刑事訴訟法が改正されて6月頃には凶悪犯罪に対する時効が廃止される見通しだ。かつて「時効」(08年2月26日付け)で時効に批判的な記事を書いたが、昨今の冤罪を見ていると不安を感じずにはいられない。
極端な話だがアルツハイマー病の80歳の老人の前に警察官が現れて「50年前の殺人事件の現場でお前の指紋が見付かった」と言えば老人はどう答えるだろうか。「覚えていない」としか答えようが無かろう。アリバイを証明してくれる筈の人も多くは亡くなっている。そうなると物証が決め手になってしまう。もしかしたら事件の直前に現場に立ち寄って指紋を残してしまったのかも知れない。しかし何せアルツハイマー病の老人だ。覚えていなくて当然だ。容疑者にされた老人は警察の誘導尋問に見事に引っ掛かって虚偽の自白をしてしまうだろう。こうして証拠も自白も揃えば一丁挙がりだ。
こんな恐怖の冤罪劇を想像してしまう。時効を無くすことには反対しないが、検察と裁判所の冤罪体質を何とかしておかなければ危険極まりない。
人は自分が加害者にならないだろうと思っているから加害者には厳しい。しかし冤罪の被害者(つまり加害容疑者)になる可能性を考えるなら、容疑者が極度に不利になるようなシステムの導入には慎重になるべきだろう。
極端な話だがアルツハイマー病の80歳の老人の前に警察官が現れて「50年前の殺人事件の現場でお前の指紋が見付かった」と言えば老人はどう答えるだろうか。「覚えていない」としか答えようが無かろう。アリバイを証明してくれる筈の人も多くは亡くなっている。そうなると物証が決め手になってしまう。もしかしたら事件の直前に現場に立ち寄って指紋を残してしまったのかも知れない。しかし何せアルツハイマー病の老人だ。覚えていなくて当然だ。容疑者にされた老人は警察の誘導尋問に見事に引っ掛かって虚偽の自白をしてしまうだろう。こうして証拠も自白も揃えば一丁挙がりだ。
こんな恐怖の冤罪劇を想像してしまう。時効を無くすことには反対しないが、検察と裁判所の冤罪体質を何とかしておかなければ危険極まりない。
人は自分が加害者にならないだろうと思っているから加害者には厳しい。しかし冤罪の被害者(つまり加害容疑者)になる可能性を考えるなら、容疑者が極度に不利になるようなシステムの導入には慎重になるべきだろう。
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