俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

核兵器

2015-03-30 09:44:14 | Weblog
 ロシアのプーチン大統領はウクライナの政変の際「核兵器使用の準備を指示していた」ということを明らかにした。これは西側諸国に対する恫喝であり本気ではないだろうが、ロシアよりも遥かに危険な集団がある。IS(Islamic state)だ。彼らは狂信者集団でありオウム真理教よりも危険なテロリストだ。イランにあると言われている核兵器を彼らが奪った場合どんなことが起こり得るか?オウムが地下鉄サリン事件を起こしたように無差別テロに核兵器が使われる恐れがある。
 勿論、核兵器は厳重に管理されているから簡単に奪われることは無かろう。しかし内通者がいれば不可能ではない。
 1945年の広島・長崎以来、70年間核兵器は使われていない。要するに使えない兵器だ。こんな物を今更持っていることにどんな意味があるのだろうか。
 BC兵器という言葉がある。Bは細菌(Biologic)でCは化学(Chemical)だ。核(Nuclear)と合わせてNBC兵器と呼ぶこともある。私は核をAtomicとしてABC兵器と呼んでいる。実はISは既にC兵器を使っているらしい。1月にイラク北部のクルド人部隊に対して塩素ガス兵器使ったと言われている。既にC兵器を使った彼らにタブーは無い。入手すればAB兵器も躊躇無く使うだろう。
 彼らは国際法など無視して捕虜の虐殺や人身売買などを繰り返す無法集団だ。そんな連中が核兵器を手に入れたら恐ろしいことになる。核兵器の破壊力は桁外れに大きい。目的地から遠く離れた場所で爆発させても充分な殺傷力を持つ。事前にそれを見つけることは難しい。
 核兵器が戦争の抑止力になっているという考え方もある。確かに少しはそんな効果もあるだろう。しかしそんなメリットと比べて、テロリストが保有した場合のデメリットは遥かに大きい。無法集団が核兵器を奪取する可能性がある以上、一刻も早く廃絶すべきではないだろうか。綺麗ごととしての核兵器廃絶ではなく現実的問題としての対応が必要だろう。変な言い方になるが、こんなピンチこそ、核兵器廃絶のための絶好のチャンスだろう。

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