ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

永遠の命なんていらない

2016-01-02 23:09:12 | 2015年4月以降の詩

死ぬことのない人生は地獄だ

それは決して天国じゃない

生きている間に何事かして

テキトーな時におさらばする

 

テキトーな時におさらばする

役に立つとか

役に立たないかとか

そんなことはドーでもいい

生まれてきて

ここにいる

 

なんにしろ

すでに私たちはここにいる

―― そのことのほうが重要なんじゃないかしら

とロボットが言う

そう

生まれてしまってここにいる

余のことはその後のこと

 

その折その折を

右に行くのか左に行くのか

選ぶこと

あらかじめ決まった方向などない

その折その折を

右か左か

選ぶこと

そしてなんにしろ

終わりまで進むこと

出口は必ずある

 

ああそうか

あのロボットは辻神様

なんでも

オウム返しに答えてくれる

右かしら

右よ

左かしら

左よ

休むべきかしら

休むべきよ

答えるべきかしら

答えるべきよ

応えるべきかしら

応えるべきよ

 

そうあなたの望んだように

そして出口を指し示す

 

ああよかった

この世は極楽

死ぬから極楽

テキトーなときおさらばできるから極楽

永遠の命なんていらないよね

どこかで終わるから安心して歩き続けられるんだよね

ああよかった


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