今や国会でも議論されているハンコウ不要論ですが、書道でハンコウ(雅印・落款印)を不要にすることは出来ません。
思いつく表現が出来ません。
まさに切ても切れないもので、雅印が無ければ価値も誰が書いたかも証明できません。
ところで、私の座右の銘としていくつかありますが、その一つは「漁夫の利」です。
もう一つは、「流されてなされず」
これを座右の銘と言うのはおかしいかも知れません。
「漁夫の利」は労せずして、利があることですのでこんな楽なことはありません。
私の書で使う引首印にも「魚利」にしたものがあります。
お遊びの世界ですので、こんな字を選びました。
今の天皇陛下の書道の先生は桑原翆邦先生ですが、引首印には「魚目」(ぎょもく)と使っています。
こんな風な雅印(落款印)を使用しています。
こちらの引首印は「漁夫の利」にしています。
捺し方がいい加減でスミマセン!
こちらは「放神」(ほうしん)で、無の気持ちになって書き始める言う意味です。
「月心」月のように澄みきって明らかな心。 悟りを開いた心。
そうありたいとの願望からです。
紙の大きさに合わせての雅印(落款印)です。
これらが私の持っている引首印です。
雅号は「萬鶴」で、萬はよろずでいろいろなことに興味を持つことから先生はこの字を入れたのでしょう。
鶴は書道の先生である門下として、ほとんどの方が「鶴」を入れています。
もう一つの座右の銘は「流されて流されず」です。
この時代、大きな流れに逆らっても対岸(希望)には辿りつけません。
流されながらも、自分の信念で少しずつ抵抗すれば、やがては対岸にたどり着くのでしょう。
「漁夫の利」も同じく、無理せずに暮らせればこんな楽な?ことはありませんからね。
難しい座右の銘もありますが、みなさん人それぞれのお考えなのでしょう。
無言実行も質実剛健なども、今風ではないような気もいたします。
有言実行(言いたいことは言うけど、やることはやる)時代になったのかも?
Hiro