いつか風がみていた・・・(フレディ・Mの日記)

自転車とオートバイで遠くへ・・・。

本物の価値

2010年08月12日 05時28分56秒 | 眼鏡
私の仕事は福井県の地場産業・眼鏡に関わるものです。

おもに新型デザイン画から、手作りにて試作品を作るということをしておりますが、
降りてくるデザイン画を修正したり、またはまったく新しい提案として図を描くこともある



人に聞かれて眼鏡の仕事をしているというと、
「じゃ、眼鏡安く手に入らない??」っとすぐ簡単に聞かれることが多々ある・・・。
しかし、これがもっとも困った質問なのだ


在庫を持たない完全OEM生産の場合、
作られる製品はほとんどすべて余分など残さず納品されてしまうし、
第一、それらは不良品といえどすべて会社の資産である。
勝手に一社員が持ち出せるわけがない・・・
もし仮に、建築の仕事をしている人に、
「家が卸値で安く手に入らない??」って聞いてみて、
そのあとの返事を想像してみて欲しい・・・



それに眼鏡というのは、フレームとレンズとが組み合わさって初めて個人のモノとなるので、
フレームだけ生産しているところからいくら卸値でと言っても、
それにレンズを加えたらそんなに安くないんですよぉ~
ちなみに、眼鏡フレームメーカーとレンズメーカーとは違う業種で、
眼鏡メーカーではレンズは作っておりません


随分昔に何度か知人に頼まれて眼鏡作りをやったことはあるが、
出来上がったときに「あれ?あんまり安くないね??」って言われ、
手間代も取らずにレンズの手配をしてばかばかし~く思えた時もあった・・・
ましてや、度数がイマイチなどとあとから言われてもさらに困る・・・。
あなたの持ってきた眼科の処方箋通りにしているのだから、
知らんがなって感じです


そんなともかく安く安くというお方は、
どーぞスリープライスショップの中国製品を買っていただきたい
そっちのほうがよっぽど安いデスヨ
(すぐ壊れたりメッキがハゲたりするけどネ)




でも、もし「イイもの」を値段を問わず欲しいというのなら、
いくつか紹介できる商品がある。
そのうちの一つが、銘木を完全手造りにて眼鏡を作る「工房・樹」こうぼう・たつきだ。

このあたりの小売店では、福井市新田塚の田中眼鏡本舗さんや、
名古屋の3×3=infinity(サザンインフィニティ)さんで商品を見ることができる。


銘木での手作りだから、アレルギーもなく、使い込むほどに味わいが出る
価格は高いと思うかもしれないが、ここの商品の凄いところは、
この工房の房主様が生きているかぎり、修理は原則無料というところだ。
考えてみて欲しい仮にレンズ込みで15万円かかったとしよう。
それが15年、修理も含めて使用したとすると、年間1万円の眼鏡ということになる。
安物眼鏡で1~2年で壊れてポイより、ずっとお買い得でエコではなかろうか??




1万円でも自転車だし、100万円でも自転車
イイものがわかる人なら、その違いもわかるはずだ






少なくとも房主様はあと30年位は現役でおられると思うので(房主様ゴメンナサイ!)、
イイものを手に入れるなら、今のうちだろう・・・