日本各地のワイン醸造所を調べてみましても、ピノ・ノワールの生産は少なく、
北海道の一部と、山梨県の限られた場所くらいでしょうか・・・
ココの造り手のS木夫妻は、『UスケボBーイズ』にも登場し、
実は最近知った事なのですが、ご主人は岩手工業技術センターのHさんとは、
大学院時代の同級生とのことです!
そんなことで、どうしても樹齢7年目を迎えたピノ・ノワールの出来映えを確かめたくなり、
本当は休肝日の予定の昨日に、ナイトキャップで開けてしまったんですね・・・
かの宇介氏が、『なんで、ピノ・ノワールなどを植えるんだ!』と一喝したのが、
亡くなる直前の2002年の講演会、それからあしかけ9年目になるわけですが、
その叱咤激励にも、アル意味応えるかのごとく、
ソレイユではピノ・ノワールを生産し始めております。
この2007年物は1531本の生産量で、山梨市の岩手地区の単一畑の葡萄のみを使用!
『カレラ』のジョシュ・ジャンセンは硫酸を小瓶に偲ばせ、
石灰岩土壌の地所探しに奔走し、今のマウント・ハーランに行き着いたわけですが、
果たしてこの『岩手地区』とは何ぞや・・・なわけですが、岩とは石灰岩の岩なのか?
など、思いを馳せつつ、グラスに注いだ次第・・・
グラスに注いだワインの色合いは、僅かにクリムゾンの縁取りの見える濃密なルビー!
まずはニッポン・ピノにして、この色の濃さにもビックリなんですね・・・
もちろん、ロブマイヤーでの試飲ですが、トップのミネラリーな立ち上がりに、
微かに薫るローズヒップが心地よし!
加えて、アニマル系の複雑さに、森の奥深くを彷徨う神秘な香気と、
熟成を経たかのような、練れた果実のアロマが印象的なんですね・・・
果実はミディアムで、タンニンも強く、酸度は途切れがちで、お出汁が利いている!
その辺は、ブルゴーニュのフィネスの域までは、道半ばという所でしょうか?
しかしながら、個性のアル造りと、飲み飽きしない味わいは見事なもので、
正月に我が家で登場した『ヤマザキ・ワイナリー』のものとは、
対角にアルものと言えるでしょう・・・
日本ワイン、ますます面白くなってきました!