ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

マーティー・バリン Marty Balin - Hearts(1981年の洋楽 Part25)

2017-08-31 21:05:01 | '81年洋楽
1981年の洋楽を紹介するシリーズのPart25はMarty Balinの"Hearts"。邦題は「ハート悲しく」。
最高位は8月8日と15日の8位。年間チャートは41位。ソロでは初めてのヒットで大ヒットとなりました。

マーティ・バリン、「ソロでは初めて」と書きましたが、ロックファンならご存知の方々が多いと思いますが、60年代前半から活躍するロックボーカリスト。
伝説のサイケデリックバンド「ジェファーソン・エアプレイン」をポール・カントナーとともに立ち上げた創設者メンバーです。
「ジェファーソン・エアプレイン」→「ジェファーソン・スターシップ」→「スターシップ」となり、"We Built This City"のNo.1ヒットを出すことになりますが、「スターシップ」の時にはマーティー・バリンは脱退してメンバーではありませんでした。

マーティー・バリンが活躍したのは、「ジェファーソン・エアプレイン」であり、途中脱退して復帰した後の「ジェファーソン・スターシップ」であります。私はマーティー・バリンがいた時のジェファーソン・スターシップが大好きなのですよ。特に、「Red Octopus」「Spitfire」「Earth」の3枚のアルバムは今でもよく聞く名盤だと思います。

さて、この"Hearts"「ハート悲しく」、「ジェファーソン・スターシップ」時代にはあまりなかった哀愁漂うラブソングです。
彼の声はやっぱりバラードにぴったりですよね。AORの代表曲として日本でも人気がありました。
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1981年8月22日付 ビルボード 全米 Top40 オーク・リッジ・ボーイズ Oak Ridge Boys - Elvira

2017-08-27 18:23:04 | 1981年ビルボードTop40
1981年8月22日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はDiana Ross & Lionel Richieの"Endless Love"。同名映画『エンドレス・ラブ』の主題歌です。Diana RossとLionel Richie、両者ともこの時すでに1位を含む大ヒットを無数に持っているスーパースター同士のデュエット、そして映画の主題歌と、ヒットしないわけありません。

2位は前週と変わらず、Joey Scarburyの"The Theme From Greatest American Hero(Believe It Or Not)"、アメリカABCテレビ放送のドラマ「グレイテスト・アメリカン・ヒーロー」の主題歌です。Joey Scarburyとしては初めてにして唯一のTop40ヒットです。
3位も前週と変わらず、Kenny Rogersの"I Don't Need You"。大ヒットメーカーのKenny Rogers、この頃が最も人気のあった時期で数多くのTop40ヒットを持っています。カントリータッチのバラードでTop5入りです。
4位は6位からアップ、The Pointer Sistersの"Slow Hand"。The Pointer Sisters、前年の10月に最高位3位を記録した"He's So Shy"に続くTop5ヒット、1979年に2位を記録した"Fire"がありますので通算3曲目のTop5ヒットです。
5位は4位からダウン、2週間の1位の大ヒット、Rick Springfieldの"Jessie's Girl"。Rick Springfield、1972年に14位まで上がった"Speak to the Sky"という曲がこれまでの唯一のTop40ヒットで久しぶりのヒット、もちろん初めてのNo.1です。

この週13位は5位からダウン、Oak Ridge Boysの"Elvira"。
最高位は7月25日から4週連続の第5位。年間チャートは31位のこういった曲としては信じられない大ヒットでした。

こういった曲と書きましたが、この曲は珍しくゴスペル・カントリーソング。
私のブログには時々、アメリカでは有名なのに日本では全く知られていないグループが登場しますが、まさにこの曲はそういった曲の代表のようなものでしょう。

Oak Ridge Boysですが、活動を開始したのは1950年代、テネシー州オークリッジで結成されてこの名前が付いたのでしょう。
グループが正式に活動を始めたのは1960年代前半、この曲がヒットした1981年にはすでに20年以上の活動歴を持つカントリー界では有名な4人組ゴスペルグループ。
Top40ではこの曲が初登場ですが、カントリーチャートでは大ヒットを無数に持つ偉大なグループです。

そしてこの曲"Elvira"、う~ん、なんと言ったらよいのでしょう、脱力感のある、ちょっと聴くとヒットしそうもないように感じますが、妙に癖になる不思議な曲です。
歌の途中に入る低音のボーカルが「ウンパッパ・・・・」という何だかわからないフレーズが有名になりました。
オリジナルはダラス・フレイザーというカントリー歌手の曲で、1966年に最高位72位を記録しています。


今週 先週 song / artist
1 1 ENDLESS LOVE / DIANA ROSS & LIONEL RICHIE
2 2 THEME FROM "Greatest American Hero" (Believe It Or Not) / JOEY SCARBURY
3 3 I DON'T NEED YOU / KENNY ROGERS
4 6 SLOW HAND / POINTER SISTERS
5 4 JESSIE'S GIRL / RICK SPRINGFIELD
6 21 STOP DRAGGIN' MY HEART AROUND / TOM PETTY & THE HEARTBREAKERS/STEVIE NICKS
7 7 BOY FROM NEW YORK CITY / MANHATTAN TRANSFER
8 9 QUEEN OF HEARTS / JUICE NEWTON
9 10 NO GETTIN' OVER ME / RONNIE MILSAP
10 11 LADY (YOU BRING ME UP) / COMMODORES
11 13 WHO'S CRYING NOW / JOURNEY
12 8 HEARTS / MARTY BALIN
13 5 ELVIRA / OAK RIDGE BOYS
14 14 IT'S NOW OR NEVER / JOHN SCHNEIDER
15 18 URGENT / FOREIGNER
16 16 TOUCH ME WHEN WE'RE DANCING / CARPENTERS
17 17 THE STROKE / BILLY SQUIER
18 20 COOL LOVE / PABLO CRUISE
19 19 IN THE AIR TONIGHT / PHIL COLLINS
20 25 THE BREAKUP SONG / GREG KIHN BAND
21 23 REALLY WANNA KNOW YOU / GARY WRIGHT
22 24 FIRE AND ICE / PAT BENATAR
23 27 STEP BY STEP / EDDIE RABBITT
24 26 FEELS SO RIGHT / ALABAMA
25 36 THAT OLD SONG / RAY PARKER JR. & RAYDIO
26 28 DON'T GIVE IT UP / ROBBIE PATTON
27 29 YOU'RE MY GIRL / FRANKE & THE KNOCKOUTS
28 33 HOLD ON TIGHT / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA
29 31 LOVE ON A TWO WAY STREET / STACY LATTISAW
30 37 THE BEACH BOYS MEDLEY / BEACH BOYS
31 39 THE VOICE / MOODY BLUES
32 34 EVERLASTING LOVE / REX SMITH & RACHEL SWEET
33 12 THE ONE THAT YOU LOVE / AIR SUPPLY
34 46 I COULD NEVER MISS YOU / LULU
35 47 FOR YOUR EYES ONLY / SHEENA EASTON
36 40 BREAKING AWAY / BALANCE
37 15 TIME / ALAN PARSONS PROJECT
38 22 BETTE DAVIS EYES / KIM CARNES
39 30 DOUBLE DUTCH BUS / FRANKIE SMITH
40 32 ROCK AND ROLL DREAMS COME THROUGH / JIM STEINMAN
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ジム・スタインマン Jim Steinman - Rock and Roll Dreams Come Through(1981年の洋楽 Part24)

2017-08-24 21:58:10 | '81年洋楽
1981年の洋楽を紹介するシリーズのPart24はJim Steinmanの"Rock and Roll Dreams Come Through"。
最高位は8月15日の32位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

ジム・スタインマン、ビルボードでには初登場で、唯一のヒット曲がこの曲"Rock and Roll Dreams Come Through"、一発屋なのです。
しかーし、そう、ロックファンの方はご存知の方も多いと思いますが、彼は偉大なソングライターでありアレンジャー、プロデューサー、あのミートローフが1977年に発表した大ベストセラーアルバム『地獄のロック・ライダー』は全曲を彼が作詞作曲しているのです。このアルバムは伝説の名アルバムで、今でも売れ続け、累計で4000万枚以上の売り上げ枚数となっています。
ジム・スタインマンが作る歌は特徴があって誰が歌ってもすぐにわかります。ロックオペラという言葉が彼の曲にぴったり、ドラマティックで壮大、ほとんどが5分以上の長い曲です。
そして、ソングライターとして、ミート・ローフの1993年のNo.1ソング"I'd Do Anything For Love"はもちろん彼の手によるもの、ほかにも1983年に2位を記録したAir Supplyの"Making Love Out of Nothing"、同じ年にNo.1を記録したBonnie Tylerの"Total Eclipse of the Heart"など沢山の大ヒットを手掛けています。

この曲"Rock and Roll Dreams Come Through"は彼唯一のシングルヒットですが、同曲をミート・ローフが歌い、1993年に発表しNo.1になったアルバム『地獄のロック・ライダーII〜地獄への帰還』(BAT OUT OF HELL II: BACK INTO HELL)に収録され、シングルも最高位13位、年間チャート71位を記録する大ヒットとなりました。


こちらが『地獄のロック・ライダーII〜地獄への帰還』に収録されたミート・ローフ版です。
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1981年8月15日付 ビルボード 全米 Top40 The Alan Parsons Project - Time

2017-08-20 18:55:38 | 1981年ビルボードTop40
1981年8月15日付ビルボード All American Top40、2位から上がっての1位はDiana Ross & Lionel Richieの"Endless Love"。同名映画『エンドレス・ラブ』の主題歌です。Diana RossとLionel Richie、両者ともこの時すでに1位を含む大ヒットを無数に持っているスーパースター同士のデュエット、そして映画の主題歌と、ヒットしないわけありません。

2位は3位からアップ、Joey Scarburyの"The Theme From Greatest American Hero(Believe It Or Not)"、アメリカABCテレビ放送のドラマ「グレイテスト・アメリカン・ヒーロー」の主題歌です。Joey Scarburyとしては初めてにして唯一のTop40ヒットです。
3位は4位からアップ、Kenny Rogersの"I Don't Need You"。大ヒットメーカーのKenny Rogers、この頃が最も人気のあった時期で数多くのTop40ヒットを持っています。カントリータッチのバラードでTop5入りです。
4位は2週間の1位からダウン、Rick Springfieldの"Jessie's Girl"。Rick Springfield、1972年に14位まで上がった"Speak to the Sky"という曲がこれまでの唯一のTop40ヒットで久しぶりのヒット、もちろん初めてのNo.1です。
5位は前週と変わらずこれで4週目の5位、The Oak Ridge Boysの"Elvira"。The Oak Ridge Boys、カントリー界では数々のヒットを持っていますが、Top40では初めてのエントリーでTop5入りです。

この週15位はThe Alan Parsons Projectの"Time"。
最高位は8月1日から3週間続けた15位。年間チャートは48位、年間66位の前作"Games People Play"を上回る大ヒットでした。

アラン・パーソンズ・プロジェクトですが、1975年にイギリスで結成されたプロジェクトグループ、アラン・パーソンズとボーカルのエリック・ウールフソンの2人だけが固定メンバーで、そのほかのメンバーはセッションミュージシャンでその都度構成されています、ので、「プロジェクト」なのです。
彼らの初めてのTop40ヒットは1976年の"Doctor Tarr and Professor Fether"、最高位は37位の小ヒットでしたが、プログレッシブロック系の曲がヒットするのは珍しかったので強く印象に残っています。一般受けはあまりしなかったのでしょうけれどもスケールの大きい曲でした。
そして前作"Games People Play"はプログレでありますが、ポップなロックで途中に入るギターソロが素晴らしくカッコよい曲で、年間チャートに入るヒットのなりました。
今作"Time"は、ポップなところもありますがどちらかというとプログレ色が強く、ゆったりとした雄大な曲、こういう曲はなかなかヒットしにくいのですが、曲が良かったのでしょう、珍しく大ヒットしました。


今週 先週 song / artist
1 2 ENDLESS LOVE / DIANA ROSS & LIONEL RICHIE
2 3 THEME FROM "Greatest American Hero" (Believe It Or Not) / JOEY SCARBURY
3 4 I DON'T NEED YOU / KENNY ROGERS
4 1 JESSIE'S GIRL / RICK SPRINGFIELD
5 5 ELVIRA / OAK RIDGE BOYS
6 6 SLOW HAND / POINTER SISTERS
7 7 BOY FROM NEW YORK CITY / MANHATTAN TRANSFER
8 8 HEARTS / MARTY BALIN
9 9 QUEEN OF HEARTS / JUICE NEWTON
10 11 NO GETTIN' OVER ME / RONNIE MILSAP
11 14 LADY (YOU BRING ME UP) / COMMODORES
12 10 THE ONE THAT YOU LOVE / AIR SUPPLY
13 22 WHO'S CRYING NOW / JOURNEY
14 17 IT'S NOW OR NEVER / JOHN SCHNEIDER
15 15 TIME / ALAN PARSONS PROJECT
16 16 TOUCH ME WHEN WE'RE DANCING / CARPENTERS
17 18 THE STROKE / BILLY SQUIER
18 20 URGENT / FOREIGNER
19 21 IN THE AIR TONIGHT / PHIL COLLINS
20 23 COOL LOVE / PABLO CRUISE
21 25 STOP DRAGGIN' MY HEART AROUND / TOM PETTY & THE HEARTBREAKERS/STEVIE NICKS
22 12 BETTE DAVIS EYES / KIM CARNES
23 29 REALLY WANNA KNOW YOU / GARY WRIGHT
24 26 FIRE AND ICE / PAT BENATAR
25 27 THE BREAKUP SONG / GREG KIHN BAND
26 30 FEELS SO RIGHT / ALABAMA
27 38 STEP BY STEP / EDDIE RABBITT
28 32 DON'T GIVE IT UP / ROBBIE PATTON
29 36 YOU'RE MY GIRL / FRANKE & THE KNOCKOUTS
30 31 DOUBLE DUTCH BUS / FRANKIE SMITH
31 34 LOVE ON A TWO WAY STREET / STACY LATTISAW
32 33 ROCK AND ROLL DREAMS COME THROUGH / JIM STEINMAN
33 39 HOLD ON TIGHT / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA
34 37 EVERLASTING LOVE / REX SMITH & RACHEL SWEET
35 35 DON'T WANT TO WAIT ANYMORE / TUBES
36 40 THAT OLD SONG / RAY PARKER JR. & RAYDIO
37 45 THE BEACH BOYS MEDLEY / BEACH BOYS
38 13 YOU MAKE MY DREAMS / DARYL HALL & JOHN OATES
39 56 THE VOICE / MOODY BLUES
40 46 BREAKING AWAY / BALANCE
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Stanley Clarke & George Duke - Sweet Baby(1981年の洋楽 Part23)

2017-08-17 22:00:42 | '81年洋楽
1981年の洋楽を紹介するシリーズのPart23はStanley Clarke & George Dukeの"Sweet Baby"。この頃フュージョン系の曲がチャートを上がってくることが多々あり、フュージョンの紹介が多くなっていますね。
最高位は8月1日と8日の19位。最高位こそ19位でTop40には9週しかエントリーしませんでしたが、Hot100には20週間エントリーし、年間チャートは78位の唯一のTop40ヒットで大ヒットになりました。

スタンリー・クラークとジョージ・デューク、両者ともジャス・フュージョン界の超大物です。
ジャズファンなら知らない人はいない大人気ミュージシャンです。

でも、実は、洋楽界のBillboardレギュラーチャートにはこの曲のみのエントリーで、洋楽ファンの私も、もちろん名前はよく知っていましたが、曲を聴くのはこの曲が初めてでした。
動画でピアノ・キーボードを弾きながらリードボーカルをとっているのがジョージ・デューク、ギターとベースを弾いているのがスタンリー・クラークです。
なるほどこの曲、レギュラーチャートでもヒットしたのがわかります。
ジョージ・デュークの優しく甘い歌声に、ファルセットもとってもセンス良く、スタンリー・クラークのギターもおしゃれですね。
二人はこの後も一緒に曲作りを行い、The Clarke/Duke Projectとして通算3枚のアルバムを出すことになります。
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