
(写真:藤野茂康氏)
花の美しさなどというものはない
あるのは
あるのは
美しい花
真っ赤な毒入りの曼珠沙華
家のそばのがけの草むらのなかに
ちょうど彼岸時に花をつける
この世とあの世の境い目を区切るように
真っ赤な毒入りの曼珠沙華
口に含むと恐ろしく甘い
に違いない
見かけは
燃えるように赤いのに
能面のように端正で
しかし
いったん
口に含むと恐ろしく甘い
すべてがとろけて
意識を失ってしまうように
肉体も溶け合って合一するかのように
彼岸と此岸を橋懸けて
(写真:藤野茂康氏)
花の美しさなどというものはない
あるのは
あるのは
美しい花
真っ赤な毒入りの曼珠沙華
家のそばのがけの草むらのなかに
ちょうど彼岸時に花をつける
この世とあの世の境い目を区切るように
真っ赤な毒入りの曼珠沙華
口に含むと恐ろしく甘い
に違いない
見かけは
燃えるように赤いのに
能面のように端正で
しかし
いったん
口に含むと恐ろしく甘い
すべてがとろけて
意識を失ってしまうように
肉体も溶け合って合一するかのように
彼岸と此岸を橋懸けて
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