瞑想と精神世界

瞑想や精神世界を中心とする覚書

いつか醒める夢

2007年04月09日 | 瞑想日記
2007/03/14 (水)に「『私』への集中」というタイトルで過去の日記を再録した。その中で、一ヶ月の間『私』に対して意識を四六時中持続させるという訓練をした人の投稿を引用した。この方は、その訓練の結果、一種の神秘体験をしている。

それに刺激されて私自身もしばらく「私」への集中を試みたことがあった。それで何か特別のことを体験したわけではない。しかし、この記事を再び取り上げたくなったのは、その頃よく分からなかった、集中すべき「私」とは何かということが今はよく分かるからだ。

その頃は、ヴィパッサナー瞑想を知る前だったから「私」に集中するということがどういうことなのか、よく分からなかった。しかし、今これと同じ訓練をしたとすれば、集中すべき「私」をたえず意識することができる。

昨日取り上げた「今日の一言」にも関係する。自己の関心を中心として編集され続ける認識。編集の働きに気づくたびに「私」がサティされる。他人の眼による評価に一喜一憂して思考する「私」、他人との優劣を比較しながら思考する「私」、どんなささやかな知覚や思考にも「私」が働いている。それに気づき続けることが、「私」に集中するということであろう。「私」はたえず働いている。

しかも「私」には、いくら探してもその成立根拠がどこにもない。「私」はかってに妄想され、いずれ完全に消えてしまう。その「私」に集中し、気づき続ける。気づきつつ「私」がいつか醒める夢であることを思う。
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