土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

奈良三名椿、散り椿の伝香寺です。

2011年07月14日 | 奈良の古寺巡り


(2011.07.09 訪問)

▼やすらぎの道沿いの表門。



浄教寺を辞してやすらぎの道に戻り南へ、途中卒川神社には横目でチラッと御挨
拶、拝観はパスです。少し行くと道沿いに表門、しかしここからは入れません。
手前に中門拝観受付があり親切なお寺のおじさんが早速地蔵堂へ案内してくださ
り、「伝香寺は大和地蔵十福霊場の一つ、御朱印巡拝してみなはれ」と勧められ
ました。

[ 伝香寺 ] でんこうじ
●寺号 伝香寺(でんこうじ)
●宗派 律宗
●開基 思託律師(鑑真大和上の高弟)
●開創 宝亀年間(770~780年)
●中興 芳秀尼(ほうしゅんに)
●本尊 釈迦如来坐像

伝香寺縁起
唐招提寺創建の鑑真大和上の高弟、思詫律師が、天平宝亀年間(770~780)に、
唐風の庵を結び実円寺と称されていた。その後八百余年後天正十三年(1585)、
戦国大名筒井順慶の母堂芳秀尼が息子の菩提を弔うため寺院の建立を発願、唐招
提寺泉奘を請じて実円寺を再興し伝香寺と号したといいます。

▼表門。



▼本堂(重文) 。
本尊釈迦如来坐像が祀られています。
三間四方向拝付き本瓦葺き。桃山時代1587年の建築。



▼地蔵堂。



▼地蔵菩薩立像(重文) 。
像高98cm 裸形像。1228年頃の造像。
はだか地蔵尊として、親しまれているおじぞうさん。もともと興福寺延寿院の本
尊で伝香寺への客仏。
法衣を刻していない全くの裸形像ですが普段は鮮やかな朱の法衣と黄の袈裟を着
けられて地蔵堂に立たれています。毎年7月23日御更衣法要には、この法衣を取
り替えるそうです。



▼お顔。
どうですこのお顔、涼やかな中にもキリリとした表情、これは人気がでますワ。



▼由留木地蔵尊。



▼筒井氏供養五輪塔。
伝香寺は筒井順慶菩提所で供養塔横に順慶堂が建てられています。



▼散り椿。
奈良の三名椿「伝香寺の散り椿」「東大寺の糊こぼし」「白毫寺の五色椿」の一
つ。この椿は色まだ盛んなとき花びらが散る椿で、その潔さが「もののふ椿」と
いう別名があります。芳秀尼が植えたと云うこの椿、今のは三代目と四代目らし
いです。
反省!説明板写真だけのオソマツ。花のお寺は花の旬に訪ねるべし、かな。
しかし人多いしなァ。



▼参拝の栞。
小粒ながらピリッとしたいい栞をいただきました。



お寺のおじさんに頂いた「大和地蔵十福霊場」パンフを拝見しますと十福霊場中
九霊場は既に訪ねており、この伝香寺が丁度ラスト霊場でした。しかし「大和地
蔵十福霊場」なるものあること全く知りませんでした。恥不明。されど偶然にし
てもメデタシメデタシ。この日はあと三ヵ寺訪ねるプランでしたが、このお寺で
ギブアップ!東向き商店街のいつものコーヒーショップでしばらく寝てました。
反省!何はともあれギンギラギンの太陽と喧嘩をしても勝てません。外出はしな
い方がヨロシイ!もちろんお寺巡りも。

●みなさま熱中症にご注意! 
●お歳の方ご自愛のほど! 
●クーラーがんがんの部屋でゆっくりと! 
●節電?体の方が大事!