(2011.07.16 訪問)
竹林寺から西へ五分少々、山麓中腹の高台に圓福寺は在ります。参道石段と寺標
は立派に修復され綺麗なお寺です。残念ながら境内は狭く、本堂のみがお寺の景
観を保っています。
[ 圓福寺 ] えんぷくじ
●山号 龍華山(りゅうかさん)
●寺号 圓福寺(えんぷくじ)
●宗派 真言律宗
●開基 行基
●開創 奈良時代中期
●本尊 阿弥陀如来坐像
圓福寺縁起
行基さん開創と伝えられていますが、創建以来の寺歴は明らかではなく詳細は不
詳。江戸中期に書かれた村史には、真言宗上醍醐報恩院末寺と記載されており、
真言寺院だったようです。
▼寺標。
▼参道石段。
▼本堂(重文)。
本尊 木造十一面観音立像 平安後期造像。
堂形桁行三間、梁間三間、単層入母屋造、向拝一間。本瓦葺和様建築。室町初期
の建立。簡素で小さなお堂です。
▼宝篋印塔(重文)。
塔高2.4mの二基が西向きに並んで建っています。北塔は塔身に種子梵字を刻み、
南塔は塔身に四仏が刻されています。永仁元年(1293年)建立銘があります。
建立時からこの位置にあるそうです。
一見旧村の檀那寺のような感じを受けましたが、留守番のおばさんに聞きますと
檀家、お墓は無いそうで、小さいけれども古刹の風格は残しているような感じの
お寺です。
それでは生駒山中の名刹、慈光寺へ向かいます。暗峠越えの難路に初めて挑戦!
難路といってもたんに狭くて、急で、グニャグニャなだけの道なんですが。