人類を以下の4種類に分類するものです。
0)作る人
1)守る人
2)破る人
3)曲げる人
なお、作る人が守る人と一致するとは限りません。
【ただいま読書中】『レジ待ちの行列、進むのが早いのはどちらか』内藤誼人 著、 幻冬舎、2009年、1100円(税別)
日常生活に心理学をどう応用するか、という一種のクイズ本ですが、ちょっと文字では紹介しづらい。イラストが二つ(あるいは三つ)描かれていて「○○なのはどれでしょう?」という文章からそのイラストを観察して読者は正解と思うものを選択。するとその裏ページに解説が書かれている、という体裁です。
ただ、本書の特徴と言えそうなのは、エビデンス(根拠)が示されていること。著者の個人的体験とか思いこみによる“判定”ではなくて(たまに個人的なものも“味付け”として混ぜられていますが)、基本的に心理学教室の調査とかアンケートとか、そういったものから「こちらが正解である確率が高い」と述べられています。
設問はたとえばこんなのです。「会話中考え込んだときに視線を右に走らせる人と左に走らせる人、どちらが社交的か?」「ジョギングをしてダイエット効果が出るのは、人通りの多い公園脇か人のいない通りか?」「サッカーのPK戦、右と左、どちらに蹴るべきか?」「愛想笑いをしているのはどちらか?」「オリンピックのメダリスト三人、幸福感が強い順番は?」「彼氏がいるのに簡単に浮気をする女性はどちらか?」「どちらの男性がセックスのテクニシャンか?」
以上はほんの一例です。よくもまあこれだけいろんな質問を思いつけたものだ、というか、よくもまあこれだけいろんな調査が世界では行なわれているもんだ、と感心します。
「世界をもっとしっかり観察しろ」という主張が本書の背筋となっています。で、心理学的に正しいかどうかは別として、読者がこれまで漠然と見逃していたものをしっかり観察するようになれば、それは本書の“効能”と言えるでしょう。あくまで「その人の心を読む」のではなくて「統計学的に考える」レベルではありますが、こうやって世界に関与しようとする姿勢を見せること自体が、たぶんその人がその世界で生きやすくなる助けにはなるのではないか、と思えます。
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