窓越しのビル
枕と本を持って、畳に横になる。
本をパラパラとしたら、たちまち寝入ってしまった。
昼寝時の読書はまさに睡眠薬となる。
「あーよく寝た」腕時計は4時ちょっと前。
横になったのが2時半頃だったから、1時間半ほどの昼寝だった。
「健康づくりのための睡眠指針2014」を策定した厚労省は、
その中で「昼寝は集中力や記憶力、情報保持能力などの精神能力の
アップに直結するので積極的に取った方が良い」としているから、
昼寝を大いに奨励しているのは間違いない。
具体的には、「脳が活性化し集中力アップ」「ストレス解消」
「体力回復」「睡眠不足の解消」などの効果があるという。
ただ、畳に横になり1時間半もの昼寝では、決していい顔をしないだろう。
むしろ「そんな昼寝、何の効果もありません。むしろ逆効果です」
と言うに違いない。
厚労省が奨励する昼寝というのは
「午後の早い時間に30分以内、15~20分が最適。
1時間以上だと逆効果」としているからだ。
そのうえ「ベッドやソファなどに横になるのはNG」とも。
なのに僕は、畳の上で1時間以上も寝る。
厚労省が示す「最適な昼寝」をことごとく無視しているわけだ。
もともと寝起きが大変悪い質。
小さい頃、昼寝している僕を起こそうとした兄たちは、
ぐずり、暴れ、泣く僕に相当手こずったという。
今でも15~20分なんかで起こされたら、すこぶる機嫌が悪い。
そうであるから厚労省がいう「14~15時の間に15~20分間。
椅子に座ったままの昼寝が最適」というのでは、
何のための昼寝かと思いたくもなる。僕にはとんでもない話なのだ。
畳の上に横になり、軽く1時間は寝る──1時間も寝ると気分が良いし、
「昼それだけ寝ると夜眠れないぞ」なんてこともない。ぐっすり寝ることができる。
「逆効果」などと余計なお世話だ。
さて、シエスタといこう。頼むから15~20分なんかで起こさないでくれ。
好きにさせてほしい。せめて1時間はどうぞお静かに……。
私も長い昼寝をします。その代わり、朝は、まだ夜中とも言える2時頃から起きています。それが一番自分に合っているのだから、人からとやかく言われたくないです。貴殿もどうぞ長い昼寝を心ゆくまでお楽しみください。
何事も自分に合ったペースでやることが心地よいのでしょうね。