ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1986年11月1日付 シンディ・ローパー Cyndi Lauper - True Colors

2022-10-30 21:41:21 | 1986年ビルボードTop40
1986年11月1日付ビルボード All American Top40、2週目の1位となりました、Cyndi Lauperの"True Colors"。Cyndi Lauperですが、デビュー曲の"Girls Just Want to Have Fun"がいきなりの2位、次の"Time After Time"がNo.1を記録、この2曲を含め、この曲で7曲目のTop40ヒットで、4曲目のTop3ヒット、"Time After Time"に続く2曲目のNo.1です。

2位は前週と変わらずこれで3週目の2位、残念ながら1位にはなれませんでした、Tina Turnerの"Typical Male"。Tina Turnerですが、デビューは1950年代の大ベテラン。Ike & Tina Turnerで活動し、沢山のTop40ヒットを持っています。Top5ヒットとなると、1971年にJohn Fogertyの名曲"Proud Mary"のカバーが4位を記録、以来、"What's Love Got to Do with It"が十数年ぶりのTop5ヒットでNo.1を記録、この曲で通算5曲目のTop5ヒット、3曲目のTop3ヒットになりました。

3位は4位からアップ、Robert Palmerの"I Didn't Mean To Turn You On"。Robert Palmerですが、初のTop40ヒットが1978年の"Every Kinda People"。以来、この曲で5曲目のTop40ヒット、No.1の"Addicted to Love"に続く2曲目のTop5ヒット、さらに、The Power Stationの3曲を含め、8曲目のTop40ヒットです。

4位は6位からアップ、Bostonの"Amanda"。ついにBostonがTop40に帰ってきました。Top40ヒットは1978年の最高位31位の"A Man I'll Never Be"以来8年ぶり、この曲で6曲目のTop40ヒットで、デビューシングル"More Than a Feeling"の5位、"Don't Look Back"の4位に続く3曲目のTop5ヒットです。

5位は9位からジャンプアップ、The Human Leagueの"Human"。The Human Leagueですが、1981年のアメリカでの初めてのヒット"Don't You Want Me"がいきなりのNo.1を記録、以来この曲で4曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop5ヒットです。

この週2週目の1位がCyndi Lauperの"True Colors"。1位はこの10月25日付と11月1日付の2週間。年間チャートは41位。年度の途中になってしまったことと、Top40には12週間と短い期間であったことで、年間チャートは2週間の1位にしては低めでしたが、2曲目のNo.1の大ヒットになりました。

Cyndi Lauperですが、1983年にデビューアルバム『She's So Unusual』をリリース、そのアルバムからのファーストシングル"Girls Just Want to Have Fun"がいきなりの2位、年間チャートも15位の大ヒットでした。セカンドシングル"Time After Time"も続けて大ヒット、初めてのNo.1となり、こちらは年間チャートで17位。結局、ファーストアルバムからは5曲のシングルがすべてTop40に入る、新人としては、驚きの大ヒットでした。"Time After Time"については、こちらをご覧ください→→→

Cyndi Lauperは新人でのいきなりの大ヒットでしたが、ここまでの下積みが長いのです。ソロでデビュー前の1978年には「Blue Angel」を結成し、アルバムを出していますが、全く売れず、なんとシンディは自己破産に追い込まれ、歌手も一時的にやめてしまいます。その後のソロで復活しての大成功でした。

『The Goonies』のサウンドトラックから、最高位10位のヒット"The Goonies 'R' Good Enough"を挟み、1986年にリリースしたのが彼女2枚目のアルバム『True Colors』。そのアルバムからのファーストシングルがアルバムタイトルナンバーのこの曲"True Colors"です。

"True Colors"の曲の作者はTom KellyとBilly Steinbergのソングライターコンビ。そう、Madonnaの"Like a Virgin"を作ったソングライターコンビです。このコンビ、この後も素晴らしい曲を作ります。 Heartの名曲"Alone"、The Banglesの"Eternal Flame"、そしてWhitney Houstonの"So Emotional"も彼らの作品ですね。素晴らしいバラードを作ります。Tom Kellyですが、70年代中頃のウエストコーストロックグループFools Goldのメンバーでした。シングルヒットは最高位76位の"Rain,Oh, Rain"1曲のみでしたが、この曲、最高に良い曲でしたのです。その辺のところは"Like a Virgin"の記事に書いてありますので、そちらをご覧ください→→→

"True Colors"ですが、バラードの名手が作った素晴らしい曲、歌詞、和訳も気になるところです。「Color」じゃなくて「Colors」ですので、深い意味があるのではないでしょうか。心を打つ名曲でした。Cyndi Lauperの歌唱力もまた、素晴らしいものがありました。

Cyndi Lauperですが、次のアルバムも大ヒットしますが、90年代に入りシングルヒットが出なくなります。ただ、彼女の素晴らしい歌唱力はその後も健在で、さらに活躍を続けます。2010年にリリースした彼女の10枚目のアルバム『Memphis Blues』は、アルバムチャートで最高位26位を記録するヒットとなり、また、ビルボードのブルースアルバムチャートでは、14週間の1位を記録する、記録的な大ヒットアルバムとなりました。今でも活躍を続けています。


今週 先週 song / artist
1 1 TRUE COLORS / CYNDI LAUPER
2 2 TYPICAL MALE / TINA TURNER
3 4 I DIDN'T MEAN TO TURN YOU ON / ROBERT PALMER
4 6 AMANDA / BOSTON
5 9 HUMAN / HUMAN LEAGUE
6 13 TRUE BLUE / MADONNA
7 3 WHEN I THINK OF YOU / JANET JACKSON
8 10 SWEET LOVE / ANITA BAKER
9 15 TAKE ME HOME TONIGHT / EDDIE MONEY
10 8 ALL CRIED OUT / LISA LISA & CULT JAM
11 16 YOU GIVE LOVE A BAD NAME / BON JOVI
12 17 WORD UP / CAMEO
13 18 THE RAIN / ORAN "JUICE" JONES
14 5 HEARTBEAT / DON JOHNSON
15 23 THE NEXT TIME I FALL / PETER CETERA WITH AMY GRANT
16 7 THROWING IT ALL AWAY / GENESIS
17 19 GIRL CAN'T HELP IT / JOURNEY
18 22 I'LL BE OVER YOU / TOTO
19 12 A MATTER OF TRUST / BILLY JOEL
20 27 LOVE WILL CONQUER ALL / LIONEL RICHIE
21 24 I AM BY YOU SIDE / COREY HART
22 25 EMOTION IN MOTION / RIC OCASEK
23 11 TWO OF HEARTS / STACEY Q
24 29 JUMPIN' JACK FLASH / ARETHA FRANKLIN
25 35 HIP TO BE SQUARE / HUEY LEWIS & THE NEWS
26 26 IN YOUR EYES / PETER GABRIEL
27 30 THE WAY IT IS / BRUCE HORNSBY & THE RANGE
28 14 DON'T FORGET ME (WHEN I'M GONE) / GLASS TIGER
29 36 TO BE A LOVER / BILLY IDOL
30 31 SOMEBODY'S OUT THERE / TRIUMPH
31 37 EVERYBODY HAVE FUN TONIGHT / WANG CHUNG
32 38 FREEDOM OVERSPILL / STEVE WINWOOD
33 20 HEAVEN IN YOUR EYES / LOVERBOY
34 21 STUCK WITH YOU / HUEY LEWIS & THE NEWS
35 28 FRIENDS AND LOVERS / CARL ANDERSON & GLORIA LORING
36 48 WALK LIKE AN EGYPTIAN / BANGLES
37 44 LIVE AND DIE / ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK
38 42 WHAT ABOUT LOVE / 'TIL TUESDAY
39 49 STAND BY ME / BEN E. KING
40 51 DON'T GET ME WRONG / PRETENDERS
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リサ・リサ&カルト・ジャム Lisa Lisa & Cult Jam with Full Force - All Cried Out(1986年の洋楽 Part42)

2022-10-28 07:35:44 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart42は、Lisa Lisa & Cult Jam with Full Forceの"All Cried Out"。最高位は10月25日付の1週のみの第8位。年間チャートは61位。最高位が8位で、年度の途中にもかかわらず、Hot100に26週間チャートインするロングヒットで、年間チャートも意外な上位にランクインしました。

Lisa Lisa & Cult Jamですが、アメリカヒスパニック系の3人組ポップグループ。ボーカルのLisa LisaことLisa Velezと、ギター・ベースのAlex "Spanador" Moseley、ドラムス・キーボードのMike Hughesの3人編成です。その3人が、Full Forceのプロデュースで、1985年にリリースしたのが彼らのファーストアルバム『Lisa Lisa & Cult Jam with Full Force』です。

「with Full Force」となっていますが、Full Forceは、1970年代中頃から活動するアメリカのR&Bグループ。レギュラーチャートではヒットはありませんが、R&Bではヒット曲を持っているグループです。そしてこのグループ、プロデューサーとして、ソングライターとして活躍しています。1998年に最高位5位を記録したBackstreet Boysの"All I Have to Give"も、彼ら作詞作曲、そしてプロデュースです。

アルバム『Lisa Lisa & Cult Jam with Full Force』からは、まずは"I Wonder If I Take You Home"がファーストシングルとしてリリースされ、最高位34位を記録するそこそこのヒットとなります。
そして次のセカンドシングル"Can You Feel the Beat"が、最高位69位。この2曲は、ラテン系の曲ではありましたが、いわゆるポップダンスミュージック。この頃、特に女性ボーカルのダンスミュージックが流行っていましたので、ジャネット・ジャクソンなどの大ヒットしたダンスミュージックの中では、あまり目立った存在ではありませんでした。そんなところが大ヒットには結びつかなかったのでしょうか。

そして3枚目のシングルカット曲がこの曲"All Cried Out"。曲を作ったのはFull Forceのメンバー。そしてプロデュースもFull Forceです。
曲はバラード、この曲は心に響く曲でした。Lisa Lisaの澄んだ歌声が実に良い、バラードと合っています。曲の途中からLisa Lisaと一緒に歌っているのはFull Forceのメンバーですね。「Lisa Lisa and Cult Jam with Full Force featuring Paul Anthony & Bow Legged Lou」となっているレコードもあるようですので、一緒に歌っているのは、Full ForceメンバーのPaul Anthony と Bow Legged Louではないでしょうか。

Lisa Lisa & Cult Jamですが、この曲で一気にブレイクして、次のアルバム『Spanish Fly』からは、2曲連続のNo.1ヒットが出ることになります。
コメント (16)
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ビルボード 全米 Top40 1986年10月25日付 ティナ・ターナー Tina Turner - Typical Male

2022-10-23 21:45:21 | 1986年ビルボードTop40
1986年10月25日付ビルボード All American Top40、3位から上がって1位はCyndi Lauperの"True Colors"。Cyndi Lauperですが、デビュー曲の"Girls Just Want to Have Fun"がいきなりの2位、次の"Time After Time"がNo.1を記録、この2曲を含め、この曲で7曲目のTop40ヒットで、4曲目のTop3ヒット、"Time After Time"に続く2曲目のNo.1になりました。

2位は前週と変わらず2週目の2位、Tina Turnerの"Typical Male"。Tina Turnerですが、デビューは1950年代の大ベテラン。Ike & Tina Turnerで活動し、沢山のTop40ヒットを持っています。Top5ヒットとなると、1971年にJohn Fogertyの名曲"Proud Mary"のカバーが4位を記録、以来、"What's Love Got to Do with It"が十数年ぶりのTop5ヒットでNo.1を記録、この曲で通算5曲目のTop5ヒット、3曲目のTop3ヒットになりました。
3位は2週間の1位からダウン、Janet Jacksonの"When I Think Of You"。Janet Jacksonですが、もちろんあのジャクソン一家の一員、一家の末子です。3枚目のアルバムが初の大ヒット、シングルも"What Have You Done for Me Lately"が初のTop40ヒットで4位を記録、この曲で3曲連続のTop5ヒット、"Nasty"に続く2曲目のTop3ヒットで、初めてのNo.1です。
4位は8位からアップ、Robert Palmerの"I Didn't Mean To Turn You On"。Robert Palmerですが、初のTop40ヒットが1978年の"Every Kinda People"。以来、この曲で5曲目のTop40ヒット、No.1の"Addicted to Love"に続く2曲目のTop5ヒット、さらに、The Power Stationの3曲を含め、8曲目のTop40ヒットです。
5位は前週と変わらず、Don Johnsonの"Heartbeat" 。Don Johnsonですが、歌手よりも、俳優として有名です。刑事ドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』の刑事役で大人気の役者さん。歌手としては、この曲がデビューシングルで、初ヒットが5位まで上がってきました。

この週2位はTina Turnerの"Typical Male"。最高位は10月18日から3週間続けた第2位。年間チャートは71位。年間チャートは年度の途中で下位になってしまいましたが、2位を3週間続ける大ヒットでした。

Tina Turnerですが、デビューは1950年代、夫のアイク・ターナーとともにIke & Tina Turnerのデュオを結成、初めてのヒットは1960年、"A Fool In Love"が最高位27位を記録します。
その後もIke & Tina Turnerとして活躍、1971年にはシングル"Proud Mary"が最高位4位を記録しました。"Proud Mary"はJohn Fogerty作、Creedence Clearwater Revivalが1969年に最高位2位を記録する大ヒットとして有名で、そのカバーで大ヒットしました。

続いて70年代半ばからは、Tina Turnerはソロで活動を始めます。アイク・ターナーとは、1978年に離婚したようです。そのようなゴタゴタから、チャートからはしばらく離れた時期が続きますが、1984年にリリースしたソロアルバム『Private Dancer』で大復活、"Lets Stay Together"が最高位26位、さらに続いてシングルカットされた"What's Love Got to Do with It"が3週間の1位、年間チャートは2位、特大のヒットとなりました。こちらをご覧ください→→→

その大復活の後は、皆さんご存知、大活躍が続きます。アルバム『Private Dancer』からは、続いて"Better Be Good to Me"が5位、"Private Dancer"が7位と、大ヒットを連発、さらには、映画にも進出して、映画『マッドマックス/サンダードーム』にメル・ギブソンとともに主演、その映画の主題歌"We Don't Need Another Hero (Thunderdome)"が2位を記録します。こちらをご覧ください→→→

そしてこの曲"Typical Male"ですが、彼女の6枚目のソロアルバム『Break Every Rule』からのファーストシングルカット。曲の作者は、いずれもシンガーソングライターのTerry BrittenとGraham Lyleのコンビによるもの。Terry Brittenはオーストラリア出身のミュージシャンですが、この曲のギターとバックボーカルも務めています。プロデュースもTerry Brittenです。このソングライターコンビに、プロデュースも"We Don't Need Another Hero (Thunderdome)"と同じですね。

この曲"Typical Male"はダンスミュージックにプラスした大迫力のソウルロック、さすがTina Turnerです。ドラムスはなんとPhil Collinsが務めています。


Tina Turnerはやっぱりライブが凄い迫力です。動画で見ても物凄いです。


今週 先週 song / artist
1 3 TRUE COLORS / CYNDI LAUPER
2 2 TYPICAL MALE / TINA TURNER
3 1 WHEN I THINK OF YOU / JANET JACKSON
4 8 I DIDN'T MEAN TO TURN YOU ON / ROBERT PALMER
5 5 HEARTBEAT / DON JOHNSON
6 15 AMANDA / BOSTON
7 4 THROWING IT ALL AWAY / GENESIS
8 9 ALL CRIED OUT / LISA LISA & CULT JAM
9 14 HUMAN / HUMAN LEAGUE
10 11 SWEET LOVE / ANITA BAKER
11 6 TWO OF HEARTS / STACEY Q
12 10 A MATTER OF TRUST / BILLY JOEL
13 20 TRUE BLUE / MADONNA
14 7 DON'T FORGET ME (WHEN I'M GONE) / GLASS TIGER
15 19 TAKE ME HOME TONIGHT / EDDIE MONEY
16 24 YOU GIVE LOVE A BAD NAME / BON JOVI
17 22 WORD UP / CAMEO
18 25 THE RAIN / ORAN "JUICE" JONES
19 21 GIRL CAN'T HELP IT / JOURNEY
20 12 HEAVEN IN YOUR EYES / LOVERBOY
21 13 STUCK WITH YOU / HUEY LEWIS & THE NEWS
22 28 I'LL BE OVER YOU / TOTO
23 30 THE NEXT TIME I FALL / PETER CETERA WITH AMY GRANT
24 31 I AM BY YOU SIDE / COREY HART
25 33 EMOTION IN MOTION / RIC OCASEK
26 29 IN YOUR EYES / PETER GABRIEL
27 36 LOVE WILL CONQUER ALL / LIONEL RICHIE
28 16 FRIENDS AND LOVERS / CARL ANDERSON & GLORIA LORING
29 32 JUMPIN' JACK FLASH / ARETHA FRANKLIN
30 40 THE WAY IT IS / BRUCE HORNSBY & THE RANGE
31 39 SOMEBODY'S OUT THERE / TRIUMPH
32 23 EARTH ANGEL(FROM "THE KARATE KID PARTⅡ") / NEW EDITION
33 18 MISSIONARY MAN / EURTHMICS & ARETHA FRANKLIN
34 17 DREAMTIME / DARYL HALL
35 42 HIP TO BE SQUARE / HUEY LEWIS & THE NEWS
36 45 TO BE A LOVER / BILLY IDOL
37 46 EVERYBODY HAVE FUN TONIGHT / WANG CHUNG
38 44 FREEDOM OVERSPILL / STEVE WINWOOD
39 27 LOVE WALKS IN / VAN HALEN
40 35 POINT OF NO RETURN / NU SHOOZ
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ラヴァーボーイ Loverboy - Heaven In Your Eyes(1986年の洋楽 Part41)

2022-10-20 20:30:08 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart41は、Loverboyの"Heaven In Your Eyes"。最高位は10月11日付けと18日付けの第12位。年間チャートは圏外でした。

Loverboyですが、カナダ出身のロックグループ。私のブログにも、何度か登場しています、これぞカナダのロック、という爽やか系のロックが身上のグループです。
デビューシングルは、1980年に最高位35位を記録した"Turn Me Loose"。最高位こそ30位台でしたが、かなりインパクトのある曲でした。
その後も、1985年に"Lovin' Every Minute of It"が最高位9位を記録するなど、コンスタントにヒット、"Heaven In Your Eyes"が通算8曲目のTop40ヒットとなりました。

このグループの中心は、やはりボーカルのMike Renoでしょう。ハードなロックから、パワーバラードまで、時には迫力ある、時には繊細なボーカルを聞かせてくれます。映画『フットルース』のサントラ収録曲ですが、 Mike Reno と、ハートの Ann Wilsonとのデュエット"Almost Paradise"が最高位7位のヒットとなっています。こちらをご覧ください→→→

"Heaven In Your Eyes"ですが、この曲も映画で使われた曲、大ヒット映画『Top Gun』です。『Top Gun』からは、すでに大ヒットが2曲、最高位2位のKenny Logginsの"Danger Zone"と、No.1を記録したBerlinの"Take My Breathe Away Love Theme From ”Top Gun””です。この2曲に続き、"Heaven In Your Eyes"が3曲目のTop40ヒットになりました。

"Heaven In Your Eyes"の作者は、カナダのシンガーソングライターコンビMae MooreとJohn Dexterに、LoverboyのPaul DeanとMike Renoが手を加えた曲です。いわゆるパワーバラード、綺麗なメロディにマイク・レノのボーカル、映画にはぴったりの曲だったでしょう。


さて、映画『Top Gun』、最新作の『トップガン・マーベリック』も音楽でも楽しませてくれましたが、1986年の1作目の『トップ・ガン』では、特にロック系の良い曲が、映画ではたくさん使われていました。シングルのヒットはもちろん、アルバムもNo.1を記録、86年(21位)と87年(30位)の2年連続のアルバム年間チャート入りする、ロングヒットアルバムとなりました。
このアルバムからのシングルカットと、そのチャートの状況ですが、
"Danger Zone" - Kenny Loggins 最高位2位  こちらをご覧ください→→→
"Take My Breath Away" - Berlin 最高位1位  こちらをご覧ください→→→
"Mighty Wings" - Cheap Trick ヒットせず
"Heaven in Your Eyes" - Loverboy 最高位12位
"Playing with the Boys" - Kenny Loggins 最高位60位
"Top Gun Anthem" - Harold Faltermeyer、Steve Stevens (ロックチャート11位)

改めて、『Top Gun』サントラには、いい曲がたくさん入っていたのですよね。今回は、そこから特にお気に入りを2曲紹介しましょう。
まずは、Cheap Trickの"Mighty Wings"、うーん、いい曲だったのですが、何でヒットしなかったんだろう?Cheap Trickは、この当時、アルバムもシングルも出してはいましたが、大ヒットには至らず、低迷が続いていました。復活するのは1988年になってからです。


そして、こちらがHarold FaltermeyerとSteve Stevensの"Top Gun Anthem"。曲を作ったのはHarold Faltermeyer。ギターソロのインスト曲、という珍しいシングルで、ギターはもちろんSteve Stevens。感動のギターソロです。
Steve Stevensといえば、Billy Idolのレコーディングに参加して有名になりました。セカンドの出世作『Billy Idol』から、4枚目の『Whiplash Smile』まで参加し、今もBilly Idolと行動を伴にしているようです。
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ビルボード 全米 Top40 1986年10月18日付 ドン・ジョンソン Don Johnson - Heartbeat

2022-10-16 21:28:35 | 1986年ビルボードTop40
1986年10月18日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はJanet Jacksonの"When I Think Of You"。Janet Jacksonですが、もちろんあのジャクソン一家の一員、一家の末子です。3枚目のアルバムが初の大ヒット、シングルも"What Have You Done for Me Lately"が初のTop40ヒットで4位を記録、この曲で3曲連続のTop5ヒット、"Nasty"に続く2曲目のTop3ヒットで、初めてのNo.1です。

2位は5位からアップ、Tina Turnerの"Typical Male"。Tina Turnerですが、デビューは1950年代の大ベテラン。Ike & Tina Turnerで活動し、沢山のTop40ヒットを持っています。Top5ヒットとなると、1971年にJohn Fogertyの名曲"Proud Mary"のカバーが4位を記録、以来、"What's Love Got to Do with It"が十数年ぶりのTop5ヒットでNo.1を記録、この曲で通算5曲目のTop5ヒット、3曲目のTop3ヒットになりました。
3位は9位からジャンプアップ、Cyndi Lauperの"True Colors"。Cyndi Lauperですが、デビュー曲の"Girls Just Want to Have Fun"がいきなりの2位、次の"Time After Time"がNo.1を記録、この2曲を含め、この曲で7曲目のTop40ヒットで、4曲目のTop3ヒットになりました。
4位は前週と変わらず、Genesisの"Throwing It All Away"。Genesisですが、もちろん、皆さんご存知、グループとしても、ソロとしても、沢山の大ヒットを持っている偉大なブリティッシュロックグループです。グループとしては最高位23位の初のTop40ヒット"Follow You Follow Me"から、この曲で9曲目のTop40ヒットで、No.1ヒットの"Invisible Touch"に続く2曲目のTop5ヒットです。
5位は7位からアップ、Don Johnsonの"Heartbeat" 。Don Johnsonですが、歌手よりも、俳優として有名です。刑事ドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』の刑事役で大人気の役者さん。歌手としては、この曲がデビューシングルで、初ヒットが5位まで上がってきました。

この週5位はDon Johnsonの"Heartbeat"。最高位は10月18日と25日付の第5位。年間チャートは、年度の途中になってしまったからでしょうか、探したけどありませんね、圏外でした。

Don Johnsonですが、アメリカ・ミズーリ州出身で、歌手というより、この時点で、すでに俳優として大人気でした。1970年代初めころから、数々の映画、テレビドラマに出演しています。
当たり役が、1984年から放送されたテレビドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』ソニー・クロケット刑事役です。ワイルドな、カッコイイ役者さんです。

そのDon Johnsonの、歌手としてはデビューアルバム、1986年リリースの『Heartbeat』から、タイトルソングの"Heartbeat"が、初のヒットとなり、最高位5位を記録しました。

ドラマの「Miami Vice」からは、大ヒット曲が出ています。Jan Hammerの"Miami Vice Theme"が、1985年の11月にNo.1になっていますね。こちらをご覧ください→→→

この曲"Heartbeat"ですが、ドラマの「Miami Vice」に使われたのでしょうか?アルバム『Miami ViceⅠ』は、アルバムチャートでNo.1を記録する大ヒットしましたが、この"Heartbeat"は収録されていません。サントラアルバムは『Ⅰ』から『Ⅲ』まで出ているのですが、いずれも入っていませんが、『マイアミ・バイス・ベスト盤』には収録されているようです。

さて、その"Heartbeat"ですが、オリジナルがあります。曲の作者はいずれもシンガーソングライターのEric KazとWendy Waldmanの共作。女性シンガーのWendy Waldmanが、1982年に出したソロアルバムに収録されたのがオリジナルです。他にも、Helen Reddyも歌っているようです。

Don Johnsonの"Heartbeat"、PVを見ると、カッコイイですねー!歌もうまいじゃないですか。アルバムは2枚だけで、シングルヒットも2曲だけでしたが、歌手としてもなかなかの才能の持ち主です。この曲のバックボーカルには、Bill Champlinが参加しています。


こちらがオリジナルのWendy Waldmanの"Heartbeat"です。パット・ベネター風の女性ロッカーですね。こちらもDon Johnsonバージョンに劣らず、ストレートなロックに仕上がっています。なかなかカッコいい良ですね。


今週 先週 song / artist
1 1 WHEN I THINK OF YOU / JANET JACKSON
2 5 TYPICAL MALE / TINA TURNER
3 9 TRUE COLORS / CYNDI LAUPER
4 4 THROWING IT ALL AWAY / GENESIS
5 7 HEARTBEAT / DON JOHNSON
6 3 TWO OF HEARTS / STACEY Q
7 2 DON'T FORGET ME (WHEN I'M GONE) / GLASS TIGER
8 13 I DIDN'T MEAN TO TURN YOU ON / ROBERT PALMER
9 11 ALL CRIED OUT / LISA LISA & CULT JAM
10 15 A MATTER OF TRUST / BILLY JOEL
11 18 SWEET LOVE / ANITA BAKER
12 12 HEAVEN IN YOUR EYES / LOVERBOY
13 6 STUCK WITH YOU / HUEY LEWIS & THE NEWS
14 19 HUMAN / HUMAN LEAGUE
15 27 AMANDA / BOSTON
16 8 FRIENDS AND LOVERS / CARL ANDERSON & GLORIA LORING
17 10 DREAMTIME / DARYL HALL
18 14 MISSIONARY MAN / EURTHMICS & ARETHA FRANKLIN
19 23 TAKE ME HOME TONIGHT / EDDIE MONEY
20 32 TRUE BLUE / MADONNA
21 25 GIRL CAN'T HELP IT / JOURNEY
22 30 WORD UP / CAMEO
23 21 EARTH ANGEL(FROM "THE KARATE KID PARTⅡ") / NEW EDITION
24 29 YOU GIVE LOVE A BAD NAME / BON JOVI
25 31 THE RAIN / ORAN "JUICE" JONES
26 16 WALK THIS WAY / RUN-D.M.C.
27 22 LOVE WALKS IN / VAN HALEN
28 33 I'LL BE OVER YOU / TOTO
29 34 IN YOUR EYES / PETER GABRIEL
30 39 THE NEXT TIME I FALL / PETER CETERA WITH AMY GRANT
31 37 I AM BY YOU SIDE / COREY HART
32 40 JUMPIN' JACK FLASH / ARETHA FRANKLIN
33 38 EMOTION IN MOTION / RIC OCASEK
34 17 LOVE ZONE / BILLY OCEAN
35 28 POINT OF NO RETURN / NU SHOOZ
36 47 LOVE WILL CONQUER ALL / LIONEL RICHIE
37 20 DANCING ON THE CEILING / LIONEL RICHIE
38 24 WORDS GET IN THE WAY / MIAMI SOUND MACHINE
39 45 SOMEBODY'S OUT THERE / TRIUMPH
40 49 THE WAY IT IS / BRUCE HORNSBY & THE RANGE
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