日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

誰も経験したことのない地球環境の変化

2017年03月18日 09時38分33秒 | 日々雑感
 ようやく本格的な春となり、花の季節と心浮きだつ。しかし、この後、あの猛暑がやって来ると思うと、今から憂鬱になる。歳のせいもあろうが、年々暑さが堪える。間違いなく地球温暖化が進行中と思うが、トランプ米国大統領はまやかしと一蹴した。人的な影響による地球温暖化はこれまでに誰も経験したことの無い現象なので、信用し難いのは本当であろう。経験者はどこかにいないであろうか。

 米航空宇宙局(NASA)は、昨年5月、太陽系外に1284個の新惑星を発見したと発表した。そこで確認された惑星のうち、550個は地球のような岩石惑星で、更にその内の9つは、それが周回する恒星の ”居住可能区域” 内にあるとのことだ。人間が生きていくためには、水や空気等、地球上の環境と同等の環境が必要であるが、ここで言う居住可能区域とは、最低限水を液体状に保持できる表面温度である位の意味であろう。

 恒星は通常高温で光輝いているため遠方からでも観察できるが、その表面は灼熱地獄であり生物が居住できるような環境ではない。生物が住める環境はその恒星を周回する星にある筈と惑星が注目される訳である。もし望遠鏡で惑星の存在が確認出来れば、当然恒星からの距離も分かり、その表面温度を推定することが出来、その惑星が居住可能区域かの判定が比較的容易に出来るのであろう。

 今年2月にも、NASAは地球から40光年先の恒星「TRAPPIST-1」に、地球サイズで生命居住可能な3つを含む7つの系外惑星を発見したと発表した。先に発見された1284個との関係は不明であるが、1つの恒星に7つもの惑星が発見されたのは初ということだ。

 生命居住の可能性があると聞くと、すぐに人間と同様な、あるいはもっと知的な生物の存在を思い浮かべるが、現地球上にも様々な生物が居住しており、人間は生物全体からすれば極一部に過ぎない。地球の誕生以来46億年間生物は進化し続けており、途中恐竜のように絶滅した生物も多々いるが、古細菌まで含めると進化の過程のほぼすべての生き物が生存しているのではないかと思える。

 生命とはその内部での物質交換と外部との物質のやりとり(代謝)、および同じ型の個体の再生産(遺伝と生殖)にあると考えられている。地球上に生命がどのように誕生したかは謎であるが、これだけ夥しい数の生物が生きていけるとは、地球環境の素晴らしさを感じざるを得ない。同時に、極一部である筈の人間が地球全体の環境を破壊しつつあるのは、自然に対する驕りとしか言いようがない。地球温暖化等のため、人間何世代か後には今以上の過酷な世界が待っていると予想されるのに、今が良ければとの風潮が強く、何も我慢する必要が無いとしているのだ。

 さて、この広い宇宙に地球と同じような環境の星が存在するとなると、どこかの星には古細菌レベルの生物が、また別の星には人間より遥かに知恵のある生物がいてもよさそうである。遥か彼方の星に人類より知能の進んだ生き物がいた場合、彼らが、その星の環境を守りつつ、あるいは改善しつつ、どのように進化できたかを是非知りたいところである。

 さて、40光年の距離とは、光の速さで40年かかると言うことだ。現在最速のロケットの早さは、30Km/秒程度であろうので、光の速さの1万分の1程度である。すなわちこのロケットでそこにたどり着くだけでも40万年かかる計算になる。電波を利用した通信でも片道40年かかるのでは、コミニュケーションどころの話ではない。

 Science Fiction(SF)の世界では瞬間移動と称する超能力がある。空間を歪めるとか、飛び越えるとか、魔訶不思議な技術であるが、そんな技術が開発されれば、40光年先の知恵者から地球の将来を診断して貰えるかもしれない。いや、瞬間移動の技術があれば、相談以前にもっと快適な世界を探して、地球を飛び出した方が手っ取り早い。

 春眠暁を覚えず。こんな空想をしてうつらうつらしている間にも、あの猛暑が迫って来る。2017.03.18(犬賀 大好-321)