ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

The Gap Band - Early In The Morning(1982年の洋楽 Part26)

2018-07-29 22:51:07 | ’82年洋楽
1982年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart26はThe Gap Bandの"Early In The Morning"。
最高位は7月24日と31日の24位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

この1982年7月のチャートには、日本では全くヒットしていないけど特徴ある曲が結構ありました。その中の1曲がThe Gap Bandの"Early In The Morning"。
なんとニワトリの鳴き声から始まるというキワモノ的な曲ですが、曲はシンプルなファンクでサビがとても印象的、ギターもカッコイイです。
私のブログでは珍しいですがたまにはコテコテのファンクを紹介します。

The Gap Bandですが、70年代中頃にデビュー、Leon Russellのアルバムに参加したり、Stevie Wonderの1980年のヒット曲"I Ain't Gonna Stand For It"のバックボーカルなども務めています。

シングルのTop40ヒットはこの曲が初めて、もう1曲次のシングル"You Dropped A Bomb On Me"が31位を記録しました。結局Top40ヒットはこの2曲のみでしたが、彼らの曲は後にたくさんのミュージシャンに影響を与えます。
2015年に1位を14週続けた大ヒット曲Mark Ronsonの"UpTown Funk!"はThe Gap Bandの"Oops Up Side Your Head"を引用しているとされ、ヒットした後に作者にバンドのメンバーの名前が加えられることになりました。日本では全く知られていませんが凄いグループなのです。
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1982年7月24日付 ビルボード 全米 Top40 The Human League - Don't You Want Me

2018-07-25 22:30:23 | 1982年ビルボードTop40
1982年7月24日付ビルボード All American Top40、4位から上がって初めての1位はSurvivorの"Eye of the Tiger"。Survivor、セカンドアルバムからのシングル"Poor Man's Son"が1981年に33位を記録、この曲で2曲目のTop40ヒットでついにNo.1獲得です。この曲、もちろん有名ですが、シルベスター・スタローンの『ロッキー3』の主題歌です。

2位は前週と変わらずこれで4週目の2位となりました、TOTOの"Rosanna"。デビューシングルの"Hold The Line"が1978年に5位を記録、それ以来彼ら2曲目のTop5ヒットで、Top3ヒットは初めてです。
3位も前週と変わらず、これで3週目、John Cougarの"Hurts So Good "。John Cougar、この時点までの最高のヒットが1981年に最高位17位を記録した"Ain't Ever Done With The Night"ですので初めての大ヒットでTop3入りです。
4位は6位からアップ、Fleetwood Macの"Hold Me"。Fleetwood Mac、80年代に入ってからはソロ活動が目立ち、グループのヒットとしては随分久しぶり、Top5ヒットとなるとなんと1977年7月に最高位4位を記録した"Don't Stop"以来となります。
5位は前週と変わらず、Dazz Bandの"Let It Whip"。Dazz Bandですが、R&Bチャートでは数曲のヒットがありましたが、レギュラーチャートでは初めてのヒットで唯一のTop40ヒットでTop5に入る大ヒットになりました。

この週ついに3週間の1位から落ちてしまいましたが、初めての大ヒット、The Human Leagueの"Don't You Want Me"。邦題は「愛の残り火」。
年間チャートはなんと6位の年度を代表するヒットになりました。

The Human League、ブリティッシュ・ニューウエイブバンドと言いましょうか、シンセサイザーポップグループ。
出身のイギリスではヒット曲がありましたが、アメリカでは初めてのヒット、もちろん初めてのNo.1ヒットです。
バンドは1977年にボーカル&キーボードのフィル・オーキーを中心に結成。
1980年代に入ってから2人の女性ボーカリストJoanne CatherallとSusan Ann Sulleyが加入。とくにイギリスを中心に大人気バンドになります。

"Don't You Want Me"ですが、バンドメンバーのJo CallisとPhilip Oakey、Philip Adrian Wrightの3人の共作。
1981年にイギリスで火が付き1位を獲得、翌年にアメリカでも人気が出てついに1位を獲得、3週連続1位を獲得する大ヒットになりました。


今週 先週 song / artist
1 4 EYE OF THE TIGER / SURVIVOR
2 2 ROSANNA / TOTO
3 3 HURTS SO GOOD / JOHN COUGAR
4 6 HOLD ME / FLEETWOOD MAC
5 5 LET IT WHIP / DAZZ BAND
6 11 ABRACADABRA / STEVE MILLER BAND
7 1 DON'T YOU WANT ME / HUMAN LEAGUE
8 8 TAINTED LOVE / SOFT CELL
9 9 ONLY THE LONELY / MOTELS
10 12 KEEP THE FIRE BURNIN' / REO SPEEDWAGON
11 15 HARD TO SAY I'M SORRY / CHICAGO
12 7 LOVE'S BEEN A LITTLE HARD ON ME / JUICE NEWTON
13 13 DO I DO / STEVIE WONDER
14 16 EVEN THE NIGHTS ARE BETTER / AIR SUPPLY
15 10 CAUGHT UP IN YOU / 38 SPECIAL
16 20 WASTED ON THE WAY / CROSBY STILLS & NASH
17 14 ANY DAY NOW / RONNIE MILSAP
18 18 TAKE ME DOWN / ALABAMA
19 19 STILL THEY RIDE / JOURNEY
20 22 PERSONALLY / KARLA BONOFF
21 21 WHAT KIND OF FOOL AM I / RICK SPRINGFIELD
22 32 VACATION / GO GO'S
23 31 TAKE IT AWAY / PAUL MCCARTNEY
24 26 EARLY IN THE MORNING / GAP BAND
25 25 GOING TO A GO-GO / ROLLING STONES
26 30 YOU SHOULD HEAR HOW SHE TALKS ABOUT YOU / MELISSA MANCHESTER
27 36 LOVE IS IN CONTROL / DONNA SUMMER
28 17 PLAY THE GAME TONIGHT / KANSAS
29 44 LOVE WILL TURN YOU AROUND / KENNY ROGERS
30 35 OUT OF WORK / GARY "U.S." BONDS
31 33 HOOKED ON SWING (MEDLEY) / LARRY ELGART & HIS MANHATTAN SWING BAND
32 34 IF THE LOVE FITS WEAR IT / LESLIE PEARL
33 43 AMERICAN MUSIC / POINTER SISTERS
34 37 KIDS IN AMERICA / KIM WILDE
35 38 I FOUND SOMEBODY / GLENN FREY
36 41 PAPERPLATE / GENESIS
37 39 NICE GIRLS / EYE TO EYE
38 40 LOVE PLUS ONE / HAIRCUT ONE HUNDRED
39 42 YOUR IMAGINATION / DARYL HALL & JOHN OATES
40 45 THINK I'M IN LOVE / EDDIE MONEY
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ロニー・ミルサップ Ronnie Milsap - Any Day Now(1982年の洋楽 Part25)

2018-07-22 22:15:16 | ’82年洋楽
1982年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart25はRonnie Milsapの"Any Day Now"。
最高位は7月10日と17日の14位。年間チャートは83位。Ronnie Milsapとしては、1981年に最高位5位、年間33位の"(There's) No Gettin' Over Me "。1977年に最高位16位、年間66位の"It Was Almost Like A Song"に続く3曲目の年間100位以内ヒットになりました。

Ronnie Milsapですが、アメリカノース・キャロライナ州出身のカントリーシンガーで、ピアノ奏者。
彼は先天性の病気で全盲の歌手です。1970年代前半からカントリー界で活動を開始、1990年代後半までカントリー界では無数の大ヒットを持っているスーパースターです。

レギュラーチャートでは前述の1977年の最高位16位のヒット"It Was Almost Like A Song"が初めての登場になります。
日本では全くヒットしないタイプですが、アメリカではだれもが知っている国民的歌手です。

"Any Day Now"ですが、この曲はR&B歌手のChuck Jacksonが1962年にヒットさせた曲で、最高位23位を記録しています。
曲の作はBurt BacharachとBob Hilliardの共作。
Burt BacharachといえばCarpentersの"Close to You"やChristopher Crossの"Arthur's Theme"、Dionne Warwickほかの"That's What Friends Are For"など、たくさんの人にカバーされる数々の名曲を生み出している名ソングライターです。
この"Any Day Now"はエルビス・プレスリーもカバーしていますね。
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1982年7月17日付 ビルボード 全米 Top40 38 Special - Caught Up In You

2018-07-19 23:19:14 | 1982年ビルボードTop40
1982年7月17日付ビルボード All American Top40、これで3週目の1位の大ヒットはThe Human Leagueの"Don't You Want Me"。The Human League、出身のイギリスではヒット曲がありましたが、アメリカでは初めてのヒット、もちろん初めてのNo.1ヒットです。

前週と変わらずこれで3週目の2位はTOTOの"Rosanna"。デビューシングルの"Hold The Line"が1978年に5位を記録、それ以来彼ら2曲目のTop5ヒットで、Top3ヒットは初めてです。
3位も前週と変わらず、John Cougarの"Hurts So Good "。John Cougar、この時点までの最高のヒットが1981年に最高位17位を記録した"Ain't Ever Done With The Night"ですので初めての大ヒットでTop3入りです。
4位は5位からアップ、Survivorの"Eye of the Tiger"。Survivor、セカンドアルバムからのシングル"Poor Man's Son"が1981年に33位を記録、この曲で2曲目のTop40ヒットでTop5入りです。そう、シルベスター・スタローンの『ロッキー3』の主題歌です。
5位は6位からアップ、Dazz Bandの"Let It Whip"。Dazz Bandですが、R&Bチャートでは数曲のヒットがありましたが、レギュラーチャートでは初めてのヒットで唯一のTop40ヒットでTop5に入る大ヒットになりました。

この週10位が38 Specialの"Caught Up In You"。最高位は7月3日から3週続けた10位。
年間チャートは53位のこの時点での彼ら最大のヒットとなりました。

38 Special、ドニー・ヴァン・ザントと友人のドン・バーンズを中心に結成されたサザンロックバンド。ドニー・ヴァン・ザントは不幸な飛行機事故で亡くなったレーナード・スキナードのロニー・ヴァン・ザントの弟です。
38 Specialのデビューは1975年ですので、レイーナード・スキナードの飛行機事故が1977年10月ですので、事故の前のデビューとなります。

彼らの初めてのヒットが1981年に最高位27位を記録した"Hold on Loosely"。
2曲目のヒット曲がこの曲"Caught Up In You"で、初めての大ヒットになりました。
動画を見てください、レイナード・スキナードを彷彿とさせる髭面のいかにも「サザンロック!」という風貌です。
曲はポップですが、ツインドラムにトリプルギターのまさにサザンロックの構成です。
こういう曲もいかにもアメリカらしくって良いですよね。

Donnie Van Zantですが、弟のJohnny Van Zantとともに「Van Zant」を結成、最近もシングルヒットを出すなど活躍しています。


今週 先週 song / artist
1 1 DON'T YOU WANT ME / HUMAN LEAGUE
2 2 ROSANNA / TOTO
3 3 HURTS SO GOOD / JOHN COUGAR
4 5 EYE OF THE TIGER / SURVIVOR
5 6 LET IT WHIP / DAZZ BAND
6 12 HOLD ME / FLEETWOOD MAC
7 7 LOVE'S BEEN A LITTLE HARD ON ME / JUICE NEWTON
8 9 TAINTED LOVE / SOFT CELL
9 11 ONLY THE LONELY / MOTELS
10 10 CAUGHT UP IN YOU / 38 SPECIAL
11 15 ABRACADABRA / STEVE MILLER BAND
12 16 KEEP THE FIRE BURNIN' / REO SPEEDWAGON
13 13 DO I DO / STEVIE WONDER
14 14 ANY DAY NOW / RONNIE MILSAP
15 26 HARD TO SAY I'M SORRY / CHICAGO
16 24 EVEN THE NIGHTS ARE BETTER / AIR SUPPLY
17 17 PLAY THE GAME TONIGHT / KANSAS
18 18 TAKE ME DOWN / ALABAMA
19 20 STILL THEY RIDE / JOURNEY
20 25 WASTED ON THE WAY / CROSBY STILLS & NASH
21 21 WHAT KIND OF FOOL AM I / RICK SPRINGFIELD
22 22 PERSONALLY / KARLA BONOFF
23 23 FORGET ME NOTS / PATRICE RUSHEN
24 4 HEAT OF THE MOMENT / ASIA
25 27 GOING TO A GO-GO / ROLLING STONES
26 28 EARLY IN THE MORNING / GAP BAND
27 8 EBONY AND IVORY / PAUL MCCARTNEY & STEVIE WONDER
28 19 ALWAYS ON MY MIND / WILLIE NELSON
29 29 CRIMSON AND CLOVER / JOAN JETT & THE BLACKHEARTS
30 32 YOU SHOULD HEAR HOW SHE TALKS ABOUT YOU / MELISSA MANCHESTER
31 55 TAKE IT AWAY / PAUL MCCARTNEY
32 54 VACATION / GO GO'S
33 34 HOOKED ON SWING (MEDLEY) / LARRY ELGART & HIS MANHATTAN SWING BAND
34 36 IF THE LOVE FITS WEAR IT / LESLIE PEARL
35 39 OUT OF WORK / GARY "U.S." BONDS
36 51 LOVE IS IN CONTROL / DONNA SUMMER
37 41 KIDS IN AMERICA / KIM WILDE
38 44 I FOUND SOMEBODY / GLENN FREY
39 42 NICE GIRLS / EYE TO EYE
40 43 LOVE PLUS ONE / HAIRCUT ONE HUNDRED
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Kansas カンサス - Play The Game Tonight(1982年の洋楽 Part24)

2018-07-16 18:10:44 | ’82年洋楽
1982年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart24はKansasの"Play The Game Tonight"。
最高位は7月3日から3週続けた第17位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

Kansasですが、ボストンやスティクスなどとともに70年代中頃に出てきたアメリカン・プログレ・ハードロックバンド。
このアメリカン・プログレ・ハードロックバンドの中でも、カンサスは人気実力とも中心的なグループで、最もプログレ傾向が強いでしょうか。
初めてヒットした曲"Carry On Wayward Son(伝承)"は新しい音楽としてアメリカンロック界に衝撃を与えました。アルバムジャケットも印象深かったですね。

この"Play The Game Tonight"はカンサスの8枚目で全米最高位16位を記録したアルバム「Vinyl Confessions」からのファーストシングルカット曲。
曲の作者はメンバーのPhil EhartやKerry Livgren、Rich Williams等の共作、プロデュースもカンサスのメンバーが手掛けています。
初期のカンサスを彷彿とさせるドラマティックな曲で、Robby Steinhardtのヴァイオリンもさすがカッコいいですね。
ミュージック・ビデオでは、チェスの試合とともに音楽が進み、その合間にベトナム戦争や月面着陸の場面が出てきます。凄く印象的な映像です。
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