1 内部敷鴨居の取り付け
内部には、敷鴨居が5箇所あるが、外廻りでたくさん取り付けたので、
簡単に取り付くかと思ったが、ちょっと難しい部分が出てきた。
柱1本に3方向から敷鴨居が取り付いてくる。
2方向までは、今まで通りにやれば良いが、3本目が入らない。
分からないので放っておくと、半日して思いついた。
雇い枘でやれば良いのだ。
問題は、少し寝かせれば、答えが出てくるものだ。
2 木の反りは難しいゾ
片引戸が4箇所ある。
戸が引きこまれる壁は厚さが薄く、その柱も半柱と言って、
普通の柱の半分程の厚さになる。杉材の120㎜×70㎜。
注文した時から、どうしても反ると聞かされていたので、
覚悟はしていたが、加工する時には、それ程の反りはなかった。
わずかに分かる程度だけだった。
だから見え掛かりだけを気にして取り付けたが、その後で、気になってきた。
気になってくるともう止まらない。
材は4月に入荷してから、半年程経っているが、乾燥は充分とは言えない。
これからも、乾燥を続けるからまだ反る。
半柱が反れば、引戸を押さえつけて、引戸が動かなくなる。
こりゃマズイ
取り付けた4本の半柱をチェックしてみると、
キッチリ(・・・・)4本とも反対向けに取りついている。
全部取りはずして、少し加工し直して付け直す。
木の反りは、事前に充分に読まなくてはならない。
しかししかし、その後建具がとりついてから、
4枚の引戸のうち、1枚の開け閉めがキツクなってきた。
半柱を見ると、ナント内側に向かって反っているではないか
取り付けた時と逆向きだ。材の木取りが、素直ではなかったようだ。
こんなに、あばれるとは。
反りは難しい。
3 通風口に網を張る
ネコ土台とネコ土台の間のすき間が、床下通風口になる。
この部分は、このまま置いておこうかと思っていたが、
この土地は、無断で家へ上がりこむ虫や小動物達がとても多いので、
床下なんぞは、ミツバチ、ムカデ、ノネズミの格好の棲み家になる。
無断永住は遠慮してもらうことにした。
3mm目のステンレス金網を細長く切って、
内側から2cmの角棒で土台に釘止めし、下端は曲げこんでおく。
通風口の金網
4 大引と床束の設置
床板は38㎜の厚板なので、根太を省略して大引の上に直接張っていくことになる。
そのため、大引は、しっかりと水平に取り付けなければならない。
105㎜角のスギ材は、ほとんど反りがなく、あってもせいぜい2㎜程。
長い材を運び入れる時に、柱などにぶつけないように注意するくらいで、
大引は簡単に取り付けられた。
この大引の下に、床束を取り付ける。
束石の高さがマチマチなので、床束の長さも変わる。
水糸から寸法を測って、床束の長さを出していたが、うまく寸法がとれない。
大引は、ほぼ水平なので、大引の下端からの寸法を直接測ることに変更し、
同時に1箇所4点の高さを測ることにしたら、うまく収めることができた。
それでもどうしても束石と床束との間にわずかの隙間ができるところが出てくる。
ホンのわずかな隙間に何を差し込むのか。
思いついたのは、細かい砂だ。すき間の横に砂を置いて、
大引きに支え木をしてホンの少しだけ持ち上げておいてから、
地面にかがみ込んで、フッと吹き込んでやる。
支え木をとると、ピタリと収まる。
その後振れ防止の根からみ貫15×W90 を大引と直交方向に床束に釘止めする。
大引と床束に、延べ5日間を要した。
リビングの床下地
大引き、床束、束石、根がらみ貫
2006年10月,11月
付記;妻・ひろより
夫曰く 木組みの家は、夏涼しく、冬暖かく住み心地がよい
妻は思う 人間同様、虫やネズミやクモも、居心地が良さそう。
ベタ基礎のコンクリート打ちでない床下なんぞ、冬眠に最適
島の人の木造建ての家の天井にミツバチが巣作りをして、
ある日、天井から、蜂蜜がポトリポトリという、話を聞いた。
「舐めたら甘いかな♪」と、一瞬羨ましかったけれど、
かなり掃除が大変な、やっぱり迷惑なことである。
ましてや、ネズミやヘビが住んでくれて、
なにか、楽しいいことや、いいことあるだろうか
考案のステンレス金網
乞う、ご期待です。
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