誰もが多かれ少なかれ、家族の問題や職場の人間関係、経済的な問題や病気など、思うようにならない辛さや悲しみをかかえている。生きるということ自体のなかに苦が内包されている。それらの苦しみは、結局は人間がいずれ死ぬという事実に行き着く。今ある様々な苦しみは、死とという避けられない苦の小さな前触れに過ぎない。
しかし、私たちのほとんどは、死への恐れを抑圧している。いずれ来る死という苦を直視することを避けている。死に対してsurrender(降参、明け渡し)していない。いずれすべてが滅び、消えていくというこの絶対的な現実にYesということができない。
本当のsurrenderは、すべてが滅び、「私」も死ぬという根底の事実までも受け入れることなのだろう。そのときはじめて、今ある様々な苦しみにも、本当の意味でsurrenderしたことになるのだろう。
私自身の内外にやってくる苦しみや悲しみも、けっきょくは私に徹底的なsurrenderを実現する、大切なチャンスを与えてくれているのだ。
◆エックハルト・トール『Stillness Speaks: Whispers of Now
』(訳書は、『世界でいちばん古くて大切なスピリチュアルの教え
』)より
Surrender becomes so much easier when you realize the fleeting nature of all experiences and that the world cannot give you anything of lasting value. You then continue to meet people, to be involved in experiences and activities, but without the wants and fears of the egoic self. That is to say, person, place, or event should satisfy you or make you happy. Its passing and imperfect nature is allowed to be.(P68)
「あなたが、一切の経験の移ろいやすさや、世界には何ら永続する価値はないということに気づけば、明け渡しははるかに容易になる。そうなってもあなたは、人と会い、経験や活動に従事するだろう。しかし、もはや利己的や欲求や恐れは伴わない。つまり、もはや状況や人や場所や出来事があなたを満足させたり、幸せにすることを望まなくなる。その過ぎ去っていく不完全な性質が受容される。」
しかし、私たちのほとんどは、死への恐れを抑圧している。いずれ来る死という苦を直視することを避けている。死に対してsurrender(降参、明け渡し)していない。いずれすべてが滅び、消えていくというこの絶対的な現実にYesということができない。
本当のsurrenderは、すべてが滅び、「私」も死ぬという根底の事実までも受け入れることなのだろう。そのときはじめて、今ある様々な苦しみにも、本当の意味でsurrenderしたことになるのだろう。
私自身の内外にやってくる苦しみや悲しみも、けっきょくは私に徹底的なsurrenderを実現する、大切なチャンスを与えてくれているのだ。
◆エックハルト・トール『Stillness Speaks: Whispers of Now
Surrender becomes so much easier when you realize the fleeting nature of all experiences and that the world cannot give you anything of lasting value. You then continue to meet people, to be involved in experiences and activities, but without the wants and fears of the egoic self. That is to say, person, place, or event should satisfy you or make you happy. Its passing and imperfect nature is allowed to be.(P68)
「あなたが、一切の経験の移ろいやすさや、世界には何ら永続する価値はないということに気づけば、明け渡しははるかに容易になる。そうなってもあなたは、人と会い、経験や活動に従事するだろう。しかし、もはや利己的や欲求や恐れは伴わない。つまり、もはや状況や人や場所や出来事があなたを満足させたり、幸せにすることを望まなくなる。その過ぎ去っていく不完全な性質が受容される。」