1月1日(水)
2020年が明けた。穏やかな年明けだ。雑煮の出汁を取りながら、みんなで作った、おせち料理を並べる。落とそがわりにおちょこも用意するが、私は形ばかりに、ひとたらしぐらいの杯をあげて、新年の挨拶。親子3人での正月の鱔だ。
昨年、10月18日、検査の結果、膵癌だろうとの診断、即、検査入院と言われたそのとき、アルコールは飲まないと、決めた。それからの約2ヶ月は、入退院の繰り返しで、ほぼ40日は入院生活だった。退院して家にいるときも、酒を飲もうとも、飲みたいとも、意識には上らなかった。暮れに、皆で集まり、寿司や、鍋での宴会の席でも、飲もうという気持ちにはならなかった。
そして、年が明ける。手術に向けてのスタートだ。9日には、消化器外科での検査が始まる。家族への説明もしたいとの担当医の意向もある。中旬には入院になるだろうし、20日頃には手術室の中にいるだろう。詳しいことや日程は、9日にはっきりするだろう。
腫瘍部位を切除し、取り敢えずは、根治切除(肉眼的根治切除)と言われる状態になると思われる。少なくとも、出来得うる画像診断の全体から見て、私の癌は切除可能癌であり、また、術前の全身状態の良い時に、化学療法を先行させる、術前治療を行なっている。膵癌という、 開腹して初めて、転移等、切除不能部位を発見するということもあり、切ってみなくてはわからないという、不透明さはあるようだが。
ここまできたからには、これからは、担当医を信じ、託すしかない。そして、術後回復し、ほんとうに、美味しいお酒を飲めるために、でき得る、それなりの準備をしてゆく。
そんな新年の第一日。いつも通り、駅伝中継を観て、その後変えたチャンネルのまま、寅さん映画を、続けて2本も観てしまった。