ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

岩手に帰る

2013-09-05 20:23:14 | エッセイ
 あまちゃんが、岩手に帰ると言っている。
 「2~3日になるのか、2~3年になるか分からない」と言っている。
 どうも、これが腑に落ちない。
 震災の後で、ふるさとを見たい。もちろん、これは分かる。夏ばっぱや、ふるさとのひとびとに会いたい。これも当然だ。
 なぜ、急に仕事を止めて帰らなければならないのか?
 ここが不可解だ。
 普通であれば、とりあえず1週間、ないしは1カ月仕事を休んで、一回、帰ってみればいい。
 そのあとに、状況を見て、次の展開を考える、というのが普通だ。
 夏ばっぱが、看護や介護が必要な状態だというなら分かる。
 仕事がうまくいっていなくて、もうやめよう、やめるというタイミングで、すべてやめて帰るのなら分かる。それは、充分にありうる話だ。そういうわけではない。
 帰って何をしようというのだろうか?
 復興に役立つ仕事をしようと、それが具体的に決まっているなら、それも分かる。金は稼げなくとも、ボランティアでこれをやろうと決まっているなら、それも分かる。
 どうもそういうことでもない。
 ぼくの疑問は、帰る動機がリアルでない、ということに尽きる。
 でも、だからと言って、このドラマが面白くない、面白さが減ずるというわけでもない。まあ、宮藤官九郎の次の展開を見守りたい、というところ。この「リアルでなさ」を、次の展開でどうリカバリーしてくれるか、と。

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