自宅と道志の日々

タイトルを「自宅と道志の日々」にしました。日記のようにつぶやいています

知らなかった箸のマナー

2023年05月12日 | なかま道志ベース

 意外に知らなかった箸のマナー

先日、ご紹介したヤマメの開きです。大変美味しく出来ていました。

道志の養魚場は大雨で土砂が流れ込み、今週いっぱい復旧のために臨時休業すると言っていました。

毎日、仏壇前には朝食(粗食ですが)、母のために49日間はお供えしています。やはり、75年も育てて来てくれた母がいないのは淋しいものがあります。

気持も晴れません。その後のこともいろいろとあります。

さて、私は若き日、海外思考が強くアメリカ大陸などに憧れを抱いていました。時を得て学生時代に1年ちょっとの間、単身で北米一周し、またアパートを借りて定住生活もしたことがあります。いろいろな場所で日本文化のことを聞かれますが、話しかける外国人(こちらがその時は外国人でした)の方が日本文化に詳しいのです。日本人でありながら日本文化を知らなかったのです。

帰国後、卒業する前に日本文化を少しでも知ろうと、奈良の禅寺「山松寺」で2か月半泊まり込んで、小坊主に付いて修行の真似事?を経験しました。禅宗ですので「般若心経」は朝のおつとめなどと座禅です。そのおかげか?お経は覚えてしまいました。昼間は近くの赤膚焼の窯元に通っていました。

禅寺の朝食は実に粗食で、箱に自分の食器セットが入っています。麦飯と味噌汁、めざし、あとたくわん二切れです。さっさといただき、ご飯茶碗にお湯を入れ沢庵で中を拭くようにして、飲み干します。ほとんどの器は洗わず、沢庵で器をきれいにして布で拭くだけでした。いただく時も先ずは箸をおいてご飯茶碗を持ち、味噌汁をいただく時も箸をおいて椀を持つのです。夕食などでは大皿に盛ってある食材は、箸を延ばさずに小皿に移し替えていただくのです。慣れないとつい箸を伸ばしたくなります。

今では箸の使い方などを教えてくれる、おじいさんやおばあさんもいません。核家族になっていますので、親も箸の使い方など教えることはできない時代になりました。

そこで、常識的な?箸の使い方(マナーとルール)をご紹介いたします。

用事があってちょっと手土産を買い求めました。

1.直箸(じかばし)

複数でテーブルを囲んでいる際、取り箸がなかったあなたならどうする?そのまま直箸で取るか、箸を逆さにして持ち手側で取るかです。マナーとしては、まず取り箸がないか確認し、できたらお願いしましょう。自分の箸で直接つまむことはダメです。

2. 逆さ箸

箸を上下逆さにして用いる「逆さ箸」のほうが、直箸よりも上品?そう考えている人もいるようですが、逆さ箸は衛生面からむしろ嫌がられることもあります。メニューによっては箸の汚れも気になります。お客様をもてなす側に立つ時は、取り箸を用意する気配りがあるといいですね。コロナ禍ですので、逆さ箸は注意した方が良いかと思います。

3.持ち箸

箸を持ったまま、その手で器を持つ「持ち箸」。無意識についやってしまいそうですが、箸はいったん置いてから器を持ちましょう。また、皿や椀のフチに箸を“橋”のように置いておく「渡し橋」。これはマナー違反とされています。ラーメン屋さんで良く見かける光景です。箸は箸置き、箸置きがない場合は、箸袋の上にしましょう。無い場合は脇に置くのも良いのでしょう。

4 .撥ね箸(はねばし)

「あっ、嫌いなモノが入っている!これはちょっと横にどけておこう」。このように箸で嫌いなものをよける「撥ね箸(はねばし)」は、食への感謝が足りない残念な所作といわれています。食に対する感謝は日本人の心です。

5. 迷い箸

色とりどりの美味しそうな料理が並んでいると目移りしてしまいますよね。そこで「どれにしょう?」「こっちもいいなぁ」と箸を行ったり来たりさせてしまう「迷い箸」と言います。どれも美味しそうだからこそ迷うわけで悪いことではないような気もしますが、出された料理の上で箸を動かすことはやめた方が良いのでしょう。

6.空箸(そらばし)

「まずはお肉から!」と手を伸ばしたものの、「やっぱり野菜からにしよう」と取るのをやめてしまう「空箸(そらばし)」と言います。一度箸をつけたら、気まぐれに手放さずに口に運ぶのがルールです。こんなルールがたくさんあると美味しく食べられませんよね。

7. 探り箸

鍋や汁物、丼など、具だくさんの一品を目の前にしたら、何が入っているのか気になるもの。自分好みの具材から食べようと箸で探りたくなる気持ちもわかります!でも、箸で料理をかき回す「探り箸」はマナー違反。見た目にも汚らしく?周囲の人に不快な思いをさせることもあります。

8.拝み箸

箸を両手で挟んで、拝むようにして「いただきます」の挨拶。よく見かける仕草です。

お坊さんが食事する時は、数珠か手だけを合わせます。箸を持って拝むのは丁寧な所作に見えますが、箸の先を隣の人に見せるのは失礼という理由もあり「嫌い箸」に数えられています。こんなことも箸の所作なのです。

9.刺し箸

箸ではなかなかつかみにくい食材。子供たちならズブっと箸を刺して食べていても愛嬌のうちかもしれません。でも大人なら、それはさすがに良くない食べ方だとわかりますよね。火の通り具合を疑っているように見えるため料理の作り手に失礼だとも言われています。

10.指し箸

箸の先で料理を指して「これ、おいしい!」。会話の途中で箸を人に向けて「そうそう、それがね!」。こうした「指し箸」は品がないと見なされる行為です。指をささるだけでも嫌がる人は少なくありません。まして食事中に箸を向けられるなんて、逆の立場だったらどう思うかを考えたいですね。

11.寄せ箸

離れたところにある器を箸を使って引き寄せる「寄せ箸」。器に箸をひっかけることも、音をたてて器を移動させることも美しくありません。せめて、箸使い方にも気遣い、気持ち良く食事をしたいです。これも身を美しくする躾(しつけ)の一つなのでしょう。

日本人にとっては、特に箸の使い方(知識)は知っておいても良いのかも知れません。そう言えば、箸も武器になり特に武士は箸の置き方なども注意をはらっていたようです。

それ以外にも日本特有のマナーはたくさんありますが、若い方々はどう思うかもあります。

 

Hiro