ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1984年7月14日付 Bruce Springsteen - Dancing In the Dark

2020-07-12 21:57:39 | 1984年ビルボードTop40
1984年7月14日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はPrinceの"When Doves Cry"。Princeですが、初めてのTop40ヒット"I Wanna Be Your Lover"以来5曲目のTop40ヒット。これまでの最高のヒットが6位を記録した"Little Red Corvette"ですので、もちろん初めてのNo.1です。

2位は前週と変わらず、これで3週目の2位、Bruce Springsteenの"Dancing in the Dark"。Bruce Springsteenですが、初めてのTop40ヒットは1975年の"Born to Run"、以来、5曲目のTop40ヒットで、1980年に5位を記録した"Hungry Heart"以来2曲目のTop5ヒットです。
3位も前週と変わらず、これで2週目の3位、The Pointer Sistersの"Jump (For My Love)"。The Pointer Sistersですが、70年代初めから数々のTop40ヒットを持っていますが、Top5ヒットは78年に2位を記憶した"Fire"などこの曲で通算5曲目。大人気女性ポップスグループです。
4位は6位からアップ、Billy Idolの"Eyes Without a Face"。Billy Idolですが、デビューは1982年、デビューアルバムからのシングル"Hot in the City"が最高位23位を記録、次のシングルが最高位36位の"White Wedding"、そしてこの曲が3曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのTop5ヒットになりました。
5位は2週間の1位からダウンして2週目の5位、Duran Duranの"The Reflex"。Duran Duranですが、1982年に初めてのヒットで最高位3位を記録した"Hungry Like the Wolf"以来この曲で4曲目のTop5ヒット、3曲目のTop3ヒットで初めてのNo.1獲得となりました。

この週3週目の2位はBruce Springsteenの"Dancing in the Dark"。最高位は最終的には6月30日から7月21日までの4週間の2位、年間チャートは14位。残念ながらPrinceの"When Doves Cry"を抜けず1位にはなれませんでした。スーパースターBruce Springsteen、合計12曲のTop10ヒット、そのうち4曲のTop5ヒットを持っていますが、その数々のヒット曲の中でも最高のヒットとなりました。

ご存知、アメリカンロックの大御所、ロック界のスーパースターBruce Springsteen、デビューは1973年、ファーストアルバム『Greetings from Asbury Park, N.J.』をリリース。このファースト、翌年のセカンドと、多少はヒットしましたが、大ヒットには結びつきませんでした。シングルも、ファーストアルバムからのシングル"Blinded by the Light"もシングルHot100には入れませんでした。(この曲ご存知ですよね、Manfred Mann's Earth Bandのカバーバージョンが1977年に1位を記録する大ヒットになりました。ライブでは彼も演奏していて、モーレツにかっこいい曲でした)

初めてのヒットは彼の3枚目のアルバム『Born to Run』、最高位3位を記録。シングルもタイトル曲が23位を記録する初めてのTop40ヒットになります。(私は、この曲で初めてBruce Springsteenのことを知ったのですが、この時からすでに大物の風格を漂わせている強烈な個性を持ったミュージシャンでした)
その後はアルバムを中心に大ヒットを連発、5枚目のアルバム『The River』が2枚組にもかかわらず1位を記録する大ヒット、シングルカットされた"Hungry Heart"も最高位5位の初めての大ヒットシングルになります。

そして7枚目のアルバム『Born in the U.S.A.』が、名実ともにアメリカンロックを代表するスーパースターの位置を確立する特大のヒットとなります。
このアルバムは通算7週間の1位、年間チャートは1984年に28位、1985年には年間1位、1986年も16位と、3年連続の年間チャートに入る歴史的な大ヒットアルバムとなりました。

そのアルバムからのファーストシングルがこの曲"Dancing in the Dark"です。曲の作者はもちろん彼自身。このPV、Springsteen若いですね!


そしてこのPVは2013年のライブ映像です。円熟した彼のライブもまたカッコイイです。やっぱりSpringsteenはライブが素晴らしい!
シングルでこそ1位にはなれませんでしたが、彼はやっぱりアルバムアーチストであり、ライブで最も彼の素晴らしさが発揮されます。


今週 先週 song / artist
1 1 WHEN DOVES CRY / PRINCE
2 2 DANCING IN THE DARK / BRUCE SPRINGSTEEN
3 3 JUMP / POINTER SISTERS
4 6 EYES WITHOUT A FACE / BILLY IDOL
5 5 THE REFLEX / DURAN DURAN
6 4 SELF CONTROL / LAURA BRANIGAN
7 8 ALMOST PARADISE / MIKE RENO & ANN WILSON
8 19 GHOSTBUSTERS / RAY PARKER JR.
9 9 THE HEART OF ROCK & ROLL / HUEY LEWIS & THE NEWS
10 10 LEGS / ZZ TOP
11 14 INFATUATION / ROD STEWART
12 12 MAGIC / CARS
13 13 DOCTOR! DOCTOR! / THOMPSON TWINS
14 7 TIME AFTER TIME / CYNDI LAUPER
15 21 STATE OF SHOCK / JACKSONS
16 17 SAD SONGS / ELTON JOHN
17 20 BREAKIN'.. THERE'S NO STOPPING US / OLLIE & JERRY
18 16 DANCE HALL DAYS / WANG CHUNG
19 15 BORDERLINE / MADONNA
20 24 I CAN DREAM ABOUT YOU / DAN HARTMAN
21 33 STUCK ON YOU / LIONEL RICHIE
22 11 LET'S HEAR IT FOR THE BOY / DENIECE WILLIAMS
23 27 WHAT'S LOVE GOT TO DO WITH IT / TINA TURNER
24 25 NO WAY OUT / JEFFERSON STARSHIP
25 32 IF EVER YOU'RE IN MY ARMS AGAIN / PEABO BRYSON
26 26 DON'T WALK AWAY / RICK SPRINGFIELD
27 31 PANAMA / VAN HALEN
28 28 I'M FREE / KENNY LOGGINS
29 30 SUNGLASSES AT NIGHT / COREY HART
30 34 ROMANCING THE STONE / EDDY GRANT
31 36 SHE'S MINE / STEVE PERRY
32 23 STAY THE NIGHT / CHICAGO
33 43 ROUND AND ROUND / RATT
34 22 MODERN DAY DELILAH / VAN STEPHENSON
35 37 ALIBIS / SERGIO MENDES
36 42 THE FIRST DAY OF SUMMER / TONY CAREY
37 45 SEXY GIRL / GLENN FREY
38 40 BOYS DO FALL IN LOVE / ROBIN GIBB
39 51 ROCK ME TONITE / BILLY SQUIER
40 46 TURN TO YOU / GO GO'S
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Van Stephenson - Modern Day Delilah(1984年の洋楽 Part27)

2020-07-09 23:04:43 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart27はVan Stephensonの"Modern Day Delilah"。
最高位は6月30日と7月7日の第22位。年間チャートは圏外でした。

Van Stephensonですが、アメリカのロックギタリストであり、シンガーソングライター。
デビューは1981年、ファーストアルバム『China Girl』を発表しましたが、残念ながらこのアルバムはヒットせず、シングルも1曲だけHot100には入りましたが、Top40までには至りませんでした。
そして1984年にセカンドアルバム『Righteous Anger』をリリース、このアルバムからのファーストシングルがこの曲"Modern Day Delilah"です。

この曲が初めてで唯一のTop40ヒットとなりました。
曲の作者はVan Stephenson自身とJAN BUCKINGHAMという人の共作。

それにしてもこの曲、怪しげなイントロにハスキーなVan Stephensonのボーカル、ギターソロも決まっています。カッコイイじゃあないですか。
日本でも全然ヒットしませんでしたし、最高位も22位と地味なヒットで終わってしまい、忘れられた曲ではあると思いますが、私としては記憶に残るこの年のお気に入りの1曲です。
この曲を覚えていない方、聞いたことがない方も、ぜひ聞いてみてください。


Van Stephensonですが、90年代に入り、カントリーロックグループBlackHawkを結成、このグループは、カントリーチャートで大人気になります。残念ながら2001年にがんで47歳の若さで亡くなってしまいました。

BlackHawkの1998年のシングル"There You Have It"は、カントリーチャートで4位、レギュラーチャートでも惜しくもTop40入りは逃したものの、最高位41位を記録しました。なかなか良い曲ですよ。


もう一つエピソードですが、KISSにも"Modern Day Delilah"という曲がありますが、この曲は同名異曲、Paul Stanleyの作です。
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ビルボード 全米 Top40 1984年7月7日付 ローラ・ブラニガン Laura Branigan - Self Control

2020-07-05 20:13:00 | 1984年ビルボードTop40
1984年7月7日付ビルボード All American Top40、3位から上がっての1位はPrinceの"When Doves Cry"。Princeですが、初めてのTop40ヒット"I Wanna Be Your Lover"以来5曲目のTop40ヒット。これまでの最高のヒットが6位を記録した"Little Red Corvette"ですので、もちろん初めてのNo.1です。

2位は前週と変わらず、2週目の2位、Bruce Springsteenの"Dancing in the Dark"。Bruce Springsteenですが、初めてのTop40ヒットは1975年の"Born to Run"、以来、5曲目のTop40ヒットで、1980年に5位を記録した"Hungry Heart"以来2曲目のTop5ヒットです。
3位は5位からアップ、The Pointer Sistersの"Jump (For My Love)"。The Pointer Sistersですが、70年代初めから数々のTop40ヒットを持っていますが、Top5ヒットは78年に2位を記憶した"Fire"などこの曲で通算5曲目。大人気女性ポップスグループです。
4位は前週と変わらず2週目の4位、Laura Braniganの"Self Control"。Laura Braniganですが、初めてのTop40ヒットが1982年にいきなり2位を記録した"Gloria"。以来、4曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop5ヒットです。
5位は2週間の1位からダウン、Duran Duranの"The Reflex"。Duran Duranですが、1982年に初めてのヒットで最高位3位を記録した"Hungry Like the Wolf"以来この曲で4曲目のTop5ヒット、3曲目のTop3ヒットで初めてのNo.1獲得となりました。

この週4位はLaura Braniganの"Self Control"。最高位は6月30日と7月7日の第4位。年間チャートは20位。最高位4位ながら年間Top20に入る大ヒットになりました。

Laura Branigan、歌手としては70年代から活躍していたようですが、1982年にデビューアルバム『Branigan』をリリース、このアルバムからのファースト・デビューシングル"All Night with Me"はこけてしまいましたが、次に出したセカンドシングル"Gloria"が最高位2位を記録、2年連続年間チャートに入るという大ヒットになりました。
この曲の彼女のパワフルな歌声には驚かされました。

その後、セカンドアルバム『Branigan 2』から、"Solitaire"が7位、マイケル・ボルトン作の名曲"How Am I Supposed to Live Without You"で12位と、ヒットを続けます。この曲は素晴らしい曲でした。是非聞いてみてください。→→→

そしてサードアルバム『Self Control』からのタイトルソングでファーストシングルカットがこの曲"Self Control"です。
曲の作者はイタリア人のRaf.、Giancarlo Bigazzi、Steve Piccoloの3人によるもの。
オリジナルバージョンはRaf.が歌って、同じ1984年にヨーロッパでヒットしました。
その曲をLaura Braniganが取り上げて大ヒット、Laura Braniganのボーカルは抑え気味ではありますが、その分歌のうまさが引き立っています。

Laura Braniganですが、残念ながら2004年に脳動脈瘤で亡くなっています。52歳の早すぎる訃報でした。


こちらがRaf.によるオリジナルバージョンです。
原曲を聞くと、はるかにLaura Braniganバージョンの方が良いと思います。Laura Branigan、やっぱり歌うまいです。


今週 先週 song / artist
1 3 WHEN DOVES CRY / PRINCE
2 2 DANCING IN THE DARK / BRUCE SPRINGSTEEN
3 5 JUMP / POINTER SISTERS
4 4 SELF CONTROL / LAURA BRANIGAN
5 1 THE REFLEX / DURAN DURAN
6 8 EYES WITHOUT A FACE / BILLY IDOL
7 7 TIME AFTER TIME / CYNDI LAUPER
8 10 ALMOST PARADISE / MIKE RENO & ANN WILSON
9 6 THE HEART OF ROCK & ROLL / HUEY LEWIS & THE NEWS
10 13 LEGS / ZZ TOP
11 9 LET'S HEAR IT FOR THE BOY / DENIECE WILLIAMS
12 15 MAGIC / CARS
13 17 DOCTOR! DOCTOR! / THOMPSON TWINS
14 18 INFATUATION / ROD STEWART
15 12 BORDERLINE / MADONNA
16 19 DANCE HALL DAYS / WANG CHUNG
17 20 SAD SONGS / ELTON JOHN
18 11 OH SHERRIE / STEVE PERRY
19 29 GHOSTBUSTERS / RAY PARKER JR.
20 25 BREAKIN'.. THERE'S NO STOPPING US / OLLIE & JERRY
21 30 STATE OF SHOCK / JACKSONS
22 22 MODERN DAY DELILAH / VAN STEPHENSON
23 16 STAY THE NIGHT / CHICAGO
24 28 I CAN DREAM ABOUT YOU / DAN HARTMAN
25 26 NO WAY OUT / JEFFERSON STARSHIP
26 27 DON'T WALK AWAY / RICK SPRINGFIELD
27 31 WHAT'S LOVE GOT TO DO WITH IT / TINA TURNER
28 32 I'M FREE / KENNY LOGGINS
29 23 SISTER CHRISTIAN / NIGHT RANGER
30 33 SUNGLASSES AT NIGHT / COREY HART
31 39 PANAMA / VAN HALEN
32 37 IF EVER YOU'RE IN MY ARMS AGAIN / PEABO BRYSON
33 49 STUCK ON YOU / LIONEL RICHIE
34 36 ROMANCING THE STONE / EDDY GRANT
35 14 ITS A MIRACLE / CULTURE CLUB
36 53 SHE'S MINE / STEVE PERRY
37 41 ALIBIS / SERGIO MENDES
38 38 FAREWELL MY SUMMER LOVE / MICHAEL JACKSON
39 34 PRIME TIME / ALAN PARSONS
40 44 BOYS DO FALL IN LOVE / ROBIN GIBB
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マドンナ Madonna - Borderline(1984年の洋楽 Part26)

2020-07-02 20:16:29 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart26はMadonnaの"Borderline"。
最高位は6月16日付の第10位、年間チャートは35位。最高位10位ながら、Hot100に30週間チャートインするロングヒットで、彼女の2曲目のヒットが大ヒットになりました。

洋楽ファンでなくてもほとんどの方はご存知だと思います、スーパースターMadonna。
そのMadonnaのデビューアルバムが1983年にリリースした『Madonna』。
このデビューアルバムは、まずはダンスチャートで火がついて、シングルもレギュラーチャートにはエントリーしませんでしたが、ダンスチャートで話題になり、ヒットチャートにもエントリーしてきます。
そしてこのアルバムからの3曲目のシングル"Holiday"が初めてHot100にエントリー、最高位16位の彼女の初めてのヒット曲になります。この曲についてはこちらをご覧ください→→→

そしてデビューアルバムからの4曲目のシングルがこの曲"Borderline"です。(イギリスでは"Lucky Star"の方が先にシングルとなりましたので5曲目となります)
曲の作者はReggie Lucas。この方はソングライターで、プロデューサーでもあります。有名な方で、Madonnaの他にもStephanie MillsやRoberta Flackなどのプロデュースも務めています。この曲のプロデュースもReggie Lucasです。
初ヒットの"Holiday"がダンス中心の曲だったのですが、この曲はもちろんダンサブルではありましたが、聴かせる曲、マドンナの歌唱力が光る曲でもありました。
「マドンナって良いなぁ!」と初めて思った曲でもありました。
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