ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

信号が赤

2010-12-31 00:47:17 | ご挨拶

信号が
ここから交差点四つ
続けて赤

横断歩道橋まで三つ
その先の一つ
直線の道路の見える限りが赤
その先にもあるが
横断歩道橋に遮られ
見えない

ここから見える限り
信号が
四つ続けて赤

休日
急ぐ旅でもない
のんびりと買い物の午後
車は適度に往来し
この信号が青になれば
後はスムーズに流れる

あの頃は
いつも急いで
何かにとらわれ
落ち着かず
急かされていた
あの頃
三十年前
一月前
三日前
二時間前
青になるのを待ち切れず
渡りきらない歩行者に
舌打ちし
あの頃
その頃

この頃は
落ち着いて
ゆったりと
青といいながら実は緑だなどと
軽口叩きながら
色が変わるのを確認して
ゆっくり動き出す

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