(2017.04.08訪問)
白川通りや哲学の路を挟んだ左京一帯は大小の名刹古刹が甍を競っていますが、唯一訪ねる機会がなかった霊鑑寺を訪ねてみました。
このお寺椿のお寺として著名で通常は非公開のお寺なんですが、年二回特別公開のこの春のチャンスで、どんより空で時々雨のなか
を訪ねたのです。どうも最盛期を逸して訪ねるのが僕のお寺歩きの特徴、楽日前日のこの日、椿の花は落ち椿、散り椿で境内は少々
情けない椿寺でした。散り落ち椿を風流と感じる通人もおられるそうですが……。
▼霊鑑寺寺号石柱。
[ 霊鑑寺 ]
●山号 円成山 (えんじょうさん)
●寺号 霊鑑寺 (れいかんじ) 愛称 谷の御所
●宗派 臨済宗南禅寺派 (りんざいしゅうなんぜんじは)
●開基 後水尾天皇 (ごみずのおてんのう)
●開山 浄法身院宮宗澄皇女(じょうほっしんのみやそうちょう)
●創建 承応三年 (1654年)
●本尊 如意輪観音菩薩
▲京都市左京区鹿ヶ谷御所の段町12 Tel. 075-771-4040
▲拝観料 600円 御朱印300円
▲通常非公開寺院 年二回春と秋公開
▲時間 10:00~16:00
▲JR・近鉄「京都駅」より市バス「錦林車庫」行きで「錦林車庫前」下車、東へ徒歩10分
JR・近鉄「京都駅」より市バス「銀閣寺前」行きで「宮ノ前町」下車、東へ徒歩10分
地下鉄烏丸線「今出川駅」より市バス「錦林車庫行き」で「錦林車庫前」下車、東へ徒歩10分
▼元尼寺の優しさが残る参道石段。
霊鑑寺縁起 (京都観光NaviHPから抄出)
臨済宗南禅寺派の門跡尼寺。1654年(承応3)後水尾天皇が皇女を開基として創建。谷御所、鹿ヶ谷比丘尼御所ともいう。
御所人形200点など皇室ゆかりの寺宝が多い。石組に特徴のある江戸時代中期の作庭手法を用いた、格調高い池泉観賞式庭園があり、
後水尾天皇遺愛の日光椿をはじめ、椿の名木が広い庭を埋めている。
▼京都春の特別公開ポスター。
▼参道石段横にすでにピンクの落ち椿。
▼山門です。
▼スグ左には書院大玄関が。
▼大玄関手前の二本の古木が一面散り椿。
▼オシャレな浮き椿。
▼雨粒もこうして見るとピンクのアート、濃いピンクの中に薄いピンク、センスが光ります。
▼大玄関の正面です。
▼玄関階段下には……、
▼ここにも椿と竹のアートワーク。全くいいセンス、さすが椿のお寺です。
▼それでは中門を潜って……。
▼書院へ。手前左が書院です。江戸期、延宝三年 (1675年) 建造。
▼書院屋根と椿の大木。花もほとんど落ちてしまっています。
▼書院上段の間。後水尾天皇がしばらく住まわれたそうです。(写真はネットから)
狩野派の障壁画が美しいですが、綺麗すぎてレプリカかな。
▼書院前庭が池泉観賞式庭園。築山から池への傾斜を上手く利用した庭園は見応え充分。
▼石橋と苔の緑に落ち椿。
▼左の小道を登ると本堂へ。
▼珍しい椿が、これは日光椿 (じっこうつばき)。花芯が赤で盛り上がっています。
▼これは月光椿 (がっこうつばき)、花芯が白です。白く見えませんが白です。
▼散り椿。花弁がバラバラに落ちます。
▼本堂。本尊如意輪観音坐像。宝形造 (一部入母屋造が付設)、桟瓦葺、江戸期、享和三年 (1803年) 建造、徳川家斉寄進。
▼本堂屋根の宝形。
▼お庭を回ってみましょう。
▼面白い灯籠があちこちに。
▼蹲踞にも椿が浮いています。
▼灯籠。
▼床几と和傘に雪柳。晴れていたら映えるでしょうネ。
▼遊歩道の石段。
▼灯籠。
▼こんな石仏も。
▼庫裏ですが全景が見えませんでした。
▼ご朱印です。本尊如意輪さんを書いて欲しかったんですが、預けて行ったボクが悪かったと云うことで
椿のお寺 オ シ マ イ
ここで椿一口知識を一つ。
落ち椿は上を向いて落ちているのが大半ですが、実は椿はそんな落ち方をしません。全部うつ伏せに落ちます。
ではなぜ上を向いて落ちているのでしょう。
こたえ 僧侶の方が一つ一つ上に向けて置き直しているそうです。
「ここだけの話やで」と、ボランティヤのおじさんが教えてくれました。本当かウソか知りませんヨ。
それでは雨の中をトボトボとお隣、安楽寺を訪ねます。
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