程の画面切替は総監修庵野秀明らしい展開です。
ネロンガ、ガボラと懐かしい顔ぶれのオンパレードを楽しみましたが、後半宇宙人(外星人)との闘いになってからはツッコミどころ満載です。
ザラブの変装は『今どきナイだろっ❗』と思いましたが、何にでも化けられるのをワザワザ隠したのだろうとすればナットクです。
ザラブは裏表のあるヤツだった(笑)。
※山本耕史が外星人メフィラスを怪演『○○○○私の好きな言葉です』のセリフはメフィラス構文としてバズってます。
問題はメフィラスの扱いです。世間では山本耕史の怪演が話題ですが、私は不満です。この台本ではメフィラスの名前の由緒でもある悪魔的な部分が全く表現できていません。これが『最も残念な点』です。
では悪魔とはいったい何なのでしょう❓
私の定義では『公共の利益を全く度外視して、特定の個人の利益を追及する存在』です。契約した相手にはひたすら尽くします(当然代償は要求しますが・・・)。
永井豪『デビルマン(KCコミックス版)』で主人公が恋人美樹さえいれば何も要らない、と言う言葉こそ悪魔の本質です。印象的なラストでは恋人を失った復讐のため地球全部を壊滅させてしまいます。
もうひとつ悪魔の特徴は『契約の重視』です。いったん結んだ契約は(悪魔だけに)あくまで守り抜きます。
今回のメフィラスは、ただ計算高いだけで、メフィラスのメフィラスたる所以が全く表現できていないのです。
では、メフィラスのメフィラスらしさが一番表れた作品を見ていただきましょう。
短いのでスグ観れますよ。
【メフィラスの食卓】です。
食卓 前編
食卓 前編 [エンターテイメント] 第17回より抜粋 後編[sm17629161]
ニコニコ動画
食卓 後編 - ニコニコ動画
食卓 後編 [エンターテイメント] 第18回より抜粋
ニコニコ動画
メフィラスの怪しい律儀さが表れている傑作だと思います。ラッキョウを持ち帰る(?)ラストが秀逸‼️。
さて、ウルトラマンは、誤って死なせてしまった地球人に成り変わって(自分の命を与える)生きるのですが、これってウルトラマンにしてみれば『踏み潰したアリの代わりを果たす』ようなものじゃないかしら❓
そんなに人間が好きになったのか。
で、人間の知識を学ぼうとするのですが、これ、成り変わった人間の意識はもう無いのでしょうか❓
人間の意識はもう無いのだとしたら、果たして成り変わることが何かの償いになるというのでしょうか❓
最後に人間として生きることを選んだウルトラマン、あなたは(いくらアリが好きでも)アリになって生きたいと思うでしょうか(いえ、無いでしょう)。ひょっとしたらウルトラマンは高次の精神的存在で、人間になって(受肉することで)『肉の愉び』に目覚めてしまったのでしょうか❓
※このカットは私が早見あかりのファンなので載せてみました。本文との関連はあまりありません(笑)
と、ウルトラマンに感情移入できなかったのが、今回『残念だった点その2』です。
最後に、『今回残念だった点その3』は細部の遊び心がなかったこと。オタク隊員の机の上にマイティジャックがあったくらいで『あそこにヘンなものが写っている‼️』と細部を観る楽しみが無かったのです。バカにされるかもしれませんが、これが『繰り返し観よう』と思わせてくれるかどうかの分かれ道です。
そう、『神は細部に宿りたまう』のです。
いろいろ書きましたが、愛するがゆえの辛口です。実際にみなさんの目で確かめていただくのが良いでしょう。
ぜひご覧ください。オススメします。