「やせがまん」を通します
「ぶりっ子」に徹します
「おせっかい」を努めます
「ユーモア」を磨きます
「老婆心」を発揮します
「笑顔」で輝きます
ぐちをやめて潔く生きます
「ありがとう」を歌います
賢人会議所なる団体の「賢人『掟』八則」というものだ。
思わず笑いが出てしまいそうな「掟」なのだが、
そもそも、どういった団体なのか、おおよそ見当がつかれるだろう。
そう、高齢者の、高齢者たる団体だ。
「永年の間家庭を支え、地域を支え、そして社会を支えてきた中で培われた
知恵、知識、経験等を活かして、次世代を創るために
提言・行動し、汗を流す」
これこそが高齢者の役割。そんな意気込みで設立されたものだ。
東京に「日本賢人会議所」があり、会長を橋本龍太郎・元首相(故人)夫人の
橋本久美子さんが務められている。
その地方組織とも言うべきものが福岡にある「九州賢人会議所」。
各界、特に経済界の方々で、今はもう経営の第一線を退かれた
相談役や顧問といった人たちが主メンバーとなっている。
知恵、知識、経験を身につけた高齢者こそ「賢人」であるとし、
「少子化によって生産年齢人口は減少の一途という時代にあって、
高齢者という人的資源を活用しないというのは、大いなる損失だ」
そう鼻息が荒い。
さらに「高齢者が社会から支えられる側から、
新たに社会を支える側に立ち、再び社会の担い手になり、
長寿社会をリードしよう」と意気込むのだ。
それには、自らも努力が必要とし7項目の努力目標を掲げている。
①出来ることは自分でします
②人の役に立つことをします
③健康で過ごせるよう努めます
④聴く耳を持ち社会より学びます
⑤人の温かさを大事にします
⑥輝く笑顔で謙虚に生きます
⑦感謝の気持ちを声に出します
──子供みたいだと笑っちゃいけない。
「賢人」であっても、高齢者にはなかなか難しいことばかり。
だからこその努力目標なのだ。
森の倒壊木を「ナースログ」と呼ぶことがある。
寿命を終えて倒れた木であっても、
それで役割を終えたわけではない。
倒壊木の周囲には適度の湿り気が宿り、
そこは小さな虫たちが集まる場となる。
それをついばみにやってきた鳥たちによって
草や木の種が地面に落とされ、
いつしか若い樹木として芽吹く時を迎えるのである。
「ナースログ」とは、まさに「森を癒す木」なのだ。
僕ら年寄りは、そんなふうにありたいと思っている。
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