日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

国政選挙の低投票率は政治不信の表れ

2022年07月06日 10時58分55秒 | 日々雑感
 7月10日の「第26回参議院議員選挙」に向け、全国の若者16歳~29歳を対象に政治意識調査を実施した団体があった。それによると若者世代の一定数は政治や選挙への興味がなく、政党や候補者への認知や理解が低いことが投票に行かない要因であることがわかったそうだが、新しい知見では無い。

 行政は投票率を上げようとマスコミも使い一生懸命宣伝しているが、参院選の投票率は年々下がる一方だ。参院選の投票率は一般に低く前回の25回は49%とついに半数を割りこんだ。一般的に年齢が上がるほど投票率が高いと言われているが、前回の選挙でも20歳代の投票率が31%だったのに対し、60歳代の投票率は64%と2倍以上高くなったそうだ。
 
 何故参院選の投票率が低いのか、特に若者に投票率が低いのか、国会における参院の役目等の面からも議論されているが、変化の兆しは無い。参議院の役割は、建前は衆議院に対する抑制・均衡・補完の機能を通じて、国会の審議を慎重にすることとなってはいるが、与党自民党は議論を避けるためか、議員の過半数を抑えることに必死である。

 ある法案に対しいろいろな角度から審議するのは結構であり、そのため各方面の識者を集めておくのはそれなりの意味がある。選挙公報を見ると実に多くの政党があり、それぞれ立派な主張を繰り広げている。

 しかし、選挙公約だけからはその真意は分からない。現在の物価値上がりに対し、自民党は原油価格の高騰を踏まえ、燃油価格の激変緩和措置を継続する等主張しているが、どこにも異次元金融緩和の反省は無い。確かにロシアのウクライナ侵攻のため、燃料や穀物価格の上昇はあるだろうが、そもそも消費者物価2%以上を目標にしていたのは自民党だ。異次元金融緩和で日本中に金が溢れており、インフレの下地は十分にあった。給与の上昇を伴わないインフレは悪だと言い訳しているが、何事に対しても反省が無い。

 国民に納得のいく丁寧な説明をすると言いながら実行せず、政治不信を増長させたのは誰か。国政選挙で投票率の低迷する原因は、参院の役目等の難しい話ではなく、政治不信が主原因だ。

 兎も角、選挙では良いことしか言わない。埼玉選挙区に政治団体「日本大麻党」の党首が立候補したのには驚いた。大麻解禁の主張は元女優の高樹沙耶氏で目新しいことでは無いが、大麻を解禁すれば経済効果が何兆円にもなると主張している。大麻の害には一切触れず、利益のみを主張しているのはカジノ誘致を主張する党と何ら変わらない。

 現在の諸物価値上がりに対し、消費税の一時停止や減税を要求している党もあるが、一時しのぎの策に過ぎず、長期的な展望に触れていない。1千兆円を越える国の借金、昨年度の国の税収が67兆円と過去最高にも拘わらず、それに匹敵する赤字国債発行、と日本の国はお先真っ暗だ。この現状を丁寧に説明できる政治家はいないのか。2022.07.06(犬賀 大好ー828)


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