奈良散策 第478弾
6月7日に家族と大和郡山市西部にある矢田寺に行ってみました。ちょうどアジサイ園が開園しているので、アジサイ見物です。でも、ついでにお寺の境内も見て歩きました。ここは金剛山寺という名前が正式名なのですが、古くから「矢田寺」とか「矢田のお地蔵さん」という名前で知られています。


矢田寺はこちらに引っ越してすぐに行ったことがあったのですが、民間の有料駐車場が一つしかなくて、それ以降は行っていませんでした。この日はちょうどアジサイのシーズンなので、あちこちに民間の駐車場が開いていました。そのうちの一つに止めて、そこからはこんな細い道を歩いていきます。さすが矢田のお地蔵さんというだけあって、途中に大きなお地蔵さんがありました。

これはお寺の入り口です。以前行ったときは無料だったのですが、この日は入場料500円を払いました。

入り口からずっとこんな階段が続きます。


途中にアジサイが咲いていました。葉が柏の葉みたいなのでカシワバアジサイと呼ばれているようです。

階段をだいぶ上ってふと振り返ってみると、いい景色が広がっていました。

上まで登ると、後はこんな道が続いています。

右側に大門坊がありました。

これはナツツバキかな。

矢田寺のHPによると、これは十三仏像と言われているようです。「光秀」という刻字があるので、郡山城主だった豊臣秀長の後室「光秀尼」が造立したものと思われているようです。

これは聖天堂。江戸中期の高僧慈雲が勧請した大聖歓喜天が安置されているそうです。

こちらは念仏院。

これは味噌なめ地蔵。

これは奈良県指定有形文化財の本堂です。矢田寺は大海人皇子が壬申の乱の戦勝祈願のために矢田山に登った場所にあって、その後、天武天皇になってから勅願により智通僧正が開基したお寺です。入り口でもらったパンフレットによると、当初、吉祥天を安置していたのですが、平安時代に地蔵信仰が盛んになると、本尊も地蔵菩薩に変わりました。矢田寺の満慶上人が小野篁と地獄の閻魔王に会いに行った折、地蔵菩薩が必死に衆生を救っておられる姿を見ました。地蔵菩薩は人々に私と縁を結ぶように勧めなさい。そうすれば救ってあげられますと言われたそうです。地獄から戻ってから、その姿を像にしようとするのですが、うまくいきません。そこへ、春日四社明神が現れ3日3晩で地蔵菩薩を彫り上げました。それが本尊となっており、満慶上人が掘りかけた像は試地蔵菩薩立像(こころみの・・・)として共に重要文化財になっています。

本堂前から町の方を見たところです。

これは鐘楼。

これは閻魔堂です。この入り口におばあさんが座っていて、先ほど書いた地獄の話をしてしてくださいました。お地蔵さんにお参りをして、縁を結ぶようにすれば地獄に行っても救われますということでした。


これは共に本堂の写真です。

これは北僧坊の前にあったお地蔵さんです。

講堂の横のちょっと奥まったところに春日神社がありました。先ほどの話で春日四社明神が出てくるので、春日神社があるのでしょうね。


でも、この社殿が重要文化財だそうです。本堂の中にある仏像5体のうち4体が重要文化財。まったく重要文化財だらけです。

最後は水子地蔵です。この後、アジサイ園に行ったのですが、それは次回に回します。