運転しているのは国産車の5ナンバーのAT車で、
MTじゃなければとかやっぱり外車だとか。
33ナンバーじゃなきゃ車じゃない、みたいな一定のこだわりはまるでありません。
といっても乗れればよいようだけど、
シートやハンドルは座り心地や握り心地が「こうでないと」というものがあって。
その自分なりの好みに今のところ、
ピッタリしっくり合っているのが今の車。
ネッツトヨタのALLEXです。
私の車始めは自衛隊の除隊金を、つぎ込んでやっとの思いで買った中古の軽。
その後は一貫してネッツ車に乗り続けてきました。
家庭の諸事情があって短いスパンで車を乗り換えることになり、
それで14年ほどの間に最初の軽も含めて今の車が5代目です。
そのうちの4台は、ずっとネッツの担当者Fさんから購入しました。
担当女史のFさんは飛び込みの客だった私と契約を結ぶ運びになり、
その後12年にわたり私の担当をしてくれていました。
私は、そのFさんに惚れ込んでいました。
この人が、ここにいる限り絶対にこの人から離れないと思っていました。
そして今の車を買ったとき、
Fさんの年齢から考えても「もしかしたら最後の車になるかな」と薄々予感していました。
というのも今回ばかりは私も、
この車を長く乗り続けようと思っていたのです。
すると乗り終える頃にはFさんは定年を迎えている頃だろうと。
夏過ぎに点検の件で販売店の別の方から電話が入り、
その後その方が我が家まで来てくださって。
どうやらFさんが体調を崩されて休まれているらしいことを知りました。
どうりで今回は電話連絡が遅れてるなと思ったら、
とボンヤリ思い起こしながら私はその方とやり取りし。
その少し後、保険の件でやはりその方と話す機会があり。
Fさんが退院して自宅療養をしていると聞きました。
私はFさんが無事に職場復帰されることを首を長く待っていました。
そして今日、久しぶりにFさんから電話をもらいました。
声を聞く限り元気そうで、
いつものFさんの声だったので。
戻ってきたので、またよろしくの言葉が聞けるものと思っていたのに。
Fさんは「今月末で辞めることになったの」と。
身体を壊したことと会社のリストラしたい意向とが重なる形となり、
それで決断したんだそうです。
Fさんは私に「ごめんなさいね」と、
でも私は車のことなんて他の誰かが代わってくれることだからと思いました。
そうじゃなくてFさんとは長いお付き合いできると思ってたから・・・
これからどうされるのですかと聞くと、
「田舎で畑でもやりたい心境かなー」
まだ少しの間は今の住まいにいるけど。
そのうちに引き払って田舎に越すと思う、と。
もう会えないのかな、かなしい気持ちになっていると。
「決まったら連絡するね」
と言ってくれました。
私は努めて普段通りの声で、
それじゃまたといつもどおりの別れ方で電話を切ったけれど。
車だけの、ご縁じゃなかったと思いたくて。
それに何も気の利いたことも言えなくて、
ただひたすら早く良くなるように祈ってますくらいしか言えなくて。
お世話になったFさんに、
なにかご恩返しがしたくても。それも思い浮かばず。
電話切ったあと、しばらく呆然としていました。
とても、とてもかなしいです。
Fさん本当に今まで沢山お世話になりました。
今度は仕事を離れて、
またお付き合いさせてください。
だから、どうか早く元気になって。
そして顔、見せてください。
待ってますから。