奈良のむし探検

奈良に引っ越しました。これまでの「廊下のむし探検」に倣って「奈良のむし探検」としましたが、動物・植物なんでも調べます。

薬師寺に行く

2023-12-05 21:27:14 | 神社・寺・古墳など
奈良散策 第1002弾


11月29日に薬師寺に行きました。ちょうど「国宝東塔落慶記念 東塔・西塔特別公開」をしていたので、その見学です。世界遺産でもある薬師寺は大和郡山からは車で10分もかからないところにあるのですが、こちらに引っ越してきてからまだ行ったことがありませんでした。





駐車場に車を置いて、薬師寺の方に歩いていくと、紅葉が綺麗でした。



これは途中にある休ケ岡八幡宮です。





それから、孫太郎稲荷神社。



そして、南門に着きました。これは重要文化財だそうです。右側に見える塔が東塔、左側が西塔です。





南門のちょっと左側に入り口がありました。公開されている東塔、西塔、それに玄奘三蔵院の見学を含めて入場料は1,600円でした。



入ったところにある手水舎です。





これは中門。仁王像はまだ新しい感じです。



中門をくぐってすぐ右に東塔が聳えていました。



11時から東僧坊で法話があるというので、聞かせていただくことにしました。



東僧坊の中に入ったところです。椅子があるところで法話があるようです。中央の大きな台は金堂にある薬師如来像の台座の模型です。話は大変面白くあっという間に30分が過ぎてしまいました。話の中に戦国時代に薬師寺が焼け、その修復がまだ進んでいないという話がありました。薬師寺は普通のお寺と異なり、1)葬式をしない、2)檀家がない、3)お墓がない、というので資金が集まらないというのです。そのため、何代か前の管長であった高田好胤師が写経を供養することにより資金を集めようとしたそうです。ほかのお寺だと納められた写経は燃やしてしまうのですが、薬師寺では東塔の二階などに未来永劫納められるという話でした。

いつ、どうして薬師寺が焼けたのか知りたくなって調べてみました。最近、古文書が見つかったそうで、下の論文にその詳細が載っていました。享禄元年(1528年)大和国では筒井氏と越智氏が覇権争いをしていました。そんな中で、8月27日筒井氏が越智方の超昇寺(奈良市の平城宮跡の北にあったお寺)を攻めたことがきっかけになりました。その後、戦火は天理、大和高田、橿原まで広がりましたが、膠着状態になってしまいます。9月6日に今度は超昇寺側が筒井側の秋篠を攻めると、秋篠は持ちこたえることができず、9月7日には郡山城に逃げ込みます。超昇寺側は秋篠側を追撃し、薬師寺に乱入し、金堂、講堂、中門、西塔、僧房等に放火し、悉く焼き払ったということです。

及川亘、山本潤、「享禄元年薬師寺焼亡の記録について」、画像史料解析センター通信 95, 11 (2022)。



法話の中で建物に色がついているのはすべて再建されたものだという話がありました。これは東僧坊を出たところにある鐘楼です。色がついていないのでまだ修復されていないようです。



東塔側に歩いていきました。右側にあるのが金堂です。



こちらが金堂です。



そして講堂です。





東塔に行く前に国宝の東院堂に行ってみました。ここには国宝の観世音菩薩立像と四天王像がありました。



そして、再び、中門をくぐりました。正面に立派な金堂が見えています。



ここから東塔に行ってみることにしました。





屋根瓦です。



東塔はこちらから入ります。



中には釈迦八相像がありました。入り口からも少し見えています。中央の白いものは象の鼻です。お釈迦様の母親マヤ夫人が6本の牙をもつ白象が体に入っていくという夢を見たという話を表しています。塔の中に入ると思ったよりずっと大きく圧倒されてしまいました。東塔には4面、西塔に4面で全部で八相になります。これは彫刻家の中村晋也氏が十数年の月日を費やして製作したブロンズ製で、西塔だけで13トンもあったという大作です。もともと塔の内部には塑像の釈迦八相像があったのですが、時と共に破損してしまい、残欠が残るだけになっていたそうです。説明をしてくださる方がおられたので、尋ねてみたら、像はいくつかのパーツに分かれて組み合わさって作られているようですが、それでもクレーンを使って中に入れたとのことでした。塔の内部を一周したのですが、二階に上がる階段がありません。そこで、そのことも聞いてみると、天井に天窓が開いていて、はしごをかけて上るとのことでした。



東塔を見終わって、次に西塔にも行ってみました。この後、金堂と講堂も見学するつもりだったのですが、おなかが空いたので、いったん外に出て食事をすることにしました。続きはまた次回に載せます。


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