瞑想と精神世界

瞑想や精神世界を中心とする覚書

機能不全の生き方

2009年05月17日 | 瞑想日記
◆エックハルト・トール『Stillness Speaks: Whispers of Now』(訳書は、『世界でいちばん古くて大切なスピリチュアルの教え』)より

何回か触れたが、英文で読んでいるとじっくり気をつけて読むためか、訳文で読んでいたときよりも、ずっと心に訴えかけてくることが多い。あるは、英文そのもににそういう力があるのかもしれない。これまであまり気合を入れず、全然読まなかった日も多かったけど、これからは少し気合を入れて読もう。

Do you treat this moment as if it were an obstacle to be overcome? Do you feel you have a future moment to get to that is more important?

Almost everyone lives like this most of the time. Since the future never arrives, except as the present, it is a dysfunctional way to live. It generates a constant undercurrent of unease, tension, and discontent. It does not honor life, which is Now and never not Now.
(P42)

「あなたはこの瞬間をまるで克服すべき障害のようにあつかっていないだろうか。あなたは、より重要な到達すべき未来の瞬間があると感じていないだろうか。

ほとんど誰もが、ほとんどの時間をこのように生きているが、未来は、現在としてしかやってこないのだから、それは機能不全の生き方である。そのような生き方はつねに、心の底を流れる不安や緊張、そして不満足を生み出す。そのような生き方は、今でしかありえない人生を、引き受けていない。」

この文章も、日本語でも英文でも何回が読んで記憶に残っているが、その意味はとてつもなく深い。それは生き方の根本的な転換なのだ。そう書いていても、一方で私は「いま」から逃げている。逃げつつも、それがいかに「機能不全」の生き方であるか、自分に思い知らせよう。未来に向けての気がかりや配慮や欲望を一切、打ち捨ててしまうような生き方! ほんとうに大切なことだけのために生きるような生き方。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

静けさの次元で聴く(3)

2009年05月17日 | 瞑想日記
◆続けてエックハルト・トールの新著『ニュー・アース -意識が変わる 世界が変わる-』より

「翌朝、通りで出会った彼女はいぶかしげな表情で私を見た。『あなた、何をなさったんです? 私はここ何年も眠れないで困っていたのに、昨夜はぐっすり眠れたんですよ。まるで赤ちゃんみたいに熟睡しました」。

エセルは私が何かをしたと思ったらしいが、実は私は何もしなかった。彼女は、何をしたのかではなく、何をしなかったのかと聞くべきだった。私は反応せず、彼女の物語のリアリティを保証せず、彼女の精神の鍵となる思考もペインボディの糧となる感情も提供しなかった。そのとき彼女が体験していることを体験するがままにさせておいた。私の力は、介入しないこと、行為しないことから生じていた。『いまに在る』ことは、つねに何かを言ったりしたりするよりも強力なのだ。ときには『いまに在る』ことから言葉や行為が生まれることもあるが。」(P192)

ロジャース派カウンセリング(クライエント中心療法)でいう三つ条件が「自己一致」「無条件の肯定的配慮」「共感的理解」のうち、「自己一致」というのは分かりにくいかもしれない。しかし、これもヴィパッサナー瞑想の心随観ではつねに行っていることだ。

教科書的には、自己一致は「カウンセラーの気持ちに嘘がなく、純粋であること。カウンセラーが専門家としての仮面をかぶらないこと。カウンセラーが自分の気持ちや感情に常に気づいていること。」などと説明されるが、要は、カウンセラーがクライエントの前で自分の気持を抑圧しないことだ。「自分の気持ちや感情に常に気づいていること」は、ヴィパッサナー瞑想ではきわめて大切なことである。自らの内外に生起する一切につねに気づていること、サティしていること。これがヴィパッサナー瞑想だ。心随観が精確に行われ続けていれば、自ずから「自己一致」は成立していることになる。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする