ロシアのウクライナ侵攻を受けてウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けており、大勢の市民が国外へ避難し続けている。両者の会談も行われているが、ウクライナ側が停戦やロシア軍の撤退を求めているのに対し、プーチン大統領は停戦の条件として、ウクライナがNATOに加盟しないことを法的に保証する「中立化」に加え、「非軍事化」なども強く要求しており、解決の糸口は見えていない。
一方、新型コロナウイルスのオミクロン株は、感染者数が2月の中旬にピークを迎え、現在世界的に減少傾向にあるようだが、減少傾向にあるといえども相変わらず猛威を振るっているのは日本もロシアも同じであろう。マスコミもウクライナ紛争に隠れてコロナの話題を取り上げなくなっている。
ロシア軍はウクライナの3方向から攻め入り、首都キエフも全面攻撃すると脅しをかけているが、ウクライナ軍の予想外の抵抗に会い、手間取っているとの情報もある。ロシア軍人の食料補給や戦車の燃料補給が遅れているとの説もあるが、 軍人のコロナ感染の影響もあるのではないか。
戦争とウイルスに関し昔の映画を思い出す。題名を忘れたが、火星人が圧倒的に強力な兵器で地球を攻めたため、地球が滅亡しそうになったが、すんでのところで火星人が地球のウイルスにやられて、地球が救わると言うストーリを思い出す。
プーチン大統領は、「軍事行動を止めるのは、ロシアの要求が満たされた場合のみだ」として、一切妥協しない考えを示しているが、例え、ロシア軍がウクライナの複数都市をある程度掌握したとしても、支配し続けるのはおそらく不可能だとの説が強い。ウクライナほど広大な国を制圧し続けるための部隊を、ロシアは派兵し続けるのは不可能と言うわけだ。プーチン大統領はウクライナ侵攻について、どのような“出口戦略”を描いているのだろうか。
プーチン大統領に戦争を終わらせる方法は、一体どんな方法があるだろうか。一番期待するのは、ロシア国内世論の反戦運動の高まりである。大統領は、国内治安部隊を使って反対勢力を弾圧する。しかし、それで事態はさらに悪化し、ロシアの軍部、政界、経済界から相当数の幹部やエリート層が、プーチン氏と対立するようになり、失脚するとの期待だ。
「ロシア人の反戦運動だけが、この惑星上の命を守ることができる」。2021年ノーベル平和賞受賞者のロシアの独立系紙編集長ドミトリー・ムラトフ氏は3月24日に声明を発表したが、この声明は通信監督当局の検閲で、同紙サイトから削除されてしまったが、SNSの発展した現在、情報はロシア国内に徐々に拡がっていくだろう。
もう一つの可能性は、ロシア国内での大震災の発生である。日本では南海トラフ大地震の発生がまじかに迫っているとの情報があるが、同時に日本海溝・千島海溝周辺海溝型大地震の可能性も伝えられる。もし、千島列島付近で東日本大震災級の災害が発生すれば、プーチン大統領と言えども放っておくわけにはいかないだろう。ウクライナ侵攻に何らかの妥協点を探るに違いない。2022.03.12(犬賀 大好ー797)
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