比企の丘

彩の国・・・比企丘陵・・・鳩山の里びと。
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長崎の旅・・・シーボルトを尋ねて鳴滝塾に

2006-09-15 | 道を行く 九州の諸道
長崎の旅です。
眼鏡橋で有名な中島川にそって坂を上り途中から鳴滝川にそっていきますと鳴滝塾跡に出ます。鳴滝とは小さな滝のある沢筋の地形ですね。たぶんむかしは家も畑もない山の麓だったのでしょう。坂を上がった静かな宅地跡にオランダ・ライデン市のシーボルト邸をイメージ化して建造した記念館があります。庭には桜が咲きブンタンが実っていまし。


シーボルト・・・1796年生まれのドイツ人、オランダの商館付き医師となり27歳のとき長崎に赴任。どうも日本に来たくてこの就職口を探したのかな。週に数日は出島を出て日本人の診療にあたったり、鳴滝村に学校()を開いたりしています。許可をしたのは長崎奉行所だから日本側は鎖国といっても蘭学の知識、技術の導入には貪欲だったようです。
オランダは花の栽培国で有名ですが、この人はたいへんな花好きで行動できる限りの山や谷を歩き植物の採集に明け暮れています。これもうまいこと言って外出許可を取ったんでしょうね。アジサイ、鹿の子ユリ、芍薬などを見て目を丸くし小躍りしたに違いありません。変な医者ですね。
この採取したものを鉢植え、球根などにして生かしたままオランダに数千株持って帰り馴化植物園で栽培、後年これで通信販売をしたようですが儲けたでしょうか。
しかし持ち帰ろうとしたものに大変なものがあり、これで永久国外追放の憂き目にあいます。

ねじめ正一シーボルトの眼・・・・・
        出島絵師 川原慶賀
」  (集英社2004年刊
小説ですから作者のイメージの産物ですが、この絵師は実在の人物です。シーボルトの採取した植物をボタニカルピクチャーにしている人です。植物の細密画ですね。実際に記念館にも何点かあります。シーボルトの著書の挿絵画家です。日本画家ですからシーボルトに遠近法、光の強弱、具象的描法など注文を付けられているようです。

小説は「お滝さん」(現地妻と言っては失礼でしょう、アジサイ=ハイドランジア・オタクサとはオタキサンのこと)、娘の「楠本いね」まではいいのですが、北斎、その娘の阿栄まで出てきます?。


長崎ではグラバー邸、仏教寺院も歩きましたが、わたくし的には観光コースです。
それにしてもこの坂道、長崎の人は足が強いのだろうなあ。
スーヴェニールは商店街の中にある河辺堂という雑貨店で小さな古賀人形を○○○円で買いました。

長崎の旅 続きます。


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