瞑想と精神世界

瞑想や精神世界を中心とする覚書

エックハルト・トールの新著『ニュー・アース』

2008年11月08日 | 瞑想日記
エックハルト・トールの新著『ニュー・アース -意識が変わる 世界が変わる-』は、期待を裏切らず素晴らしい。

さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』は、平易さと説得力をかねそなえた新しいさとりの書だった。新著も、その平易さと、一つ一つの文章が訴えかける力は相変わらずだが、さらに人類史という視点からさとりを語っているところが新鮮で、しかもこの混乱の時代だからこそ、深く共感を覚える。ページをアンダーラインで一杯にしながら読んでいる。

人類の歴史が、おおまかに言えば狂気の歴史だったという指摘は、世界史を少しでも学んだものだったら納得できるだろう。そして、何か根源的な変化が起こらないかぎり、同じ悪夢が繰り返されるだろうという予感も、多かれ少なかれ誰もが共有するはずだ。いや、科学技術の力がこれだけ巨大化してしまった以上は、悪夢が取り返しのつかない結果を招く恐れも充分にある。

そしてエックハルト・トールは「人間の心の構造が変化しなければ、私たちはいつまでも基本的に同じ世界を、同じ悪を、同じ機能不全を繰り返し創造し続けるだろう」と指摘する。人間が、全体として心の構造変化を遂げることは、かぎりなく難しいことのように思える。しかし、わずかながら希望はある。「心の構造変化」を遂げる人が相対的に増え始めているように思えることだ。わずかな変化が、その周囲にわずかな変化をもたらし、それが次々と広がっていくならば、それは巨大な変化につながっていくかも知れない。私たちは、いまその変化のスタート地点にいるのかも知れない。

この本は、まだ読み始めたばかりだが、今後折々に感想をつづっていきたい。
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