俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

0.02秒差

2010-03-02 15:53:38 | Weblog
 女子スケートの団体パシュートでの銀メダルは快挙だったが・・・。
 2,400mを3分2秒84で走ったのだから秒速13.1m。0.02秒の差は距離にすれば約26㎝だ。ゴール前は直線コースでありラストスパートも考慮すれば30㎝ぐらいの差だろう。しかしもっと頭を使っていたらこの差は覆せたのではないかと思った。
 スタート地点で日本チームは縦一列に並んだ。一番後ろの選手は先頭から3mほど離れていた。テレビで見た限りでは、優勝したドイツ以外の総てのチームがこのフォーメーションでスタートしていた。
 ドイツだけが違っていた。3人が横に並んでいた。横一線ではなく微妙に前後にずらして奇妙な三角形を描いていた。一番後ろの選手は先頭から1mほどしか離れていなかった。
 賢いドイツ人はコンピュータと数学を駆使して、一番有利なスタートポジションを計算したのだろう。
 走行距離が2m違うことは無視できない。何しろ結果は30㎝の差だったのだから。2m違えば時間においても体力の消耗においても差が生じる。
 この種目は前回のトリノから採用されたので歴史が浅い。それだけに改善の余地が多い筈だ。スタートの位置取りに注目して金メダルを取ったドイツ人は賢い。0.02秒の差は知恵の違いが生んだものだろう。

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