俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

日本語力

2011-06-24 15:14:05 | Weblog
 誰でも見ている(see)が観る(watch)人は少ない。誰でも聞いている(hear)が聴く(listen)人は少ない。誰もが食べる(eat)が味わう(taste)人は少ない。習う(learn)人ばかり多くて学ぶ(study)人は少ない。話す(talk)人ばかり多くて語る(speak)人は少ない。
 私が子供の頃は英語のヒアリングと言っていたが今ではリスニングと呼ばれているらしい。
 今年から小学生にまで英語が義務付けられた。グローバル化した社会では少しでも早くから英語に馴染んだほうが良いという考えかららしい。
 私個人としては小学生に英語は不要だと思う。まだ日本語さえ未熟な彼らに外国語を教えるよりも日本語をもっと学ばせたほうが良いと思う。
 と言うのも、私自身この歳になってもまだ日本語力の不足を痛感しているからだ。思ったことを上手く表現できない、漢字を読めない、故事成句を知らない等々、日本語力の不足を感じる毎日だ。
 私は大学で英・独・仏・ラテン・ギリシャ語を学んだ。これが無駄だったとは思わないが、その労力を日本語力の向上のために使っていれば良かったのではないかと今では思っている。
 表現のテクニックや笑いのツボなどは学習することができる。日本語力は自然に身につくものではない。大変な努力が必要だ。

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