塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ザッケローニは何故慕われるのか

2010-10-15 01:51:06 | 日記
 僕は90年代前半から欧州サッカー、特にイタリアの情報を集めてきました
が、監督として、そして人間としてザッケローニがここまで魅力的な人物だと
は、全く気付きませんでした。

 では人間ザッケローニの魅力はどこにあるのでしょうか?

 僕は
 「押し付けない」

 点にあると思います。

 ザッケローニに少しでも詳しい方なら
 「3-4-3」
 「ミラン」

 といったキーワードがすぐに思い浮かぶと思います。

 ザッケローニだってやろうと思えば、自分の十八番であり成功体験であるこの
方法を日本でもできるはずです。

 でも彼はそのやり方を踏襲していません。

 きっとそれは
 「自分の価値観、成功体験を他人に押し付けない」

 ザッケローニの信念であり、優しさだと思うのです。

 「戦術が無い」
 「3バックなのか4バックなのか、それすらはっきりしない」

 とメディアの批判を浴びたのがジーコでしたが、彼の人柄に文句をつける人間は
皆無でした。

 しかしザッケローニの場合には、人間性だけでなく戦術の柔軟性も見て取れます。

 もしザッケローニが自分の価値観を前面に押し出すならば、4-2-3-1の布陣
を即刻止めて、召集選手の顔触れも一気に変えたことでしょう。

 それらは全て前任者岡田武史の遺産であり、その遺産で「飯を食べること」は、自身
の誇りを傷つけることになるからです。

 でもザッケローニはそんな
 「幼稚な過ち」

 は犯しませんでした。

 日本在住のフランス人はレイモン・ドメネクが、

 「ザッケローニのように謙虚な振る舞いを少しでも見せてくれたら良かったのに。」
 と感じているかもしれません。

 どんなに腹立たしい試合内容でも、相手監督との握手を拒むような暴挙を、今の日本の
 「ミステル」
 はまずしないでしょうから。
コメント
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