ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

遠く離れて

2013-08-11 23:33:24 | 嫌いだ嫌いだ
暑熱の祝祭から遠く離れて
小高い丘の上に佇む
花火は森の影の向こうで最頂部だけ垣間見える
音は数秒遅れで辿りつく

テレビジョンの画面の向こう
港の上空に
鮮やかな色彩の花火が咲き乱れる
絞った音量で軽めの爆音が鳴り
数秒遅れて外から遠くの爆音が少しばかりの体感を伴って響く

祝祭から遠く離れて
気配とばかりは言えるような影響の範囲にはいて
聞こえも見えもしない距離ではなく
だがしかし
祝祭からは遠く離れて
麦酒を酌み交わすこともなく
静かにLDKのソファに座っている

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