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第2回雪洞ほりほりお泊り大作戦

昨年の第1回ほりほりでは現場の下見をしたうえに
非難小屋のそばに掘るという念の入れようだった
今年はそんな野暮はやんない
ハードルを上げるのだ
標高は400mアップだ
夕方から雪だ
翌日も雪だ
しかし西高東低の気圧配置じゃないから吹雪にはならない
と思う

のっけから防水デジカメのバッテリーがあがっている
きのう念入りに充電したのにな?
バッテリー切れのデジカメを持って上がるほど馬鹿らしいことはない
いったんクルマにもどって10時スタート
銀杏峰(げなんぽ)山頂1440m到着は15時のつもり
標高差1000m
遅いスタートだったのでスキーのトレースがしっかりついていて歩きやすい
 しめしめこれはもくろみどおり
が2時間も歩くとへたばってくる
15時山頂はきびしいかな

15時、山頂域に到達
空と雪の境がほとんどわからない
足元の起伏もわからずコケル

15時10分、山頂
山頂は普段風が強いため、積雪はそれほどでもない
穴を掘るとすぐに枝がでてきそう
積雪の多い斜面は雪が動きそうで怖い
15時25分、横に掘れそうなところをみつけた
ショベルをとりだして、せぇ~の
ガッツーン
かたっ、硬い
せぇ~の、ガッツーン
これはあかんで
場所変えようか
ああ、時すでに遅し
あっという間に濃いガスに包まれていた
とにかくここで掘ろう
なんか遭難したみたいやな
50センチほど掘ると雪がすこしやわらかくなってきた
とにかく掘ろう
絶対足を伸ばして寝るんじゃ
このくらいでよかんべ
という頃にはすっかり暗くなっていた
ツェルトを入り口に垂らして出来上がり




あー飯作るの面倒くさー



 
前回と比べてグレードアップしてる点がみっつ
ファイントラックの下着の下に着る下着
友人にもらったゴアテックスのシュラフカバー
あったか(らしい)シュラフシーツ
シュラフは相変わらず化繊綿のかさばるやつ
ダウンのがほしいわ

腰と太ももに貼るカイロを4枚
熱湯を詰めたペットボトルを足元に
しかし着膨れも手伝ってちょっと窮屈だわ
こんなところで贅沢ゆうたらあかん
あったかいだけでもしあわせや

ラジオは北朝鮮らしいのがやかましい
日本の局は混信がひどくてなかなか聴けない

室温は0℃を維持

1月14日(月)6時すぎ
おしっこしよーっと
入り口のツエルトを外側に押すと重い
あ、入り口が埋まってるぅ~、死んでまぅ~
が、ろうそくは燈ってるし 息も苦しくない オッケー
やれやれ入り口の半分が塞がってるだけだった
新雪だから簡単に除けた
外はまだ真っ暗、雪が降り続いている

再びシュラフにもぐってNHK第一放送をさがしてみる
昨夜はまったく受信できなかったが同調できた
天気予報
南岸を通過する低気圧が急速に発達しているらしい
太平洋側が大雪だ
等圧線が混んでくるということはここも安全じゃーないよな
明るくなったらとっとと下りよう

8時、下山開始
2、3歩すすむと雪の中に腰まで埋まった
ひぃえ~、こんなもん下山できんやないかーっ
そこは吹き溜まりだった
吹き溜まりを脱しても膝まで沈む
スノーシュー履いていてもこれである
ずーっとひとりラッセルは辛い
吹雪いてはいないけどあたり一面真っ白
こういうのホワイトアウトってゆーのかな
足元もおぼつかないまま見当つけて歩き出す
安物のコンパスを見ても低温のせいなのかどうも磁石のおさまりが悪い
プロトレックのコンパスを見てみる
れれれ、自分の思いとまったく違う方位をさしている
これで混乱してしまった

修正しがたい方向へ進んでいることに気がついて足跡を戻る
深雪を上るのはしんどい
下山ルートを間違うと体力消耗しきってしまうぞ
最悪もういっかい穴掘りますか・・・やだよ~

ようやく下山ルートをみつけたのが8時40分
念のためiPhoneでチェック
DIY GPSで現在地が確認できた
プロトレックのコンパスは完全に狂ってる
新雪でトレースがすっかり消えてしまっている
慎重なうえにも慎重に進んだ
まだ生きた心地がしない
標高1200mくらいからスキーのトレースがわずかに見えだした
「羽衣の松」まで下りてくると
明日のことが考えられるようになった
標高600mあたり、自分の足跡をみつけた
いつしか雪が雨に
12時、クルマに着いた
 



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