吉良吉影は静かに暮らしたい

植物の心のような人生を・・・・、そんな平穏な生活こそ、わたしの目標なのです。

陳凱歌監督『妖猫傳』日中合作/2018年2月24日(土)日本公開

2018-02-26 12:32:59 | 映画・ドラマを観て考えよう
 日本では『空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎』として公開されていますが、これは配給会社が勝手に付けたものです。
 原作の題名が『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』ですから間違いではナイのですが、空海が主人公の映画ではありません。本当の主人公は一匹の黒猫なのです。



 で、これを見ると『猫嫌いのヒトはますます猫嫌いに、猫好きのヒトはますます猫好きになる』という映画なのでした。

 唐に渡った空海は目的とする真言密教の教えを受けられず、悶々としているところ。


※若き日の空海を熱演する染谷将太。大抜擢ですねぇ!

 無名時代の白楽天と知り合い遊興に浸る日々・・・社会見学と称して訪れた妓楼で一匹の黒猫と出くわす。この黒猫、何かの事情があるようで、楊貴妃に係る人物の子孫を次々と無残に殺していく。


※楊貴妃役のチャン・ロンロン…実際の楊貴妃は鳥毛立女屏風に描かれたような容姿だったはず。

 楊貴妃は言わずと知れた中国三大美人のひとり。空海が入唐する約半世紀前に『安史の乱』で殺された悲劇の妃です。ちなみに中国三大美人は西施, 楊貴妃(この二人は確定)に王昭君または貂蝉を入れた四人の中から三人を選ぶようで定説はありません。

 どうやら黒猫は殺された楊貴妃の敵討ちをしているらしいのです。

 映画では『ナゼ?』という理由の説明がナイのですが、この黒猫曰く『俺は眼玉しか食べない』・・・ということで、被害者たちは次々と猫に眼球を抉(えぐ)られて死ぬ。あ~最近はCGが発達して良かった~!池に無数の眼玉を抉られた魚が浮かぶシーンがあるのだけれど昔ならADさんが大量の魚を「眼玉を抉っては」次々と浮かべないといけなかったところです(考えたら悲惨!)。

 ここに幻術やら蟲毒の秘法が絡んで『実は楊貴妃は生きているのではないか?』という謎を空海と白楽天のコンビがホームズとワトソンのように解いていく・・・というストーリーなのです。『ヤング・シャーロック』って感じでしょうか?

 長安の都を完全再現したCGの素晴らしさに眼を見張ります(実際に遣唐使になった気分を味わえます!)。そしてポーの『黒猫』を思わせる謎が解けたとき、楊貴妃を想う黒猫の哀れさに涙が溢れます。

 さらに空海が唐で受戒できた秘密が(・・・って『そんな訳ナイだろ!』という展開ですが)明らかになり、白楽天は『長恨歌』をモノにして大詩人に、という結末です。


※おバカなローマ人の方が似合う阿部寛。

 ひとつ分からないのは阿部ちゃんの存在で『なんで阿倍仲麻呂?』・・・アベつながりですかぁ?ズバ抜けた秀才だったはずの仲麻呂のイメージがガラガラと崩れちゃった気がするンですが・・・。

 猫好きのヒトは必見の映画です!
 

【関連記事】偉人評伝(05)『空海(くうかい)』または『弘法大師(こうぼうだいし)』

何といってもザ・ロードウォリアーズですっ!

2018-02-19 06:45:54 | 日々の私の主張とか考察とか

 ホーク&アニマルの2人組!これぞ最強!


※ええガタイしてまんなー。

 大阪城ホールで実際に見た!
 入場テーマ曲ブラック・サバス『IRON MAN』のテーマが流れる中、登場したと思ったらロープ下からリング向けてヘッドスライディング!相手を軽々と差し上げ、リングに叩きつけるや秒殺フォール!あの強さは唯一無二ですっ!


ジョン・ウー監督『マンハント』2018年2月9日(金)日本公開

2018-02-18 18:24:05 | 映画・ドラマを観て考えよう

 あの名作『君よ憤怒の河を渉れ』のリメイク、ということで期待して観に行った。


※左から福山雅治, ジョン・ウー監督, チャン・ハンユー(チャン・ハンユーはもう少しタッパが欲しい!)

映画『マンハント』予告


 冒頭から『ド演歌』が流れる(なぜか地方の港町っぽい)場末の小料理屋の暖簾をくぐる主人公チャン・ハンユー。
 着物を着た女将たちが『イラッシィマセ』とカタコトっぽい日本語で迎える、をいをい和服の着付けがダメだろっ!もっと衿を抜いて着なくちゃ・・・と、よく見れば、おお!ポドチョンの茶母(タモ)ではないか!『チェオクの剣』で主人公を演じたハ・ジウォンが女将とくればタダ者であるハズがない。案の定、店にはヤクザたちが集まって『酒を出せ!』と騒ぎ始める・・・チャン・ハンユーを外に出すとハ・ジウォンは相方のアンジェルス・ウーと一緒に両手にサイレンサー付きの二丁拳銃で撃ちまくりヤクザを皆殺しに!


※ハ・ジウォン(松たか子に似てる!)・・・今回はナゾの殺し屋役

 ああ、出だしからして銃撃戦。もはや日本は法治国家ではなくなったのだ。しかしこの意外性は楽しい。それで女将はカタコトだったのか(本物は納屋で縛られていた)とかナットクのいく種明かしです。これで主人公が小料理屋に戻って大量殺人の重要参考人に!?って思うところですが、これは単に主人公と女殺し屋との最初の出会いというエピソードで片付けられてしまいます。んーそれはナイだろっ!

 で、話は切り替わって製薬会社『天神製薬』のセレモニーで、主人公チャン・ハンユーがそこの顧問弁護士と紹介され、台本通りにハメられる。
 この辺りは『君よ憤怒の河を渉れ』よりも大人気TVシリーズ『逃亡者(後にハリソン・フォード主演で映画化)』を思わせる展開です。


※『逃げる主人公』左からチャン・ハンユー, 高倉健, ハリソン・フォード

 逃亡するチャン・ハンユーを追う刑事が福山雅治。このヒト、俳優としてもナカナカの演技でこれは似合ってる。


※『追い詰める刑事』左から福山雅治, 原田芳雄, トミー・リー・ジョーンズ

 ただ、ストーりーの繋がりが悪くて・・・『君よ憤怒の河を渉れ』では高倉健が北海道に飛んで中野良子と知り合いセスナを借りて東京に戻るまでが事件を追ううちに無理なく繋がっていたのだが、今回は「兎に角ひたすら逃亡していたら敵や警察が執拗に追ってくる」という展開で偶然の要素が強すぎます。これじゃ絶対に逃げきれないでしょう。映画でなければ許されない展開の連続です。アクション・シーンはイイのですが無理矢理繋げた感は否めませんなあ。


※チー・ウェイと中野良子・・・髪型まで似せたのかっ!?

 見どころは水都大阪を縦横無尽に駆け抜けるジェットスキーを使ったチェイス、牧場を襲う製薬会社の刺客(ハ・ジウォン&アンジェルス・ウー)たちが見せるバイクアクション、この2つです。

 あと、ジョン・ウーの映画に付き物の『子供・鳩・教会・二丁拳銃』はどこで登場するかを見るのが楽しい、期待に応えてくれます。

 で、ツッコミ所は満載です。
 なぜ大阪城に岸和田のだんじりが?(しかも黒幕の会長がだんじりに乗ってる!)とか、企業に雇われているガードマン風情がなぜあんなに凶悪なのか?とか、極秘開発って?これくらいの薬でそんなに騒ぐことないだろっ!とか、ラストの別れのシーンで田舎のローカル駅が使われるけど、こりゃ一体何処なんだ?とか(天神製薬の本社って東京でも大阪でもなく、長野とか那須あたりの話?・・・まるで犬神製薬!)。

 あと、せっかく最初に大阪を舞台にしたのに関西弁ネイティブが一人も出演しなかったところが残念。

 私の希望では、斎藤工が演じた情けないテロ犯人役は「ほっしゃん」に、ハ・ジォンが演じた殺し屋を「尾野真千子」あたりにやっていただきたかった。

 ジョン・ウー監督にワタシ的にオススメしたいキャストその1

※情けないテロ犯役の斎藤工の代わりにワタシ的に推薦したいほっしゃん
 (ほっしゃんはこの映画に出演していません。念のため)

 ジョン・ウー監督にワタシ的にオススメしたいキャストその2

※美しいハ・ジウォンの代わりにワタシ的に推薦したいド迫力の尾野真千子
 (尾野真千子はこの映画に出演していません。念のため)

 尾野真千子ならバリバリ河内弁で「おどりゃー!往生せいや!」とかド迫力でやって戴けたことと思いますが・・・いや、それでは別の映画になってしまうか?


セミナーで知った事実(講師:岡田邦夫/プール学院大学教育学部)

2018-02-16 08:12:08 | 日々の私の主張とか考察とか

 安全衛生セミナーで『心とからだの健康対策』という話を聞いた中で、興味深いデータがあったのでご紹介します。

 まず『日本人の死因』です。

※仕事をしている男性は自殺が多い(弱っちい!)。女性の死因は圧倒的にガンが多い。

 次は『年齢区分別総人口』・・・今後の予測です。

※どんどん減少するが、老人の数は変わらない・・・100年後に日本の人口は半分以下に()。
 減った部分は外国人労働者の方が補ってくれる。そういう社会になっていくのだとか・・・。

 私の場合、2050年までには確実に死ぬだろうが・・・。

 で、『平均寿命と健康寿命の推移』・・・上下(2本のグラフ)の差に注目。

※男性で約9年、女性は約12年の差がある(ヘタすると『寝たきり』で過ごす年数になります)。

 さらに『歩行速度と生命予後』。

※時速5km以上で歩けたヒトはその後10年間生き残れる率が高い。

 この後『人間は歩く動物である』として健康管理のノウハウを展開してくれたのです。
 がっ、上掲データは衝撃的でした(特に3つ目の『平均寿命と健康寿命の差』ですね)。
 老後の健康維持・・・今から真剣に考えた方がイイようです。


衝撃に備えよ!・・・Judas Priest 4年ぶりの新作『FIREPOWER』3月7日(水)リリース!

2018-02-12 05:26:47 | 洋楽邦楽を問わず音楽はイイ
 最新情報ですっ!(↓)海月姫のまやや風に読むべし!
 お゙お゙お゙~!メタル神に仕える僕(しもべ)として、これはゼッタイに言わねばならぬ゙ぬ゙ぬ゙ぬ゙ぬ゙ぬ゙!
 この混迷の世界に鋼鉄製の絶対神様が紅蓮の炎とともにご降臨あそばされるのだ!
 衝撃に備えよ!



※ジューダス・プリーストは3月初めに、約4年ぶりとなる新作『FIREPOWER』をリリースし、世界ツアーに乗り出すのですっ。(日本盤は3月7日リリース予定)。

Judas Priest "Lightning Strike" (from "FIREPOWER")

 この夏(何といってもファイヤーだけに)ジューダス・プリーストがアツいぜ!

<収録曲>
1."Firepower"     
2."Lightning Strike"
3."Evil Never Dies"
4."Never the Heroes"
5."Necromancer"
6."Children of the Sun"
7."Guardians"     
8."Rising from Ruins"
9."Flame Thrower"
10."Spectre"     
11."Traitors Gate"
12."No Surrender"
13."Lone Wolf"     
14."Sea of Red"   

 かつてのメタル・キッズたちよ!お小遣いを貯めておくのだ!
 この機会を逃したら、次のツアーまで出演する側も聴く側も生きている保証はナイ!
 いま銭(ジェニ)を使わなくてドースル!死出の旅には持って行けんゾ!持って行けるのは思い出だけなのだ!